あっしがセミだった頃 [小説]

ミーーン ミンミンミンミン、、、
気温三十四度の炎天下、東京郊外の住宅街の小さな稲荷神社に立つ くぬぎの木に留まって、あっしは全身の力をふりしぼり 腹筋をふるわせて鳴いてやした。
ーーーこれは、あっしが前世で セミだった頃のお話しでやす。

あっしが物心ついたのは、稲荷神社の一本のくぬぎの木の根の先の土中でやした。
土中は、冬はほんわかと暖かく 夏はひんやりと涼しく、常にしっとりと柔らかく幼虫のあっしの身体を包む、とても心地の良い場所でやした。
食料は、鼻先まで伸びたくぬぎの樹液をいつでも好きなだけ吸い、外敵らしい外敵も どこからも現れやせんでやした。
眠る時と樹液を吸う時以外は、気ままに瞑想にふける毎日を送ってやした。
自我について、宇宙について、愛について、運命について、生命について、、、
あっしは自由で、幸せに溢れてやした。
幸せな時というのはアッ!という間に過ぎてゆく とはよく言ったもので、あっしの幸せな幼虫時代の七年間は、まさに アッ!という間に過ぎ、成虫になるために地上へ出なければならない時が来やした。

くぬぎの木の根先から、「地上なんてのはロクな所じゃないよ」と聞いてはいやしたが、セミの幼虫は七年経ったら望むと望まざるとに関わらず 地上へ這い出て、羽化しなければならないサダメにあるので、あっしには抗うことが出来ず、仕方なく、ある生温い明け方に、境内の縁の立ち枯れの紫陽花にピトリと静止し、成虫になりやした。

ミーーン ミンミンミンミン、、、
くぬぎの言ってた通り、地上なんてのは、ほんとにロクな所じゃありやせんでやした。
常軌を逸してクソ暑い上に、身体にへばりつく様な湿気。
その中で 気を失いそうになるくらいに全身の力を振り絞って 鳴かなければならないのでやす。
それがセミの成虫に与えられた使命なのでやす。
木の幹から樹液をすするのは、頭部が痛くなるほど 幹に口先をぶっ刺さなければすすれず、いつ 昆虫採集の材料にされるか カラスに喰われるかも気が気ではなく、そして何よりもめんどいのは、生命を了える一日前に、好むと好まざるとに関わらずに、生殖活動をしてからでないと 死んではいけない、というサダメでやした。

成虫になって三日目ーーー
幸せな年月がアッ!という間に過ぎていったのに対して、辛い日々の一日というのは 何と長いことでやしょう。
あっしは、一日が土中にいる一年以上にも長く感じやした。
これなら、サッサと 昆虫採集の材料になるか カラスの餌食になって、天寿を全うする七日が経つ前に生命を了えたほうがよっぽどマシでやす。
あー、誰か、あっしの生命を早く奪ってくれないだろうか!!
あっしはそう願いながら、ミーーン ミンミンと ヤケになって鳴いてやした。

と、ヨチヨチ歩きの女の子と若いお父さんが、神社の脇を歩いてきやした。
ヨチヨチ歩きの女の子があっしを見つけるや、「パパ、あれトッテ!」と 小さな指をあっしに向けやした。
あっしは生命を了えられるチャンスだと、浮き立ちやした。
がーーー
若いお父さんは、「セミさんはね、幼虫の頃は 真っ暗な土の中で、一人で七年間もずーっとがまんして生きてきたんだよ。 それからこうしてセミさんになって、やっと 広いお空やおてんとうさまや木を見たり、飛んだりできるようになったんだよ。 でも、セミさんになってからは、たったの七日しか生きていられないんだ。 だから、かわいそうだから、捕らないでおいてあげようね」
女の子の手を引いて 去って行ってしまいやした。
あっしは、がっかりしてしまいやした。

ミーーン ミンミンミンミン、、、
五日目の朝が来やした。
カラスの一群が近づいてきやした。
あっしは今度こそ、生命を了えられるチャンス到来!と ますますミンミンと存在を主張しやした。
しかしーーー
カラスの口々には、紀ノ国屋や成城石井の袋が咥えられ、咥えたままで その中の一羽がこう吐きやした。
「セミかぁ、、、ケッ! 何にもねぇド田舎ならセミでも喰わな生きていけんけど、ここいらは高級住宅街だかんな。フレンチやイタリアンが週ニで喰い放題よ。 それにセミってヤツは、土中生活はおっそろしく長いのに、空飛べるのは七日しかないんだよな。 かっわいそーで喰えねぇよ!」
あっしは落胆してしまいやした。

そして六日目ーーー
ミーーン ミンミンミンミン、、、
鳴くよりもっとめんどい生殖活動をしなければならない日がやって来やした。
「アナタの声ってステキ! グッときちゃった!」
道を挟んだ一戸建ての庭の木からやってきたメスゼミでやした。
とっととセミに与えられた義務を果たせばそれでいいんだと、あっしはそのメスゼミと、チャチャッとコトを済ませやした。
愛などみぢんも無い、単に本能に押し流されただけの、性欲の放出でやした。
あっしは、ウットリと動かなくなったメスゼミを後に、マンションの前の舗道にせり出したムクゲの木に 飛び移りやした。

