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春キャベツ・Ⅱ [写真]

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2019年3月26日に「春キャベツ」と題した白黒ハイコントラストの記事を公開しやしたが、今回は、全く加工無しの春キャベツの写真をアップしやす。
左上と右下に段ボールの黄土色の空間が見えていて 春キャベツの淡い緑色との対比もいいなと、構図的にも色彩的にもこれで完結していると判断したので。

春キャベツ、美味しいでやすよね〜
食べ方も無限大にありやすね。
あっしは春キャベツは、大雑把にちぎって マヨネーズとスイートチリソースを混ぜたディップをつけていただくのが一番好きでやす。
みなさんは、どんな春キャベツの食べ方が一番お好きでやすか?


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映画・梶芽衣子主演「女囚さそり」シリーズ4作品 [感想文]

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1972年から1973年にかけて梶芽衣子さん主演で公開された「女囚さそり」シリーズ4作品。
私は、映像理論を勉強する以前にVHSでなんとなくといったきっかけで観、あまりに意表を突く面白さに嬉しく驚き、約30年後の映像理論を勉強後の最近 再観したのだが、初観の時以上に 如何に計算高く構築された見事な大傑作作品群であるかが詳らかに分析出来たので、ここに感想を述べたいと思う。

4作品は続き物であり、梶芽衣子さん演じる無口で純粋な女・松島ナミが、惚れた男に計画的に騙され罪を被せられ 女囚となり、脱獄を繰り返し、自分を陥れた人間を次々と鮮やかに殺してゆく という、篠原とおる氏のコミックス原作の 娯楽超大作である。
続き物ではあるが、一話一話が完結したシノプシスとなっているので、どれか一話だけを抜粋して観ても 理解に苦しむ事なく、存分に楽しめる。
女囚の囚人服が 胸元の開いた横縞のワンピースであったり、ナミが殺しを決行する時のファッションが 梶芽衣子さんでこそキマる 黒で統一された大きなつばの帽子にパンタロンというのも、徹底した非リアリズムで観客の気分を高揚させてくれる。

そして、テーマはーーー
国家・体制を悪 松島ナミを善と描き、要するに 60年代学生運動で結果的には敗北の形となってしまったが、ここに一人 今も国家・体制に反発し続ける どんなに踏みにじられようが屈しない 凛とした分子がいるのだ!という隠喩による打ち出しである。

4作品それぞれに特筆すべき点を挙げるとーーー

第1作「女囚701号/さそり」 監督・伊藤俊也 1972年8月公開
暴力&エロスといった過激なシーン満載の作品である。
第1作目だったので そういった要素を前面に出して客の入りを見込んだのかも知れないが、暴力にしてもエロスにしても、何故その様な展開となったのか 理由づけに無理がなく、つまり無駄な暴力要員 無駄な脱ぎ要員がいなく、矛盾や不快を覚えずに 頷き納得しながら観すすめる事が出来る。

第2作「女囚さそり第41雑居房」 監督・伊藤俊也 1972年12月公開
第1作が当たって活動屋として好きな事をやれるのが許されたのか、かなり 観念的・抽象的・演劇的な手法で構成されている。
こういった理由から、私はこの第2作が、シリーズ中ダントツに好きである。
白石加代子さんが、我が子殺しの女囚を あの鬼気迫る演技で演られているのだが、大抵の劇映画だとあれほど演劇的に演られてしまっては全体のマチエールにそぐわない場合が多いが、この作品は上述の手法で作られているので、しっくり溶け込んでいて、みぢんも違和感を感じずにいられる。
また、オープンセットで 廃材を積み上げた山が作られているのも、退廃的で渇いた雰囲気を演出していて効果的である。
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第3作「女囚さそり けもの部屋」 監督・伊藤俊也 1973年7月公開
第2作で多くの観客から「あれは解りづらい!」という評が来たからか?作風は第1作の様な通常のドラマツルギーとなっている。
「けもの部屋」の「けもの」とは、ナミと出逢った女が 工場の事故で頭のおかしくなった実兄の性欲を満たす為の愛情から自ら身体をあずけ 果ては妊娠してしまう、という挿話から来ている。
一方、ヤクザの女親分を李麗仙さんが 衣装・メイク・演技いずれも非現実的に演られていて、この部分も娯楽作品として手放しで楽しめる。

