「デッサン」と「スケッチ」の違い [画家時代]

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このブログを長く読んでくださっている方はご存知のように、私・ぼんぼちは、18才から27才まで 画家をやって、毒母を養っていました。

画家でしたから当然、定期的に個展を開いておりました。
個展というのは、いちどきに多くの収入を得られ、新規顧客の開拓も出来る 画家にとっては必須の仕事の一つなのです。

画家というのは個展会場で、画商を間に挟んで お客さん達と会話をする訳ですが、個展のたびに私は、こう 驚かされていました。
「お客さんというのは、何て、絵画の事を知らないのだろう?」ーーーと。
個展会場に来てくださるお客さんは、皆、絵画が好きか興味があるか、どちらかの方達ばかりに決まっているにも関わらずーーー

今、思い返すとーーー
現在、私は、趣味で演技をお習いしていますが、お習いするたびに、「あぁ、私って、演技が好きなのに、先生に指摘されて初めて気付かされる事だらけだ。 何て自分は、演技の事を解っていなかったのだろう?!」と思い知らされ、つまり、プロとアマには歴然とした違いがあり、それと同じ理屈なので、当たり前といえば当たり前なのですが。

そこで、再び話しを絵画に戻し、みなさんに質問します。
「デッサン」と「スケッチ」の違いって、何だか、お解りになりますか?

正解はーーー
デッサン=基礎訓練
スケッチ=取材
です。
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つまり、デッサンというのは、まだデッサン力が完璧についていない絵画勉強中の者が、石膏像なり 器物なり 花なりの、形 質感 光の当たり方 影の落ち方を、事細かに正確に頭に叩き込み、絵画の基礎中の基礎であるデッサン力をつける訓練です。
ですから、プロの画家になったら、デッサンはしません。
プロの画家は、デッサン力を習得しきっていますから。
役者さんもプロになったら、「外郎売」の練習をしないのと同じです。

対して、スケッチというのは、例えば、ユリの花のつくりはどうなっているのか、などを観察し、描き覚えるものです。
花びらを裏側から観た形がよく解らなかったら、スケッチブックの一枚の中に、花びらの裏側だけを様々な方向から描いたりします。
これは、勉強中の者も勉強の為にしますし、プロの画家も、「壺いっぱいのユリの花を」という注文が来たりと、必要に迫られる事が多々あるので、やります。
役者さんに於いても、勉強中の役者志望の人が、出来る役柄を増やす為に、例えば、バーに行って、バーテンダーさんの所作を観察する事もあれば、プロの役者さんが「バーテンダー」という役を与えられてから バーに観察に行く事もあると思います。
それと同じです。

具体的に、デッサンとスケッチが、見た目にどう違うかというとーーー
デッサンというのは、白黒写真に撮った様に、綿密に描き込みます。
描く画材は、木炭か鉛筆です。
一方、スケッチは、自分が知りたい事が知れ、その部分が頭に入れば良いので、線だけで描いてあったり、色も覚えておきたい場合は、覚えておきたい部分にだけ 色をつけたりします。
画材は、鉛筆かペン、絵の具は、水彩絵の具の場合が多いです。

この様に、まったく目的の違う デッサンとスケッチですが、共通項もあります。
それは、タブロー(本制作)ではないので、基本的には 額に入れて人様にお見せするものではない、という事です。
あくまで描く本人が、勉強の為 覚え書きの為に描くものです。

しかし、何が何でも、それを守らなければならぬという規則などはどこにもなく、優秀な画学生の描いたデッサンは、見惚れるほどに美しいですし、プロが自分だけの為に描いたスケッチも、たまたま構図も色の乗せ具合もバランスが取れていて、鑑賞に値する事も少なくありません。
そういうデッサンやスケッチは、遠慮なく額にいれて飾ったり、買い手がつけば売って良いのです。

以上が、デッサンとスケッチの違いと、その概要です。

付けた画像は、某街の駅ビル構内の、食品コーナーの壁に描かれていた絵。
この絵などは、精密デッサン的に描かれた ディスプレイ画ですね。
デッサンで習得した技術を、この様な形で昇華させるのも、一つの画風です。

