ドット柄に穴の空いたビル [写真]

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道に面した一面が、ドット柄に穴の空いたビル。
全ての面が集まる角っこがどの位置に来るかに心を砕きつつ、スマホを向けやした。
これがビルであるという説明ではなしに、平面構成を製作する頭の使い方で撮りやした。
なので、観てくださるみなさんも、そういった観点から鑑賞してくださると、本望でやす。
また、加工は、白黒ハイコントラストでも写真作品としては成立したんでやすが、そうすると右上の面が真っ白になって、ブログの背景色の白と同化してしまうので、淡く寒色系のトーンを掛けやした。
あっしなりにでやすが、納得できた1枚となりやした。

ビルといえば、、、
近年建てられる大学の校舎って、7~8階のビルディングであることが多いのでやすね。
あっしは大学には進まなかった者でやすが、あっしの中の大学の校舎のイメージって、公園の様に広いキャンパスの中に レンガ作りの校舎が建っていて、学生は教科書を抱えて階段を昇り降りして 授業に向かうイメージ。
でも今は、エレベーターで授業から授業へと移動するようでやすね。
何もかも、時代とともに変わりやすのぅ。



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「しょっぱい」と「辛い」の意味の違いを明確にしてほしい [独り言]

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あっし・ぼんぼち、昔から、口をとがらせて文句を言いたい事がありやす。
それはーーー
日本語は、「しょっぱい」と「辛い」の意味が明確ではないので、ハッキリ分けてほしいという事でやす。

あっしは3才~9才まで福岡に暮らし、父も祖母も福岡県人だったので、味覚は福岡味覚なのでやす。
つまり、しょっぱい物は大の苦手で、辛い物は大好物なのでやす。

けれど、東京に来て51年ーーー
こんなやり取りがしょっちゅうなのでやす。
「ぼんぼちちゃん、辛いの大丈夫?」
「はい!辛い物、大好きです!」
「じゃあ、このお漬物、アナタの好みに合う筈だわ。すっごく辛いから」
「いただきまーす!」(うっっっ、、、しっしっしょっぱい!!!、、、食べられない。そして、みぢんも辛くない。ウギャーーーー!!!)
「うーんと塩で漬け込んで、塩っ辛くしたのよ。、、、、、あら、ぼんぼちちゃん、食べないの?」
「、、、、、、、」

要するに、日本語では、「しょっぱい」の事を「塩っ辛い」とも言うので、その「塩っ」を抜いて「辛い」だけで「しょっぱい」という意味に使う人が、大変に多いという訳でやす。
まあ、これは、あながち間違った使い方でもない様で、「甘味噌」に対しての「辛味噌」は、辛いのではなくしょっぱいのであり、「塩辛」は、しょっぱくはあっても、全く辛くはありやせん。

「ぼんぼちちゃん、辛いの大丈夫?」と聞かれた時点で、「しょっぱいのは苦手ですが、辛いのは大好きです」と、誤解されない様に説明的に答えていた時期もあったのでやすが、決まって、相手に首を傾げられ、「釈然としない」「訳が解らない」といった疑問の表情をされたり、「何ておかしな屁理屈を言う人なのだろう?」といった不快な顔をされるので、そうは答えない方が人間関係上いいんだな、と学習しやした。

一方、タイ料理屋さんやインド料理屋さんに行くと、ホール係りのあちら出身の方々は、きちんと「しょっぱい」と「辛い」の意味の違いを明確に分けて使っておられて、「辛くしてください!」とお願いした時に、しょっぱいだけの料理が出てきた事など、一度たりともありやせん。

つまりは、昔から日本人が使って来た言葉のあいまいさが、「しょっぱい」と「辛い」にも表出しているという事なのでやしょう。

日本人のあいまいさの文化は、悪いばかりではないとは思いやすが、あっしの味覚上、この二つの味の形容の違いについてだけは、明確にハッキリキッパリ分けていただきたいと、思い続けている次第でありやす。
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ライトアップされた夜の噴水 [写真]

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ライトアップされた夜の噴水。
詳細場所は、墨田区立錦糸公園でやす。
ライトアップされた夜の噴水であるという説明ではなしに、抽象画さながらに仕上げたいと思ったので、スマホを持つ手を振り振りさせて、あえてブレて写るようにしやした。
加工は何もしてやせん。
ブラした写真は久しぶりというのもあって、あっしなりにでやすが、とても気に入っている作品でやす。