第4作「女囚さそり701号 怨み節」 監督・長谷部安春 1973年12月公開
これまでの3作の伊藤俊也氏に替わって 長谷部安春氏がメガホンを取ったシリーズ最後の作品。
監督は替わっても、当シリーズのカラー・テーマは変わらずに、異質感を覚えずにすんなりと観了できる作品である。
田村正和さん演じる反体制分子が、過去に国家に酷いリンチを受けた回想シーンも出て来たりと、当シリーズ全編の奥底を流れるテーマが劇中の現実の出来事と重なり合う 非常に解りやすいシナリオとなっている。
結局ナミに殺されてしまう警部・細川俊之さんの薄笑いを浮かべた演技も、静寂の怖さをはらんでいて 唸らずにおれない。

以上のシリーズ4作品、ここまでの達作に押し上げたのは、勿論 監督や脚本の力量もあっての事は言うまでもないが、もう一つの大きな要因は 梶芽衣子さんの「お顔」に他ならないと思う。
劇中で「さそり」とあだ名されるのに相応しい 人を刺すが如きの鋭い眼差しに鷲っ鼻。
あのキツいお顔あってこそ さそりをさそりたらしめて、4作品の完成度をぐぐっと高めているのである。
映像は舞台と違って、いくら役に相応しい名演技が出来たとしても 風貌がそぐわなければ成立しないケースが多々ある。
今でも梶芽衣子さんといえば「女囚さそり」とイメージされるのはそこにあり 当然の事であろう。

最後にちょっと余談になるが、以前 私の知り合いの役者を生業としていたかたが梶芽衣子さんとお話しした事があるそうで、素の梶芽衣子さんは さそりシリーズの松島ナミの人物像とは真逆の性格で、とても明るく気さくであっからかんとした ケラケラと良く笑うかたなのだそうだ。
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夜の重機 [写真]

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黄色い重機が解体された家の黄色い一部(これが家のどこの部分かは不明)を掴んだところでその日の作業は終了となったらしく、夜 作業員さんがいらっしゃらなかったので撮らせていただきやした。
遠近感・迫力が出れば と、真正面の低い位置から撮ってみやした。
加工は、ほんの少しだけ明度を上げ、どんより闇夜に溶け込んでいたのを浮き上がらせやした。

少し前に「割れた鏡」というタイトルの写真を公開しやしたが、今回の写真は、それと同じ敷地で別の日に撮ったものでやす。
なので、場所は、都内杉並区・西荻窪の住宅街、あっしんちの近所でやす。

あっしんちの近所、あっしが越してきた二十年前は、古くて大きな一戸建ての多い住宅街だったのでやすが、代替わりか家の老朽化か、まあそんな理由なのでやしょう、あちこちで次々と建て替えが行われてやす。
そして新たに建つのは、それまでと同じ大きさの家ではなく、白くて小洒落た三十坪くらいの建て売りがニ、三棟かアパート。

商店街が、一つ また一つと店が入れ替わって様変わりしてゆくように、住宅街もこうして徐々に変わってゆきやすね。
人様がご自身の土地に何を建てようが、勿論それはその方の自由なんでやすが、古い住宅街が好きなあっしとしては、ちょっと寂しいものがありやす。



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「純喫茶」の「純」とは何か [喫茶店・レストラン・カフェ]

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この答えはすでに 私のブログの「喫茶店・レストラン・カフェ」のカテゴリーの過去記事の中の何記事かで補足として必要だったので書いていますが、今回はここだけに焦点をあてて、改めて 簡潔に解りやすく述べたいと思います。