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斗夢

わからないことをわかったつもりでいます。勉強になりました。
小学6年のとき、今で言う部活で画の組に入ったんですが
指導の先生からお前はデッサン力がないと云われ、なんのことか
わからずやめて書道に行きました。昔のことですが忘れられません。
by 斗夢 (2022-10-10 06:31) 

さとし

デッサンとスケッチの違いは、考えたこともありませんでしたよ。
しいて言えば、スケッチは割とよく使う言葉、デッサンは自分では絶対使わない言葉ってことかな。
by さとし (2022-10-10 08:22) 

kinkin

なるほど・・・^^; チコちゃんに怒られずに済みました(^^ゞ
by kinkin (2022-10-10 08:40) 

ナツパパ

なるほど、よく分かりました。
中学生の時、美術の先生が、デッサン練習とおっしゃったことが。
by ナツパパ (2022-10-10 09:00) 

青い森のヨッチン

デッサンはなんとなく思っていたものと同じでしたがスケッチの本来の意味はちょっとイメージとは違っていてなるほどなぁと思いました。
by 青い森のヨッチン (2022-10-10 09:12) 

taku1_lily

役者さんもプロになったら、「外郎売」の練習をしないのと同じです
・・・なるほどね~!!
腑に落ちました。

by taku1_lily (2022-10-10 09:26) 

kousaku

やはり基礎は大事ですからね、スケッチはやらない人も居ましたね、いきなり本番で書く人も結構いました。
by kousaku (2022-10-10 10:16) 

ゆうのすけ

スケッチってこんな意味があったんですね。私はどうも絵心が無いというか 子供の頃から絵を描くことにコンプレックスがあって 小学校の図工(写生)の時間や その後の美術の時間は 嫌で嫌でしょうがなかったんですね。何時だったか 遠近法や陰影の描き方が判らなくて馬鹿にされたことがあったので それがネックで苦手になりましたね。今も描くことは苦手なんだけれど・・・。^^;
このレモンの作品 こういうのを描けたらな!☆彡
by ゆうのすけ (2022-10-10 10:51) 

Take-Zee

こんにちは!
私はデッサンは美術室で石膏や静物を描く、
スケッチは屋外に出て風景などを描くものと
思っていました、中らずと雖も遠からずかな?
by Take-Zee (2022-10-10 11:14) 

溺愛猫的女人

とても勉強になりました。
by 溺愛猫的女人 (2022-10-10 11:18) 

ライス

こんにちは。
「デッサン」と「スケッチ」の違い、参考になります。
自分が旅先で写真を撮るとき、
そのものの記録が目的と、場の雰囲気や規模感などを記録したいのと、
通じるもがあるのかなと感じたります。
最近は、建物(駅)や街などが出来た意味・どうやって発展したか、
目に見えないものをどうにか表現できないかと思ってます。
by ライス (2022-10-10 11:43) 

KEI

コメントどうもありがとうございました☆
デッサンとスケッチの違いわかりました☆
ミュシャ展では今まで見たことのなかった
素描etcの展示も多く楽しめました☆(^_^)☆
by KEI (2022-10-10 12:36) 

みうさぎ

画描く場所が違うのかと思ってた
あららお恥ずかしい限り
スケッチブックに描くからスケッチかと
美術の時間の教師の話しを全然聞いてない理解していない証拠ですね


by みうさぎ (2022-10-10 13:41) 

英ちゃん

「デッサン」と「スケッチ」の違いは、分かりません(^_^;)絵心もないからね。

by 英ちゃん (2022-10-10 14:14) 

newton

あらためて問われると、明確に答えられないものですね。
by newton (2022-10-10 14:21) 

ムサシママ

とてもお勉強になります
漠然と思っていたことが解決できました
20代の頃に、ちょこっと油絵を描いていた時期がありましたが
絵心がないと気が付きすぐに辞めました
今は趣味で勝手気ままに写真を撮っています
by ムサシママ (2022-10-10 14:55) 

