薬の処方間違いは、けっこうな高確率で起こる [独り言]

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先日、友人から「ヘルパーさんに、間違って認知症の薬を飲まされた」とのメールが来た。
友人は、老人ではないが、特殊疾病の後遺症という理由で、介護付き永住型老人居住施設に入所している人である。
次のメールに「今夜、ヘルパーさんが巡回に来たら、死んだふりしようと思う」とのジョークが送られてきたが、これはジョークでは済まされない 重大な、ともすると本当に生命に関わる大問題だと思った。

施設では大騒動となり、薬を間違えたヘルパーさんと施設長さんが友人に平謝りに謝り、その後 身体に異変はないかと 何度も聞いてきたという。
この施設では、今後 二度とこの様な間違いが起こらない様、確認に確認を重ねた上で 入所者に飲ませる事であろう。

ーーーこういう間違いって、けっこうな高確率で起こるんだな、と私は思った。
というのは、私も過去に三回、処方薬局で薬を間違えられて出された体験があるからだ。

私は睡眠障害を持っているので、月に一度、六種類の睡眠導入剤を処方していただいているのだが、何ヶ月か前、その内の一種類が違っていたのだ。
薬局のカウンターで、薬名と薬本体を見せられた時、いつもと同じ六種類の筈が、一種類、シートの色と錠剤の大きさが違っていた事で、瞬時に気が付き指摘をした。
私は、言葉や文字の記憶力は非常に悪いが、元の職業柄、画像認識記憶はバツグンに良く、一度パッ!と目に入ったものは瞬間的に脳内に取り込め ストック出来るからである。
とても愛想の良い 毎回延々と世間話をしてくださる薬剤師さんで、だらけた姿勢はみぢんも感じられない方だったが、うっかりしてしまったのだろう。

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数年前は、別の処方薬局で、こんな事もあった。
婦人科で、何ヶ月間か、お腹の下の方に貼る シール状の薬を二種類出していただいていたのだが、そのうちの一種類の枚数が、数枚足らなかった事が、二度あった。
重ねた状態で見せられたので、薬の種類は確認しても 枚数までは勘定せずに受け取り 家に帰り、使っていると、残りが五枚なければいけないところが一枚になっていた。

後日、その薬局に行った時に、淡々と事情を話し、「この様な間違いはあってはならない事です。厳重に気をつけてください」と言ったのだが、次の次の時に、やはり使っていたら、数枚足らなかった。
二度目はさすがにこちらもシラッとした冷たい口調で「この間違いがあったのは、これで二度目です。本当に気をつけてくださいね」と吐き、薬剤師さんも「まことに申し訳ありませんでした」と 深々と頭を下げていた。

友人に認知症の薬を飲ませてしまったヘルパーさんも、私に間違った種類や枚数の薬を出してしまった薬剤師さんも、決して いい加減な気持ちや 仕事に向き合う真面目さが無かった訳ではないと察する。
人間というのは、完璧ではなく、時としてミスを犯してしまうものなのである。

友人と私の二人の間だけでも これだけのミスが起こっているのだから、世間全般で 処方ミスというのは、けっこうな高確率で起こっていると考えられる。
みなさんも、入院して・入所して、薬を飲まされる時、処方薬局で薬を受け取る時は、十二分に確認していただきたいと思う次第である。

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