「純喫茶」の「純」とは何か?
ーーーそれは、「女性のお色気サービスは一切しないで、純粋に飲食を愉しんでもらう事を目的とした喫茶店」の「純」です。
1960年代後半までは、街街に ロングドレスの女性が横に座り酌をしてくれる お色気サービスをウリにする「特殊喫茶」が在り、それに対して「ウチはそういう喫茶店ではありません!」という事を判らせる為の「純」です。
稀に「アルコール類を出さないのが純喫茶でしょ」と思っておられるかたがいらっしゃいますが、それは間違いです。

事実 殆どの純喫茶にアルコールドリンクスはありました。
瓶ビール ウイスキーの水割り フィズ類(ジンフィズ バイオレットフィズ カカオフィズ等)ーーーそれらには大抵 ピーナッツの小皿が付いてきました。
ですから私が幼かった60年代、日曜日の純喫茶では、パパはジンフィズ ママはコーヒー 子供達はフルーツポンチにプリンアラモードなんていう構図が定番でした。
又 フードメニューでは、サンドイッチにバターと和辛子を練ったものが塗ってあったり、蟹缶をポン!と一缶 キャベツのせん切りの中央に乗せた蟹サラダがある店も 少なくありませんでした。

時代は下り 60年代後半、特殊喫茶は減少、そしてついには消滅し、したがって純喫茶は「純」と冠する必然が無くなり、それ以前に出来ていた純喫茶は「純」を付けた看板をそのままに営っていましたが、以降に開店した純粋に飲食を愉しませる喫茶店は、「喫茶」とだけ名乗る様になった、という訳です。

同時にこの時代には、お色気サービス無しの喫茶店は様々な個性をまとう様になり、純喫茶とほぼ同時代から在った名曲喫茶に加え、ジャズ喫茶 ロック喫茶 民芸喫茶 和風喫茶 「珈琲専科」等と冠する幾種類ものストレートコーヒーやアレンジコーヒーを供する喫茶店、、、と百花繚乱、70年には喫茶店黄金期となります。

そんな喫茶店黄金期もみなさんご存じの通り、徐々に衰退、今でも頑張っている店も何店も在るには在りますが、開店した時代の古かった純喫茶は、フィズやポンチや蟹サラダといった余り注文の来なくなったメニューは排除してゆき、それでもその他の理由も加わり存続が難しくなり、現在では絶滅危惧状態となりつつあります。

目の前の父のジンフィズの真っ赤な缶詰めチェリーも 淡い緑のキャベツに赤白だんだらの蟹の身のコントラストも チューリップ型の大ぶりのグラスのグリーンのソーダ水の中から掬いあげたキューブ状のフルーツも、もはや過去完了、、、
喫茶店マニアとして歩み始める前身が純喫茶だった私・ぼんぼちにとっては、一抹もニ抹も寂しさを覚えずにはおれないものがあります。

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緑の窓枠 [写真]

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辛子色の飾りを設えた緑の窓枠とその中に見える青い花瓶。
窓上方には木も映って全てがキマったので、作品としてアップすることにしやした。
ぼんぼちには珍しく加工はまったくしてやせん。

撮影場所は、東京郊外・国立の大学通り沿いに在るアンティークショップでやす。
最近は閉まっている日ばかりで、営っているのか営っていないのかよく判らない状態でやすが、あっしが国立に住んでいた二十年以上前はいつも開いてやした。
アンティーク物が大好きなあっしは、この店では 吹きガラスで作られた透明地に濃い青のストライプのチューリップ形のグラスを買いやした。
会計時に店主らしきおじさんが「これはスペインの物だよ」と教えてくださいやした。
あっしが「この青が気に入りました」と言うと、おじさんはニッコリ微笑んでくださいやした。
その濃い青いストライプのグラスは今住んでいる家のテーブルの上にワインオープナーを入れて置いてあり、グラスを見る度に この店の内部の様子やおじさんの笑顔を思い出しやす。