ファルコ84

私も、気に入ったものをスケッチするのが好きです
果物、種、野菜・・・以前は気が乗ると・・・
スケッチブックが少し残されています。
by ファルコ84 (2022-10-10 14:59) 

sara-papa

こんにちはー♪
勉強になりました。
高校在学中まではスケッチブックを持っていました。
欲しいという方がいたのであげちゃいましたけれどね!^^;
書いたものはすべて鉛筆でした。
色を付けるとセンスが無いのか自分で気に入らなくて破っちゃった。
デッサンともスケッチとも言えないものでした。
by sara-papa (2022-10-10 15:10) 

猫の友 メルティー

プロとは、とことんやりきる人なのですね。
小中学校の同窓生に漫画タッチの絵がすきな男がいました。授業のノートは、内容にかかわるイラストでびっしり。成績もよく国大へ進学するかと思っていたら、専門学校へ。今、プロのイラストレーターです。
スケッチブックはよく見ますが、デザインブックとは聞かない気がします。

by 猫の友 メルティー (2022-10-10 15:21) 

ChatBleu

へぇ~。絵を描くのはものすごく苦手としているので、全然知識もなく、興味深く拝見しました。
by ChatBleu (2022-10-10 16:14) 

Boss365

こんにちは。
デッサンとスケッチの違い、なる程です。
ローイングはどっち何だろう!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2022-10-10 16:43) 

uchin

こんにちは
デッサンとスケッチの違い、奥深いですね。
by uchin (2022-10-10 16:44) 

TaekoLovesParis

見るのが好きで美術館にはよく行きますが、デッサンとスケッチの違いも知りませんでした。なるほど!と思いました。ありがとうございます。
by TaekoLovesParis (2022-10-10 17:07) 

ぷち

めちゃくちゃわかりやすい説明で、
デッザンとスケッチの違いが理解できました。
もちろん、それまでは違いはわかっていませんでした。
by ぷち (2022-10-10 17:10) 

yoko-minato

デッサンとスケッチ・・・そんな違いがあったのですね~!!
私は絵は描かないので何もわからないのですが
瞬間にいいな~と思える絵やデッサンでもスケッチでも
飾りたい方です。
by yoko-minato (2022-10-10 17:57) 

kou

なーるほど。
デッサンは細かく描き、スケッチは風景などを見たまま描くものと漠然と思っていました。
でも、絵の上手い人はどちらも素敵に描くんでしょうね!
by kou (2022-10-10 18:59) 

扶侶夢

デッサンは落第だけどスケッチは及第の人
デッサンは及第なんだけどスケッチはイマイチな人…
私は子供の頃マンガを描いていたのでデッサンは駄目でもスケッチはまずまずでしたが、大人の人から「デッサンが出来ていない」と言われ続けていて絵を描くことに嫌気がさしていた時期がありました。
by 扶侶夢 (2022-10-10 19:14) 

mau

基礎訓練と取材。ストンと腑に落ちる説明でした。
by mau (2022-10-10 19:15) 

そらへい

ピカソの若い頃のデッサンを見てびっくりしました。
以来、デッサンをしないで抽象に走る人を信用しなくなりました。
by そらへい (2022-10-10 20:03) 

kiyotan

自分の画風を確立するまで基礎となるデッサンは画家なら
必ずできなければならないことですね
後に抽象画を描く人もデッサンはきちんとできている
んですよね 初期の作品見るとそのデッサン力にやっぱりすごいって思います。
by kiyotan (2022-10-10 20:41) 

sana

スケッチは軽い意味でも使うし、色々な業界で使うかも。
デッサンの方は、「デッサンがくるっている」ぐらい?なら一般の人も絵に対して使うかしら。
他はあまり知らないかもしれませんね。
高校の頃に美術の時間にデッサンの練習はしましたが、身体を壊して受験のためのデッサンの練習が出来なくなったので、美大受験は断念しました。石膏デッサンは立って描くのに、授業中座っているのさえ長くは続かない体調になったから。
卒業後に受験生向けのクラスもある所の一般のデッサン・クラスに通いました。これは厳しくは言われないけれど、本当にデッサンです。
その後、カルチャーセンターのデッサン教室にも通いましたが、ここは最初少しはデッサンもやりますが画材も自由で何でも描いていいクラスでした。生徒さんはいい大人ですからね。
これでデッサンというのかとやや不思議な気がしたのを覚えています。初心者が入りやすくする意味で使われてたような^^
by sana (2022-10-10 20:49) 

