あら、店員さんじゃ、、、 [独り言]

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何年か前、吉祥寺の大手安売りスーパーの 舶来のスナック菓子売り場で、私は、パーティーの下準備のための買い物をしていた。

私は身長152センチと小柄なので、高い棚の商品が掴めずに 爪先立って右手を伸ばし、取れるか、取れないか、、、という状態でいたら、近くにいらしたカジュアルな格好をした40代くらいの背の高い男性が「お取りしましょうか?」と取り 私に手渡してくださった。

私は何の疑いもなく「私服で名札も着けていないから、視察に来ているこのスーパーの上層部の人だ。さすがに上層部の人は気が利くなあ」と思い、「あの、、、あれも取っていただけますか?」と別のスナック菓子を指差した。
その人は笑顔で同じ様に取ってくださり、結局私は、そうやって4袋のスナック菓子を取っていただいた。

私は「ありがとうございました」と軽く会釈をして、男性がたたずんでいる売り場をスタスタと後にした。

後日、その事を友人に話すと、「ははは、、、その人、間違いなく普通のお客さんだよ。上層部の人なら、Yシャツで名札下げてる筈だよ」と大爆笑され、私は「何てずうずうしい行為をしでかしてしまったのだろう、、、」と その親切な背の高い男性に対して 心の中で詫びた。
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何ヶ月か前、高円寺の服とアクセサリーの店に、私は、シルバーのクロスのペンダントトップを買いに行った。
その数日前に下見をした時に「この店で何種類もあるクロスペンダントトップの中から、今日は『これぞ!』という一品を購入しよう」と決めていたのだ。

ごちゃごちゃした店内をくぐり抜け シルバーアクセの陳列されている長いテーブル状のケースの方に近づくと、店員さんと思しき50代くらいの男性と30代くらいの女性が、シルバーアクセケースの上にズラズラと書類を並べて話しをしていた。

私はダイヤローグ中の二人の話しの隙間を見つけ、「あの、、、ここのシルバーアクセ、真剣に見たいので 見せていただけますか?」と申し出ると、男性は「はいっ!ここですね!」と、ははーっ!かしこまりました!といった様子で、書類をサササーーーッと重ね片付けてくださった。
女性は何故だか、奥へ引っ込んだ。

私はクロスペンダントトップを一通り確認し、「クロスの、これと、これと、、、あと、これを出していただけますか?あててみてその中から一つ決めたいです」と言うと、男性は奥へ引っ込んだ女性に「お客さんがケースの中の商品を出して欲しいと仰ってまーす!」と声を飛ばし、間髪置かず「今、ケースの鍵、探してまーす!」という女性の声が返ってきた。

私はこの時初めて、男性のほうは店員さんではないと解し「あっ!もしかして、出入りの業者さん?、、、ですか? てっきり店員さんだと思っちゃってました。失礼しました」と頭を下げると、「はい、そうなんです」満面の笑顔と共に「今日はこれから雨が降るみたいですねー。傘、お持ちになっていて良かったですね」云々と、女性店員さんが鍵を持って出て来てくださるまでの間ずっと、気さくに世間話をしてくださった。

今思い返すと、その店の店員さんは、いつもどの人もみな ロック系やズルズルの古着をまとっているのに、その50代男性はYシャツ姿だった。

どちらもお恥ずかしい限りの私の一方的な勘違いの逸話なのだが、嫌な顔一つせず、、、どころか、逆に快く対応してくださった男性2人に、心から感謝している。
私もこれから先の人生で、私のような勘違いをしている人に出逢ったら、彼らのように応えたいと思った次第である。
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