噴水にも流行り廃りがありやすね。
今は、スタイリッシュなデザインの池に、ライトアップが主流になってるようでやすね。
昔は、デコラティブなデザインの池に、小便小僧が定番でやしたね。
小便小僧といえば、、、
YouTubeで、タモリさんの昔の芸の数々を観ていたら、その中に、通販番組をカルカチュアしたものがあって、タモリさんが宣伝していたのが、小便小僧の水の出る先っぽに装着する器具でやした。
一つ目の器具を装着すると、水は黄色になり、「ほら、一瞬で、パイナップルジュースが出て来ます!」、二つ目の器具を装着すると、水は真っ赤になり、「今度はストロベリージュースです。見るからに美味しそうですね!」と、通販番組お決まりの満面の作り笑顔とノリノリのテンションで、もぅ、大爆笑してしまいやした。
あ〜ん、タモリさん、すごい!大好き〜〜!!


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「派閥争い」についての些細な雑文 [独り言]

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私は会社員の経験はないのですが、少なからずの会社では、「派閥争い」なるものがある様ですね。
否、会社組織に限らず、人間が集団となり、くり返しくり返し顔を突き合わせていれば、どこでも「派閥」なるものが発生し、そして「争い」へと、負の発展に至るでしょう。
画壇も同じでしたから。

「派閥争い」は、いずれも、馬鹿馬鹿しく くだらなく 低レベルのものです。
ですから、賢く無駄な時間とエネルギーを消費せずにいようと思ったら、「どの派閥にも属さずに、一匹狼でいよう」と考える方もおられるかと思います。

けれど、実は、一匹狼で孤立しているというのは、その集団にいる限り、決して生きていきやすいものではありません。
予想以上に、流れ弾に当たったり 理不尽な攻撃を受けたりするものです。

本当に賢く立ち回ろうと思うのであれば、心の中では馬鹿馬鹿しいと嘲笑しながらも、いずれかの派閥に属して、「やいのやいの」と争いに参加するのが、最も 楽で賢い生き方なのです。

様々なご意見がおありかと察しますが、私・ぼんぼちは、ある程度人生経験を積んだ年齢になった時に、これが一番、賢く楽な生き方なのだと、自分の中で答えが出ました。

ぼんぼち、お局様に、巧くゴマを擦りまくって可愛いがられるの、得意技ですよ〜(笑)

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二つの鉢 [写真]

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ビニールシートだか濡れた段ボールだか何だかよく判らないものの上に、とうに中身の植物も土もなくなった からの鉢二つ。
あえて全然綺麗でないものを、綺麗でないままに撮る、というのも一つの面白味だな、と、スマホを向けやした。
ただ、とにかく、構図はバッチリキマるように、二つの鉢をどこに位置させるか、の切り取りには、思い切り心を砕きやした。
加工は、かなりコントラストを強め、綺麗じゃなさを強調していやす。

みなさん、鉢物、お部屋の中に飾ったりしてやすか?
あっしは、花もグリーンも好きなので、鉢物も置きたいのでやすが、いつもすぐに枯らしてしまってかわいそうなので、花屋さんの店頭で「あっ!これ、いいな!」と思っても、買わないことにしてやす。
買うのは、寿命が決まってる切り花だけ。
あぁ、でも、先日、駅前で見かけた色んな色のちっちゃな唐辛子の鉢は、あっし好みだったなあ。
すぐに枯らしてしまうの承知で、買っちゃおうかなぁ、、、



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秋のバラ柄ワンピースとバラ柄マスク [ファッション]

10月に着る用のワンピースを、もう一着持っていたいな、と、高円寺の古着屋さんの居並ぶ通りを物色していたら、70Sフォークロアのワンピースを主に扱う店で、私の好みと髪色とサイズにバッチリな、こんなワンピースに巡り合えました。

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購入しようと決意した一番大きな点は、写真では解りづらいですが、裾の二段のフリルが、ぐるりと一周ではなく、両サイドのみに付いている所。 とても珍しくて洒落ているな!と惚れ込みました。
このワンピースのデザインは、身頃のラインからしても、70Sフォークロアっぽくなく、時代を超えた さり気なく個性的なデザインと言えますね。
古着を買う時は、服の裏側も入念にチェックして状態の良し悪しを確認するのは必須なのですが、このワンピースは、状態が良いだけでなく、仕立ても非常に良い事が解りました。
タグを見たら、なんと!バレンシアガでした。
私はブランド志向者ではないので、有名ブランドであろうがなかろうが、自分が納得すれば求めるのですが、バレンシアガがこの古着屋さんにあることには、かなり驚きました。
それを、店員さんのマッシュルームカットに丸眼鏡のお兄さんに話したら、「うちは、殆ど日本のものなんですけど、たま〜に外国のも入って来るんですよ」と、優しく教えてくださいました。