たいちさん

デッサンとスケッチは、見た目では大体判別できましたが、意味については詳しく知りませんでしたね。
by たいちさん (2022-10-10 22:20) 

hirometai

ぼんぼちぼちぼち様
ぼんぼちぼちぼちさんの記事は、自分の知らないことばかりです。
デッサンとスケッチの違いなど考えたこともありませんでした。
スケッチをしている人は見かけますが、デッサンを書いている人は見かけません。
ありがとうございます。勉強になりました。にこ
by hirometai (2022-10-11 05:26) 

kuwachan

デッサンとスケッチの違い、知らなかったです。
中学の美術でデッサンがあり、その時玉ねぎを描いたのを
ふと思い出しました。
by kuwachan (2022-10-11 06:21) 

ヤマカゼ

流石、絵の先生。
確かにプロのかたが書かれた何気ない絵が妙に味わいがあって気にあるものがありますね。
by ヤマカゼ (2022-10-11 06:44) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

デッサンとスケッチの違いに、興味を持って読んでくださり、そしてさっそく、こんなにたくさんのコメントをありがとうございやす。

仰るとおり、デッサンは屋内で、スケッチは風景を、、、確かに当たらずとも遠からずでやす。
精密デッサンで大きなものというと、バイクを描いたりすることもあるので、まあ、こういうモチーフの場合は、画室でとは限らなくなってしまいやすが。
風景をデッサンすることはありやせんね。
何故なら、遠景ってぼんやり見えるので、明確に描くデッサンには向かないので。

絵画の基礎を学ぶには、デッサンは、いろはのい なので、趣味ではなくプロを目指す者は必ずやりやす。
徹底的に完璧に出来るようになるまで、何枚も描きやす。
あっしは、もともとデッサン力があったので、40枚くらいしか描きやせんでやしたが、多い人だと3000枚くらい描いて、デッサン力を完璧にしやす。
それができた段階で、初めて、自分の画風を確立してゆきやす。

でやすから、ご指摘のとおり、デッサンもやっていない人の描く抽象画は、単なるめちゃくちゃでやす。
デッサンをはじめ、色彩理論やバランス学をきちっと勉強した人の抽象画は、成立してやす。
これも、アマチュアの人が観ると、見分けられないかも知れやせんが、
プロが見ると、一目瞭然でやす。
例えるなら、フリージャズの名奏者が、音符に沿った演奏がきちっとできた上で、あえてフリーをやっているのと同じでやす。

スケッチブックについてーーー
これは、ある程度の大きさの紙を冊を綴じたものを全て、スケッチブックと呼ぶんでやす。
スケッチブックという形態になっているものの中には、様々な紙がありやす。
薄〜い紙は、クロッキー用でやすし、
ワトソン紙は、水彩のタブロー用、
ケント紙は、デザイン用でやす。
なので、スケッチブックが全てスケッチをするための冊とは、限らないのでやす。

ちなみに、葉書きよりももっと小さい冊を、クロッキー帳と呼びやす。
これは、主に、クロッキー(1分から20分くらいで仕上げる荒描き、つまり、スケッチよりもっとササッと描いたもの)に使いやす。
また、美術雑誌などを読んでいると、エスキースという言葉に出逢うことがあると思いやす。
エスキースというのは、テスト版下絵でやす。
100号くらいの大作を製作する場合、「これでいいかな?」「こんな構図や色はどうかな?」と、スケッチブックに、試し描きをいくつかしてみて、その中でベストだと思えたものを、タブロー(本制作)として、描き、仕上げ、みなさんにお披露目するのでやす。

その他、絵画に関することでご質問あったら、何でも遠慮なくどうぞでやす!


by ぼんぼちぼちぼち (2022-10-11 09:21) 