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どちらが上手(かみて)でどちらが下手(しもて)か・その覚え方 [映画・演劇雑記]

演劇やライブ鑑賞好きのかたの中には、意外と 舞台・ステージの「どちらが上手(かみて)でどちらが下手(しもて)」かを知らない または何度聞いても覚えられない、というかたがおられるようです。
なので今回は、舞台・ステージのどちらが上手でどちらが下手かと、その覚え方を簡単に説明させていただこうと思います。

先ず、どちらが上手でどちらが下手か ですが、これは、自分が客席側にいて舞台を観ている時、右手側が上手 左手側が下手、です。
ですから、自分が舞台に立った場合は逆になる訳ですから、自分の右手側が下手 左手側が上手、となります。

次に覚え方ですが、「右肩上がり」という言葉を頭の中に入れておくと覚え易いと 私は認識しています。
そう、よく商品売り上げや観客動員数で使う あの「右肩上がり」です。
その「右」と「上」という語を「右肩上がり」の中から引っ張り出すのです。
自分が客の立場で、つまり客席側にいて「右が上」と。
そうすれば覚え易いし、また一度そうやって覚えれば、まず忘れてしまう事もないとお察しします。
無論、舞台で上手側の方が物理的に高くなっている訳ではなく、言葉としての覚え方の方法です。

そうすれば、演劇やライブを観に行った際に、「三人娘役の一番下手側にいたコが特に声の通りが良かったね」とか「私の席、すごい上手側だったんだけどメンバーの中でダントツ好きなギターの○○さんは立ち位置下手側なのにアンコールで上手側まで来てくれて嬉しかった!」等と、円滑に説明する事ができます。

演劇・ライブ好きのかたがた、もしもお気が向かれたら、この覚え方で「どちらが上手でどちらが下手」かを覚えてみられては如何でしょうか?

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板の木目 [写真]

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修復中の街路灯の根元を覆う様に置かれていた 板と重しの砂袋。
これを発見した瞬間、「間違いなく作品になるものが撮れる!そして加工は、ややコントラストを強めた白黒でキマる!」と思いやした。
結果、頭の中で思い描いた通りの仕上がりとなりやした。
あっしなりにでやすが、最高に気に入っている一枚でやす。

木目といえば、、、
あっしんちは、春休みと夏休みに必ず旅行に出掛ける家庭だったのでやすが、宿泊先がホテルではなく旅館だった場合、天井にこんな風な木目の板がびっしり貼られている部屋が多かった記憶がありやす。
床についた時に、あそこは○○に見えるなあ、などと想像を巡らしながら眠りに入ったものでやす。
当時はそれを、ただ何かに見えて面白い としか感じなかったのでやすが、今こうして改めて見ると、木目って、自然が作った素晴らしい美でやすね。


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コミニュケーション能力のない店員 [独り言]

景気が悪くなった為であろう、最近は、殆どの店で 店員への接客教育が行き届いているようである。
だが、私の若い頃は「そこで何でそう言うの?」「そこで何でそういう態度するの?」と 大きな疑問の荷物を抱えて帰路につかずにおれない コミニュケーション能力のない店員というのが、けっこうな確率でいた。
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高校時代、私はパーマをかけていたので、三年間 月に一度づつ美容院に行っていた。
幾つもの美容院で何人もの美容師にシャンプーをされたが、彼ら(彼女ら)は、ほぼ100%に近い割り合いで、洗い始めると こう発するのだった。
「いつ洗いましたかあああーーーっっっ!!!」
しかも、揃いに揃って上から叱りつける様な 厳しい口調で言うのだった。
私は毎日夜、風呂に入る時に洗っていたので「昨夜です」と答えていた。
すると、彼ら(彼女ら)は、これもまた揃いに揃って黙り込むのだった。
顔に布をかけられているのでその直後はどんな表情をしているのか判らず、シャンプー台から起こされ布を外された瞬間にチラと顔を見ると、これもまたまた揃いに揃って、憮然とした様な ムッ!とした様な 悔しい!といった様な、そんな表情をしているのだった。
そして私が、持参した こういう仕上がりにしてほしいという絵を見せながら「ここは○センチ切ってここは○センチ切って ここはこういう感じでパーマをかけて、、、」と注文をするまで その表情のままだんまりを続けるのだった。