さて、ワンピースを買ったら、このご時世は、どんなマスクを合わせるか、に思案が向きます。
迷わず、黒地で赤いバラに緑の葉っぱが小さく付いたものが最適だ!と、手作り通販サイトminneで探し、頭の中で思い描いていたそのものと言っていいくらいに、イメージにビッタリな一品が見つかりました。
商品が届いてリアルに見ると、さすが専門家さんのお仕事!と唸らずにはおれない、繊細で美しい刺繍に、嬉しく驚きました。
minneは、作家さんとメッセージのやり取りが出来るのですが、大変に丁寧で感じの良い作家さんで、その点からも、この商品を選んで正解だったな!と満悦しました。

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ご覧の様に、ワンピースとマスクで ガーリー度100%です。
で、私は、コーディネートは、100%ガーリーではゆきたくなく、あくまでストリート系として着たいので、他のアイテムでハズシを入れてゆきます。

なので、アクセサリーは、ジュエリーではなく、あえて手作りの真鍮を選びました。
西国分寺の手作りアクセサリー&革製品の工房Klangで、何ヶ月か前に、一目惚れし、具体的な目的なく所有していたものです。
こちらの工房のかたも、とても感じが良かった!

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真鍮という素材は、私はこの時に初めて求めたのですが、使い込むにつれて、青錆が出て来るとか。
その趣きも、古着好きの私の好みに合っているので、経年変化も楽しみにしています。

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足元は、黒のタイツに黒のナイキのエアリフト、鞄は、黒の大きめの革鞄斜め掛けで、ハードに寄せます。
これで、このワンピースのコーディネートは完成です。

また、服に合った歩き方というものがあるので、このワンピースは、膝下10センチほどなのですが、このくらいの丈のガーリーなワンピースって、内股でちょっとヨチヨチした感じで歩くのが合います。
ちなみに、フルレングスの分量のあるスカートだと、爪先でスカートの裾を蹴るようにしながら、ゆったり歩くと合いますし、ワークパンツにゴッツいブーツに軍物コートの場合は、荒野を進む気持ちで、大きな歩幅でぐんぐん歩くと合います。

ともあれ、一着のワンピースにより、私の中で、また新たな一つのコーディネートが仕上がりました。
スタート地点となった古着屋の店員さんをはじめ、このコーディネートを完成させるのに力になってくださった作家さん達とのご縁に、感謝です!



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夕暮れの工事現場 [写真]

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夕暮れの工事現場。
現実にも夕暮れだった事には違いないのでやすが、実際は、空はどんよりしたブルーグレー、建築資材は、灰色の濃淡でやした。
今回は、とにかく構図だけキメて撮っておいて、家に帰ってあれこれ加工してみて、「これが一番綺麗!」と思えたバージョンを完成品としやした。
そしたら、いい感じの夕暮れっぽいイメージになったので、タイトルをこうしやした。
これが工事現場である、という具象性抜きに、単に、「直線だけで構成された綺麗な写真だなあ」と感じていただけたら本望でやす。

工事現場、昼間、ヘルメットを被った作業員さん達がキビキビと働かれていて、重機がウィ~ンと動いている様子を見るのも好きなんでやすが、夕暮れ以降のしんと静まり返った静寂の工事現場を眺めるのも好きでやす。
無機質な飾り気のない物ばかりがゴチャゴチャに在るのって、芝居の舞台裏を覗き見たような気になって、わくわくドキドキしてしまうのでやす。




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「デッサン」と「スケッチ」の違い [画家時代]

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このブログを長く読んでくださっている方はご存知のように、私・ぼんぼちは、18才から27才まで 画家をやって、毒母を養っていました。

画家でしたから当然、定期的に個展を開いておりました。
個展というのは、いちどきに多くの収入を得られ、新規顧客の開拓も出来る 画家にとっては必須の仕事の一つなのです。

画家というのは個展会場で、画商を間に挟んで お客さん達と会話をする訳ですが、個展のたびに私は、こう 驚かされていました。
「お客さんというのは、何て、絵画の事を知らないのだろう?」ーーーと。
個展会場に来てくださるお客さんは、皆、絵画が好きか興味があるか、どちらかの方達ばかりに決まっているにも関わらずーーー

今、思い返すとーーー
現在、私は、趣味で演技をお習いしていますが、お習いするたびに、「あぁ、私って、演技が好きなのに、先生に指摘されて初めて気付かされる事だらけだ。 何て自分は、演技の事を解っていなかったのだろう?!」と思い知らされ、つまり、プロとアマには歴然とした違いがあり、それと同じ理屈なので、当たり前といえば当たり前なのですが。

そこで、再び話しを絵画に戻し、みなさんに質問します。
「デッサン」と「スケッチ」の違いって、何だか、お解りになりますか?