カトリーヌ

なるほど。
わかったつもりでいましたが、こうしてご教示いただくと
よく理解できました。
まずはデッサンを極めることが大事なのですね。
高校では美術を取っていましたが、デッサンとか絵を描く
ことをあまりさせてもらえず残念だった思い出があります。
工作のほうが多かった感じでした^^
by カトリーヌ (2022-10-11 11:20) 

mm

こんにちは^^
↑わたくしもです。学校でちょっとは聞かされたはずですし覚えたつもりでしたが。
改めてちゃんと説明されると、人に説明できるほどわたくし分かってなかったですね。
by mm (2022-10-11 11:26) 

Rchoose19

プロとアマの差が歴然とつくものもあれば
境界があいまいな(差が付かない)ものもありますね。
いずれにしろ基礎が大事だってことでしょうね・・
私は見たままに丸を書くこと吸う良出来ないのです^^;
by Rchoose19 (2022-10-11 12:48) 

らしゅえいむ

よく理解できました。
自分もこどものころから大学受験の時まで
絵をやっていましたが、この違いは、把握していませんでした。
実行動ではしていたと思います。つまり
このような話をしてくださるよき指導者にはめぐり合うことなく
描き続けていたようです。
by らしゅえいむ (2022-10-11 17:40) 

mio

デッサンは美大に通う生徒を連想しますが、スケッチ
は絵が好きな人が気軽に行えるイメージでした。子供
の頃に読んだ「炭でデッサンする時に消しゴムとして
使うパンを食べるぐらい貧しい」という描写が今でも
強烈に印象に残ってます。でも誰の伝記だったのか覚
えてないのですが・・・(;^ω^)
by mio (2022-10-11 18:03) 

marimo

今までその違いを考えたこともなかったです。
違いを知ることが出来て一歩前進だ~(^-^;
風光明媚な場所で、イーゼルを立てて水彩画を描いている方
土手に座ってスケッチブックに描いている方などいらっしゃいますね。
美術選択で油絵のセットを買ったのに、卒業までに盗まれて
とうとう出てこなかった事を思い出しました(゚Д゚;)
by marimo (2022-10-11 18:18) 

JUNKO

いい勉強になりました。写真でも同じことが言えるでしょうか。
by JUNKO (2022-10-11 19:36) 

ヤッペママ

デッサンとスケッチの違い知らなかったです。
楽しいと思った事のないデッサン そんな思い出が残ります。

by ヤッペママ (2022-10-11 20:13) 

kazu-kun2626

デッサンとスケッチ違いはわかってませんでしたが
よく判りました
by kazu-kun2626 (2022-10-11 21:15) 

めりー

とても興味深かったです、初めて知りました^^
by めりー (2022-10-11 22:50) 

みち

言われてみればその通りですね。学生時代勉強の為に散々デッサンを
しました。陶芸教室の先生はよく植物のスケッチをされています。
先生の描く絵は、デッサンとは言わないですね。
by みち (2022-10-12 00:51) 

Ja-Kou66

大昔のことなのでウロ覚えですが、美術の教師に
鉛筆は真横に持たず、立てて線で描くよう
「塗らない指導」を受けていた記憶があります。
そういう記憶が残っているので、TVなどで役者が画家を演じ
カッコつけで鉛筆をほぼ真横にして絵を描いている姿を見ては
あれは違うよな〜なんて思っていました・・・。
しかし、実際にはそういう描き方もあるんですよね?
by Ja-Kou66 (2022-10-12 00:52) 

向日葵

デッサンとスケッチの違い。
興味深かったです。
勿論知りませんでした。
絵が好きで漫画など描いては居たのですがー。
これじゃとても「描いていた」なんて言えませんね。。

by 向日葵 (2022-10-12 02:38) 

yokomi

この絵はタイルに描かれているのでしょうか。だとすればどうやって描いたのでしょうね。興味が有ります。私はデッサンが概略画、スケッチは精密画だと思って居ました(>_<) 簡単に言えばプロは作る人、結果を見るアマは物事を知らない人が多いかと。要勉強(^_^;)
by yokomi (2022-10-12 08:57) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