「昨夜洗った」という答えが、そんなにムッ!とだんまりをさせるほどに意表を突く気に食わないものだったのだろうか?
三〜四日洗わないで来てくれないと洗い甲斐がないじゃないか!というのだろうか?
それとも逆に、美容院に来る日はその日の朝に洗ってから出て来るのがマナーだというのだろうか?
それならそうと、きちんとそう言ってくれればいいのに。
そうすれば私だって、三〜四日洗わないなり、当日の朝洗うなり、従ったのに。
憮然としただんまりでは、こちらに何を求めているのか、皆目 伝わる訳がない。

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二十代後半の頃、私はカクテルラウンジでアルバイトをしていた。
あるバイトに行く日、予想外に時間が空いたので、駅近くで一番大きな書店で時間をつぶす事にした。
と、分厚く充実した内容の世界洋酒事典があるのを発見した。値段は6000円くらいだった。
その日、私は、食事をしてバイトに入るだけのつもりで家を出て来ていたので、それほど金を持ち合わせていなかったし、重くて大きな本を持ってバイトに入るのも何なので、三日後のバイトが休みの日に買おうと、近くで商品整理をしている若い女性店員に声を掛けた。
「あの、、、この本、三日間、取り置きしていただけますか?」
すると その若い女性店員は、瞬時に嫌あ〜〜〜な顔になり「できませんっっっ!!!」と大声で怒鳴った。
私が「えっ?、、、できないんですか、、、」と返すと、彼女は私の返答などまるで聞こえもしなかったかの様に、酷く怒った顔をして商品整理に戻っていた。

私はバイト休みの三日後、洋酒事典が無くなっていない事を祈りつつ その書店に行った。
運良く、世界洋酒事典はあった。
レジで、事典を包んでいただき代金を払う際に、レジ担当の中年男性に「こちらの本屋さんは、けっこう大きな規模で営っていらっしゃるのに取り置き出来ないんですね」と言うと、中年男性は「えっ!お取り置き、出来ますよ」と目を丸くした。
私が三日前の若い女性店員とのやり取りを話すと、彼は、眉間に深く皺を寄せ 大きく首を傾げ、それから「その店員、幾つくらいでどんな背格好でどんな髪型でしたか?」と聞いてきた。
私が答えるや、中年男性はおそらく店長さんだったのだろう、「申し訳ありませんでしたっ!ウチはお取り置きもお取り寄せもしておりますので、今後とも宜しくお願い致します!まことに申し訳ありませんでしたっ!!」と深々と頭を下げてくださった。
店長さんは、取り置きを頼まれた事で何でそんな嘘をつき しかも激怒したのだろう?と 彼女に対して負の疑問でいっぱいだったのに違いなかったのだった。