正解はーーー
デッサン=基礎訓練
スケッチ=取材
です。
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つまり、デッサンというのは、まだデッサン力が完璧についていない絵画勉強中の者が、石膏像なり 器物なり 花なりの、形 質感 光の当たり方 影の落ち方を、事細かに正確に頭に叩き込み、絵画の基礎中の基礎であるデッサン力をつける訓練です。
ですから、プロの画家になったら、デッサンはしません。
プロの画家は、デッサン力を習得しきっていますから。
役者さんもプロになったら、「外郎売」の練習をしないのと同じです。

対して、スケッチというのは、例えば、ユリの花のつくりはどうなっているのか、などを観察し、描き覚えるものです。
花びらを裏側から観た形がよく解らなかったら、スケッチブックの一枚の中に、花びらの裏側だけを様々な方向から描いたりします。
これは、勉強中の者も勉強の為にしますし、プロの画家も、「壺いっぱいのユリの花を」という注文が来たりと、必要に迫られる事が多々あるので、やります。
役者さんに於いても、勉強中の役者志望の人が、出来る役柄を増やす為に、例えば、バーに行って、バーテンダーさんの所作を観察する事もあれば、プロの役者さんが「バーテンダー」という役を与えられてから バーに観察に行く事もあると思います。
それと同じです。

具体的に、デッサンとスケッチが、見た目にどう違うかというとーーー
デッサンというのは、白黒写真に撮った様に、綿密に描き込みます。
描く画材は、木炭か鉛筆です。
一方、スケッチは、自分が知りたい事が知れ、その部分が頭に入れば良いので、線だけで描いてあったり、色も覚えておきたい場合は、覚えておきたい部分にだけ 色をつけたりします。
画材は、鉛筆かペン、絵の具は、水彩絵の具の場合が多いです。

この様に、まったく目的の違う デッサンとスケッチですが、共通項もあります。
それは、タブロー(本制作)ではないので、基本的には 額に入れて人様にお見せするものではない、という事です。
あくまで描く本人が、勉強の為 覚え書きの為に描くものです。

しかし、何が何でも、それを守らなければならぬという規則などはどこにもなく、優秀な画学生の描いたデッサンは、見惚れるほどに美しいですし、プロが自分だけの為に描いたスケッチも、たまたま構図も色の乗せ具合もバランスが取れていて、鑑賞に値する事も少なくありません。
そういうデッサンやスケッチは、遠慮なく額にいれて飾ったり、買い手がつけば売って良いのです。

以上が、デッサンとスケッチの違いと、その概要です。

付けた画像は、某街の駅ビル構内の、食品コーナーの壁に描かれていた絵。
この絵などは、精密デッサン的に描かれた ディスプレイ画ですね。
デッサンで習得した技術を、この様な形で昇華させるのも、一つの画風です。

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ステッカーの貼られた電柱 [写真]

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ステッカーの何枚も貼れれた汚れた電柱に、逆さに置かれたゴミ箱。
我が街・西荻窪の駅からすぐのところで撮りやした。
加工は、この裏ぶれた汚らしさがより強まるように、コントラストをやや強めて、影を濃くしやした。

西荻窪、、、みなさんは、どんなイメージを持たれてる街でやすか?
まあ、地方に住んでおられるかたは、こんな小さな街の存在自体、ご存知ないとはお察ししやすが。
近年は、イマドキのカフェや洒落た雑貨屋さんが何軒も出来て、お洒落な街 というイメージを持たれてるかたも少なくないかも知れやせん。
土日祝祭日には、明らかに他所の街から散策に来たと思われる バッチリお出掛け着をキメたかたがたが、メインストリートをたくさん歩いておられやす。
でも、、、カフェやお洒落な雑貨屋さんがあるのは事実だし、それが西荻窪の最先端の顔でもあるんでやすが、一皮剥けば、西荻窪って、超庶民的な気取りない下町みたいな街なんでやすよ。
何故かというと、関東大震災で焼け出された下町の人達が移住して、街化した街だから。
先日、駅からの帰り道、メインストリートを歩いていたら、おじさん二人がこんな会話をされてやした。
「へえ、西荻にこんな洒落たワインバーが出来てるねぇ」「ここには似合わないねぇ。だって、西荻って、ドン臭い街なんだから」。
おじさん二人、解ってるな!と、うなづきながら、帰路につきやした。



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第14回第15回の演技のレッスンを受けて [リポート]

