やっぱりアングラ演劇が好き!やっぱり実験映画が好き! [映画・演劇雑記]

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私・ぼんぼちは、今年の初めまでの2年間、シェイクスピアの台詞のレッスンを受けていた訳ですが、何故、そのレッスンを受けていたかというと、決して「シェイクスピアが好き」だったからではないんですね。
理由は、「演劇・映画に興味があると言いながら、天下のシェイクスピアを殆ど知らないというのは恥ずかしいから、基礎知識くらいは知っておこう」という訳だったんです。ーーーまあ、他にも理由はありましたけどね。

私が演劇でダントツ一番に好きなジャンルは、「アングラ」です。中でも寺山修司氏の作品。
残念ながら年齢的に、寺山演出の寺山舞台を観に行く事は叶わなかったんですが、万有引力とかは鑑賞した事がありますね。
他に、今、現存するアングラ劇団で好きなのは、新宿梁山泊。
あぁ、第七病棟も良かったな。

何故、アングラが一番好きかというと、テントや手造りの木造りの小屋の、土俗的な見世物小屋の様な非現実な空間に、わくわく感を無性に感じてしまうからです。
舞台上もーーー装置も見世物小屋みたいだし、役者さんは、白塗りをしたり、真っ赤な襦袢を羽織って登場したりと、これまた、土俗的で和の匂いに溢れています。
そういう所に惹かれるんですね。

ニ番目に好きな演劇ジャンルは、「不条理」です。
あの、訳の解らなさ に、前のめりになってしまいます。
不条理演劇といえば!のベケットは何作品も観ましたし、ピンターやイヨネスコも愉しみました。
残念なのは、私が不条理の戯曲で最も好きな安部公房氏の「友達」を、まだ舞台では観た事がない事ですね。
どこかの劇団で「友達」を上演するおりは、是非とも足を運びたいと考えています。

三番目に好きな演劇ジャンルは、「社会派」です。
いっとき、坂手洋ニさん作・演出作品は必ず観に出向いていた時期があったのですが、それまで、役者さん達が、きちっと、テーマを運ぶ舟の役割りに収まっていたのに、ある時からポンと、前に出て、自由な事を演り始めたので、私の好みとする社会派ではなくなったため、出向くのをやめました。
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さて、映画でダントツ一番に好きなジャンルはーーー
何と言っても「実験映画」です。
長編の実験劇映画にも好きな作品は何作品もありますが、ストーリーのない短編の方が、より好きですね。
松本俊夫先生の「アートマン」、「つぶれかかった右眼のために」、伊藤高志さんの「スペイシー」、ヤン・シュヴァンクマイエルの短編諸作品。
実験劇映画だと、やはり松本俊夫先生の「ドグラ・マグラ」、「薔薇の葬列」、勅使河原宏氏の「砂の女」、「おとし穴」、「他人の顔」、寺山修司氏の「田園に死す」。
ーーー映画を作るなら、つまり、フィルムに焼き付けるなら、このくらい画づらに凝っていただきたい! だって映画って、「映像を観る」のが第一目的なんだから。 それに、テーマのテーゼの仕方も、このくらい安直ではなく、観客を考えさせる哲学を持っていてほしいと思います。

二番目に好きな映画ジャンルは、ビートルズ映画を始祖とする「GS映画」です。
観る側は、「わあ、楽しい!面白い!楽曲にノレる!」と、手放しに愉しんでいい訳ですが、作り手には、複雑なパズルを構成するが如くの、緻密な計算が求められます。
巧いタイミングで違和感なく何曲も楽曲を挿入出来ているか、グループのメンバーは、ファンをがっかりさせない様に、出番が多く大活躍しているか、それでいてストーリーが成立しているか、等々々、、、
私は、その、複雑なパズルが如何に精巧に作られているかを観るのが、好きなんです。

三番目に好きな映画ジャンルは、50S~60Sの、商業の劇映画です。
これは、私がこの時代に大変興味があり、シノプシスや役者さんの演技のみならず、当時のファッションや街並みを、画面を通じて知る事が出来るからです。
ちなみに、好きなスターさんは、海外ではマリリンモンロー、日本では、小沢昭一さん、緑魔子さん、加賀まりこさん です。

以上が、私・ぼんぼちが好きな、演劇・映画のジャンルです。
それにしても、好きなジャンルって変わらないですね。
演劇を知りそめし時から、映画を知りそめし時から、ずーっとこれらのジャンルが、これらの順位で好きです。
演劇・映画に限らず、音楽でも漫画でもタイプの異性でも、変わらないです。
おそらくそれは、私が生まれ持った血液型の様な、連綿と私の内を流れ続けるものが、それらを呼ぶのだと思います。
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