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三十代前半の頃、私は、ミス・ディオールという 五十年代をそのままに継承するレディースブランドが気に入っていて、ミス・ディオールの服をひんぱんに購入していた。
ミス・ディオールの店舗は、都心の某デパートの中に入っていた。
ある日、またミス・ディオールを新調しようと、以前に購入したミス・ディオールのワンピースを着て、そのデパートへ向かった。
その日はミス・ディオールに直行する前にお茶でもしようと、同デパート内の喫茶室へ寄った。
喫茶室を出る時、レジで中年のウエイトレスが、満面の笑顔で話しかけてきた。
「今日は、おでかけですか?」
ーーー???
私は、千も解りきった質問に心の中の首を激しく傾げた。
ーーーおでかけして来てるから ここに居るんじゃないですか。
心で首を傾げつつも、顔では笑って「はい!おでかけです!」と答えた。
すると彼女は、「どちらへおでかけですか?」と ますます意味不明の質問を重ねた。
私は心の中で、より首の傾斜を激しくしながら、笑顔を崩さぬままに「○○(そのデパート名)に来る為に出掛けてきました!」と返した。
彼女は一瞬にして、私を異星人を見るが如きの目つきとなり、無言で釣りを投げやりに私の掌に置いた。

ロングドレスでも引きずっていた訳でもあるまいし、ひざ丈の街着のワンピースを、しかも そのデパートに入っているブランドの商品を着ていた事が、彼女にとって何でそんなに奇妙だったのだろう?
最もそのデパートに来るのに相応しい格好じゃないか。
彼女は、そのデパートに来るのに相応しいいでたちをしたお客さんに次々と そんなトンチンカンな質問を投げかけ その度に異星人を見るが如き目つきをしていたのだろうか、、、???
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ここに挙げた店員達とヘイテイつけ難いコミニュケーション能力のない店員、昔はあっちにもこっちにもいた。
今も全くいなくなったとは言い切れないが、そうそうはお目にかからなくなり、たいてい気分良く帰宅する事が出来、そういう観点では良い時代になったと感じている。



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捨てられたバナナの皮 [写真]

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アスファルトの上に捨てられたバナナの皮。
収集車が収集する際に可燃袋からぽろりと落としてしまったものか、行儀の悪い人が食べ終わった皮をそのままポイと捨てたものかは知る由もありやせんが、とにかくアスファルトの道の上にバナナの皮が唐突に落ちてやした。
今回は、そういう現実をそのままに受け入れた、「ここにバナナの皮が捨てられています」という ただそれだけのリアリズム作品でやす。
加工は、現実感がより強まるように、少しコントラストを強めやした。

捨てられたバナナの皮、、、といえば、それを踏んで滑って転ぶのは、昭和のお笑いの王道でやしたね。
あっしの大好きなスパイダースの主演映画「ザ・スパイダースのバリ島珍道中」の中でも、冒頭のシークエンスで マチャアキが食べたバナナの皮を田辺昭知さんが踏んで滑って怪我をして、海外公演に一人遅れてゆく、という件りがありやす。
観ていて「昭和といえども何てベタな!」と瞬間思いやしたが、話しの内容が、とんでもない珍事件に巻き込まれたり、マチャアキと順ちゃんが女装をしたり、といったハチャメチャな映画だと判ったので、観終わった時には、バナナに滑るというベタさ加減も バランスが取れていて成立しているな と思いやした。


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高円寺JIROKICHI45周年記念ライブに行って [感想文]

高円寺に在るブルースを主に演るライブハウスJIROKICHIが、オープン45周年ということで、2020年2月1日から3月18日まで アニバーサリーイベントを行った。要は、普段はなかなか来てくれない大御所ブルースミュージシャンが日替わりで出演してくださる特別期間ということである。

スケジュールを確認するや、私は迷わず2月25日の「木村充揮ソロライブ」と3月6日の「有山じゅんじと上田正樹 ぼちぼちいこかライブ2020」に行こうと決めた。

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先ず、木村充揮さんソロライブであるがーーー
ソロと銘打ってはいたが、木村さんのボーカル&ギターのみならず、サポートに、ボーカル&ギター ドラムス ハープが入っていた。
木村さんはハイボールらしきロングのアルコールドリンクスを5〜6杯おかわりしながら、大阪人特有の「アホかっ!」を連発し、半分近くは漫談といったセトリで ゆる〜〜く演られていた。