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今日は、9月12日(月)第14回「ロミオとジュリエット」、9月26日(月)第15回「夏の夜の夢・第三幕」のレッスンのリポート&感想を、つづらせていただきます。

先ず、第14回「ロミオとジュリエット」。
この日は、誰もが知る バルコニーでの二人の密会の場をやりました。

前半では、私は「夜空」と「あの人」が正しく発音出来ていないという事を指摘されました。
自分自身でも充分に自覚があった言葉であっただけに、何度言ってみてもなかなか正確に発音出来なかったのが、もどかしかったです。
私にはこの様に、正しく発音出来ない言葉が(特に、早い台詞になると)幾つもあるので、時間はかかるには違いないけれど、日常会話の中でも気をつけながら、少しづつ直してゆこうと思いました。

後半は、本来戯曲にあるバルコニーという設定を離れて、現代のタワマンにジュリエットが住んでおり、階下からロミオが呼びかける、といった応用編をやりました。
その中でダメ出しを受けたのは、「遠くにいる人に呼びかける台詞が、単に大きな声になってしまっている」でした。
家に帰って、この二つの声の飛ばし方の違いが出来るようになるまで、何度も復習しようと、拳を固くしました。
又、ロミオ役を演った時に、「今度は照れながら」「今度は二枚目のロミオで」等、一行の台詞の中にも応用を求められました。
ちゃんと出来たか否かは別として、この応用編は、私個人的に、非常に楽しかったです。
加えて、通常は、レッスン生が各々椅子に座ったまま台詞を読むのですが、この回では、動きもつけたレッスンもやり、それも新鮮で面白かったです。

いつもの様に大きな勉強になった事は勿論ですが、この回は、今までのレッスンの中でも一番楽しく、様々な応用編をやって 様々な人格を疑似体験出来たからか、カタルシスに浸れ、とてもスッキリした気持ちになれました。

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次に、第15回「夏の夜の夢・第三幕」。
三幕の前半部分の、パック(いたずら妖精)が、妖精の王様に面白い話しを報告する 一頁近くの長台詞と、妖精のまじないにかけられたために若い男女の恋愛関係がぐちゃぐちゃになる 観客を笑わせる場をやりました。

パックの長台詞では、先生が「この長台詞全部を、笑い転げ続けながら最後まで読み切るように」との条件を付けられました。
私は必死に、大笑いしながら読みましたが、半分くらい読んだ辺りで笑い方のパターンが尽きてしまい、なんだか、やけっぱちっぽい笑いになってしまいました。
読み了ると、先生は、ズバリと私の心中を見抜いておられ、「途中から笑いのパターンが尽きて、やけっぱちで読んでたね」と仰いました。
この課題は難しかったけれど、最高に楽しかったです。
家でも、この長台詞に限らず、登場人物が「面白い」と思って発している長台詞を、笑い転げ続けながら読む練習をしてみよう、と思いました。

それから、私はこれまで、役によって様々な声色を作って台詞を読んでいたのですが、「これからは地声で読むように」と注意されました。
理由はーーー
「声優であれば、すでに画が決まっていて、そこに声を当てはめてゆくので、作り声をするのは正しいけれど、役者は、自らの身体が表現手段だから、先ず、素の自分ありきで、そこから出発しないといけない。最初に声を作ってしまっては。 巧い役者さんは、役によってあらゆる声を作っている様に聞こえはするけれど、あれは作り声をしているのではなく、違う役を演じる事によって 声まで違って聞こえるという事なんです」という意味の内容でした。
「だって、ぼんぼちさんは、舞踏(この日のレッスンの最初の方で、私は舞踏が好きで、舞踏の理論を勉強していました、と話していたので)を踊る時に、良い人と悪い人を踊り分ける場合、最初に形から決めますか?」
「いえ、先ず感情ありきです。」
「そうでしょう。 演技も同じなんですよ。」
私はこの時まで、舞台演劇というものは、作り声を出すものだと、何の疑問も抱かずに思い込んでいたので、このご指摘に、鯨くらいに巨大なウロコが目からボロッと落ち、何て大きな気づきをさせていただいたのだろう!!と思いました。

この気づきは、私の中で大変に大きな収穫で、これからは全ての役を地声で読もう!と、瞬時に舵の方向を、先生のご指示通りに向けました。

レッスンを受けていると、毎回、ドーン!ドーン!と、大きな収穫があり、それが高層ビルの如くに積み上がっていっています。
無知でアマチュアの私はその高層ビルの階段を、一段一段、よいしょよいしょと素足で以て昇っています。
ですが、一段一段昇る事そのものが、私の享しみであり、この上ない幸せになっているのです。
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