デッサンとスケッチの違い、興味深く読んでくださったようで、この記事、書いた甲斐がありやした。

先ず、鉛筆は、立てて描く、寝かせて面では描かない、これ、正解でやす。
鉛筆デッサンで面を作ってゆく時は、線を緻密にたくさん集めて面にしやす。
映画やドラマの、役者が演じる画家の描き方は、ご指摘のとおり、めちゃくちゃでやす。
中には、筆を縦に持って画面に向かって「う〜ん」とものものしい顔をしたり。そこまでいくと、あまりにも非現実的でコントでやす。
小道具さんも解ってなくて、スケッチブックに木炭デッサンをしていたり、水彩紙に油絵の具でもって塗ったり、ほんと、呆れ返ってしまいやす。
でやすから、みなさん、役者さんが映画やドラマの中で演ってる所作は、現実の画家は、まずやらないことなんだ、あれは虚構中の虚構なんだと思われた上でご覧になると、妙な思い込みが刷り込められなくてよいと思いやす。

陶芸の先生が描かれているのは、あっしはその描いたものを見たわけではないでやすが、スケッチだと思いやす。
陶芸では、植物を模した柄を描いたり押したりするわけでやしょ?
そのための取材をなさっているんでやす。
どれほど簡略化された、抽象化されたデザインでも、最初に元になる実物をしっかりと観察し、取材しておく必要があるので。

美術の時間に立体ばかりをやらされた、、、おそらく、その美術の先生は、美大時代に、絵画専攻ではなく、立体専攻だったのだと思われやす。
美術学校以外は、美術の時間って、一番どうでもいい科目でやすよね?
で、美術の先生も、学校に1人でやすよね?
美術学校のように、これをやって次にこれをやらなければならない、などという細かな規制はないので、その美術の先生がお好きなこと、専攻してきた分野を、授業でされていたのだと思いやす。

写真に関しては、あっしは何も学んだことがなく、専門外でズブの素人なので、お答えできやせんが、
ニュアンス、イメージとして、デッサンぽい雰囲気の作風の写真、スケッチっぽい雰囲気の作風の写真、というのは、あるように感じてやす。

今回付けた画は、タイルではなく、白く塗られた壁でやす。
おそらく、このレモンの絵を描かれたかたは、デザインを専攻されていたのだと察しやす。
全体的に、特に葉の部分が硬質な感じがしやすよね。
絵画専攻の人は、植物は、もっと柔らかい印象に描くので。
勿論、どちらがよくてどちらが劣っている、という問題ではなく、専攻によって、デザインから発生させたタブローでも、画風が変わってくる、ということでやす。
ちょうど、アナウンサーの読む朗読と、役者さんの読む朗読の印象が違うように。
by ぼんぼちぼちぼち (2022-10-12 09:35) 

よいこ

私もデッサンをやっていました ^^:
でも へたくそで、先生に直されてばかりで石こう像は今も大嫌いです。ただ、スケッチは外で書くことを指すのかと思っていました。
ちなみに、風景画はもっと苦手でした
by よいこ (2022-10-12 11:05) 

なかちゃん

デッサンとスケッチの違い、分かってませんでした(^^;
音楽にはちょっとうるさい時がありますが、絵画はまるでおバカなボクですヾ(・ε・。)

by なかちゃん (2022-10-12 14:15) 

フヂ

デッサンとスケッチの違いについて
考えたこともなかったですが、
確かにデッサンには練習のような
ニュアンスがありますね。スケッチは
下絵のようなイメージがありました。
写生とかクロッキーとかも、
細かい意味がよくわかりません。汗
by フヂ (2022-10-12 15:58) 

drumusuko

デッサンとスケッチの違い、よく分かりました^^。
やはり、プロとアマチュアの差は膨大にありますね~。それで生活を維持しているわけですから、アマチュアとは根本的に違って当たり前なんですよね~。私も音楽と写真をやりますが、アマチュアとして、プロとの実力の差をまざまざと感じております。
by drumusuko (2022-10-12 17:29) 

Inatimy

知らないから惹かれるってこと、多々あります。絵画についての知識はないけど、ギャラリーの前を通り掛かって、チラッと見えた作品が素敵だったから立ち寄った個展もたくさん^^。
デッサンとスケッチ、ぼんやりと目的が違うのかなと思ってただけなので、詳しい違いがあったの、初めて知りました。
by Inatimy (2022-10-12 17:48) 

hana2022

よく、スケッチをする・・・と言いますが、風景画などを描く事=スケッチと思っていました。

by hana2022 (2022-10-12 20:12) 