サポートのボーカル&ギターの方が披露してくださった社会派ブルースの2曲ーーーこの2曲、どちらもひょうひょうとした中に大きく頷ける社会の矛盾が組み込まれていて なかなか良かったーーーの他には、憂歌団時代のオリジナルやカバーアルバムの中に入っている曲が殆どで、私が知らなかった曲は、ラストの外国曲1曲だけだった。

中でも笑ってしまったのは、「りんご追分」のイントロを爪弾いて「♪りんごぉ〜〜〜」と叙情たっぷりに歌い始められた、、、と思いきや、次に「みかん〜〜〜」と仰ったのが大ウケだった。
木村さんは「ワテ、こんなん 好きやねん!」と笑っていた。
私の近くの席にいた よくライブに来ているらしき男性客が、小声で「あれ、もう一度やるよ」と囁いていたら、木村さんはちょっとしゃべった後、再び爪弾いて「♪りんごぉ〜〜〜」とため、再び「みかん〜〜〜」とやり、「ウヒョウヒョウヒョ!」と喜んでおられた。

だが、さすが大阪を、否 日本を代表するブルースミュージシャンの1人 木村充揮さん、キメる時はキメられていて、「嫌んなった」や「おそうじオバチャン」は、あの魅力に溢れるダミ声が伸び、リズムに身体をゆだねつつ 惚れ惚れと聴き入らずにはおれなかった。

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次の週に開かれた 有山じゅんじさんと上田正樹さんのライブーーー
編成は、キー坊(上田さんの愛称)がボーカル&ギター 有山さんもボーカル&ギター、サポートには、ボーカル&コーラスの女性とキーボードの男性がついていた。

「ぼちぼちいこかライブ」だから、演目はアルバム「ぼちぼちいこか」からが中心かと予測していたが、「ぼちぼちいこか」からの選曲は4曲くらいで、あとはブルースファンでなくとも知る大ヒット曲「悲しい色やね」を よりブルージーにアレンジしたものと、他は 外国曲のカバーを多く演ってくださった。
それらは私の知らない曲が多く、キー坊を通して まだまだ未知の部分の多い私のブルースファンとしての世界を広げてくださるきっかけとなり、とても興味深く聴き入った。
キー坊はどの曲に対しても、全身全霊で歌う!!という表現以外にない!といった感じで、魂の200%くらいを使った歌い方をされていて、私の内に生きるエネルギーがぐんぐん注入された。

MCでは「レイチャールズをはじめ外国のブルース・R&Bミュージシャンの前座をぎょうさん演ってきたんやけど、どのミュージシャンもみんな『歌は心や』言うてはった」と仰っており、キー坊はまさにそれを 骨の髄から受け継がれている と感じた。

そして「みんな、世間が騒いでおって不安な中 今日は来てくれてありがとう!ほんま ありがとう!!」とお礼を述べてくださり、ラストに「ウイアーザワールド」をブルースバージョンにアレンジしたものを歌ってくださった。
歌い了るや、「世界のみんなが幸せでありますように!世界の子供達みんなが幸せでありますように!!」と〆め、私達観客一同は、熱い拍手と歓声を返した。

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木村さんのソロライブも有山さんとキー坊のぼちぼちいこかライブも、心底 聴きに行って良かったと思った。さすが どちらも日本のブルース界を背負って立つ大御所だと 改めて痛感せずにはおれなかった。
木村さんが、笑いに乗せて観客を楽しませ和ませ幸せを与えてくれるライブであったのに対して、有山さんとキー坊は、生きる活力を与えてくれるそれであった。

どちらのライブも 了ったのが9時50分くらいで、電車で3駅西の西荻窪の我が家に着いたのは、10時20分だった。
観客の中には地方から泊りがけで出て来ていた人も少なくなかった中、たったの30分で 日本最高峰のブルースを堪能出来る場所に住んでいる私は、何という幸せ者なのだろう!と、自室の灯りを点けつつ曲やMCを頭の中で再生した。


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