八犬伝

なるほど
知りませんでしたよ、その違いを。
by 八犬伝 (2022-10-12 21:05) 

gardenwalker

そうだったんですか!
お勉強になりました(^^)
実は、私は幼稚園から小学校低学年まで絵画教室に通ってましたが
全然うまくならずに辞めた記憶があります
デッサン、身近なものを木炭(?)で描く
スケッチはどこかに絵をかきに行く、みたいに思ってました
by gardenwalker (2022-10-12 22:09) 

せつこ

デッサンとステッチの違いは深く考えたことは無かった気がします。
その道には詳しい違いのあったことを初めて知りました。
by せつこ (2022-10-13 04:10) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

どの分野でも、やはりプロにならなければ解らないことって、多いでやすよね。
こうしてアマチュアのみなさんが、「違いが解らなかった」「勘違いしていた」というのは、致し方のないことでやす。
逆に、明確にご存知だったら、どこで勉強したんですか?と驚いてしまいやす。
でもね、呆れ返ってしまうのは、美術の専門誌やNHKの美術番組で、間違ったことを書いてあったり、ナレーションされたりしていること。
例えば、エスキースのことをデッサンとか。
画家ではないとしても、美術誌や美術番組を作る人というのも、美術の専門家なわけでやすから、そういう人が間違った認識をしていることは、なくしていただきたい。それくらいのこと、きちんと勉強して仕事していただきたい。
だから、一般のかたがたは、ますます混乱してしまうんでやす。

ちなみに、
下絵は、エスキースと言いやす。
タブロー(本制作)にとりかかる前に、スケッチブックに、何パターンも、これでいいかな?と試行錯誤してテスト版を描く。
そして、その中で「これがベストだ!」と確信したパターンを、タブローにするんでやす。
クロッキーというのは、荒描きでやす。
葉書きよりも小さなクロッキー帳やスケッチブックに、1分から20分くらいの短時間で、対象物をざっくり捉えていきやす。
画材は、鉛筆かペンかコンテの場合が多く、色はつけやせん。
写生というのは、字のごとく、眼前の対象物を写し取るように描くことでやす。
なので、スケッチでも、水彩画でも、対象物が目の前にあって描くことは、写生といいやす。
でやすから、対象物なしに、下絵を観ながらタブローを製作したり、たくさんのスケッチを観ながら抽象画に仕立ててゆくことは、写生とは言いやせん。

風景画が苦手だと仰るかたの共通点としては、風景を主役なしに、ただ漠然と描いてしまう場合が多いでやす。
表に出ると、視界はどこまでも開けているので、どこからどこまで、あるいは何を描いていいのか迷われてしまうかも知れやせんが、
風景画といえども、主役のモチーフ、脇役のモチーフを、自分の中でハッキリ決めるんでやす。
そして、それが成立する構図になるように入れ込み、主役を強く、脇役や遠景を弱く描くのが基本でやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2022-10-13 07:26) 

わたし

とてもいい、ためになるお話でした。
ぼんぼちさんの質問、違いわかりますか?と
投げかけられた時に
デッサンってとにかく正確に絵にする、って事かなあ、と思いましたが、その部分だけは当たったようです(^-^)でもそれ以上の詳しい分類をありがとうございました
by わたし (2022-10-15 12:55) 

ぼんぼちぼちぼち

わたしさん

そうなんでやす。デッサンというのは、とにかく正確に絵にすることなんでやす。全く感情を入れないで。
でやすから、優秀な人の描いたデッサンは、まるで白黒写真に撮ったが如くでやす。
専門的なことって、多くの方は興味を示してはくださらないだろうな、と予測していたんでやすが、逆に、詳らかに知らないから興味を持ってくださるようで。
専門的なこと、これからも時々、記事にしてゆこうと考えてやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2022-10-15 15:24) 

風の友

すごく勉強になり、考えさせられました!
このような記事は、大好きです。
by 風の友 (2022-10-18 23:45) 

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