七日目ーーー
長く辛い七日間でやしたが、これでようやっと地上とオサラバできると思うと、嬉しくて嬉しくて ほくそ笑まずにおれやせんでやした。
ああ!それにしても、何と辛くて長い七日間だったことか!!
思い返すのは、アッ!という間に過ぎていった 充実し幸せだった土中の七年間のことばかりでやす。

その日の暮れ方ーーー
あっしの脚力は弱まり、ムクゲの木から ポトリと落ちやした。
そして、腹を上に舗道に転がり、無意識に腹筋が小さく ジジ、、、ジジ、、、と鳴りやした。

いつの間にか 老人達五人組が、あっしを囲み 見下ろしてやした。
「あらぁ、このセミ、死にかけてるわぁ」
「セミは、たったの七日間しか生きられないからなあ」
「真っ暗な土の中では七年もの間、耐え忍ばなきゃならないのにね」
「ほんとうに可哀想な生き物だなあ」
「ほんとほんと、悲しくなっちゃうわ。 私達は七十年以上も生きてるっていうのにねぇ」
ナンマイダァ ナンマイダァ、、、
老人五人組は、あっしの上で しわくちゃの手を合わせやした。
あっしは、腹筋がのジジ、、、が、だんだんと消えゆかんとするのを覚えやした。
老人達の十本の手が、ぼんやりとしてきやした。

こうして、あっしがセミだった頃の生は了りやした。

ソメイヨシノ.JPG

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川鮎くん

これもセミに与えられた宿命なんでしょうね。
毎朝、ミンミンゼミが山法師の木に止まって鳴いていますよ。
止まり木がヤマボウシならツクツクボウシほうが良いかな?(笑)
by 川鮎くん (2021-08-20 08:07) 

もーもー

ああーーセミの人生  南無阿弥陀仏

by もーもー (2021-08-20 09:03) 

uchin

こんにちは
今、命つきた蝉があっちこっちで落っこちてます。
とう方は雨続き、短い暑い暑い夏も終わりを告げようとしていますね。
でも、残暑はこれから続くかもです。
by uchin (2021-08-20 09:51) 

侘び助

ボーと生きて八十路半ばに・・・
甘・辛人生もあと幾年ありやすかな~?? 無~三~ン♬^^
by 侘び助 (2021-08-20 11:27) 

たぃ

セミの一生、儚いですね
何でしょう、昨日まで聞こえていた蝉の鳴き声が
今日は聞こえません
by たぃ (2021-08-20 11:37) 

なかちゃん

セミに例えたら、ボクの今は土の中なのでしょうか?それとも外に出て残り少ない生命を過ごしているのかな???
あ、生殖活動をしちゃったから、やっぱり外の世界だ(^^;

by なかちゃん (2021-08-20 11:41) 

溺愛猫的女人

羽化したばかりのセミの美しさ、縮れた羽根は天使の羽衣のような色合いでした。
今年は雨が多くパートナーを探すのがとても大変だったと思います。
素敵な童話をありがとうございました。
by 溺愛猫的女人 (2021-08-20 12:33) 

とし@黒猫

生殖はDNAに記録されているプログラムです。
人間は、意思で生殖を放棄したり、意思で避妊したりできます。
あるいは無差別に生殖の対象となることを秩序で防止しています。
蝉の世界にはそれがないけれど、そちらの方が生物の心理なんだと
思います。
シャケもボロボロになって川を遡上して、産卵と放精して死んで行きますよ。
人間は、シャケで言えば、川を遡上せず海で楽しく一生を終える選択肢があります。
これは幸せなのか、あるいは、子孫を残せず不幸なのか?!
これはシャケそれぞれ、蝉それぞれだと思います。
by とし@黒猫 (2021-08-20 13:00) 

にゃご吉

面白い視点の短編ですね。表現も面白いです。
by にゃご吉 (2021-08-20 13:03) 

taku1_lily

久々の【・・・だった頃】シリーズ
土中の7年間と地上の7日間
母親の胎内での十月十日と生まれてから死ぬまでの80有余年
どっちが楽か苦か?
考えさせられ
堪能させて頂きました。
by taku1_lily (2021-08-20 13:44) 

sasanono

成虫になって3日目にして、地上の暮らしが嫌で
死にたい願望になっちゃったセミの話...
shopping 帰りの グルメ烏に、笑わせて頂きました*
老人のお経の後には、蟻んこの葬列... ですね? (笑)
by sasanono (2021-08-20 14:33) 

hirometai

ぼんぼちぼちぼち様
ウッ、ウッ、ウッ 切ない!
前世でセミさんだったぼんぼちぼちぼちさんのお話感動しました。
子供の頃、夏の早朝に神社の境内で穴から出て来るセミを手の上にのせゆっくり動く姿に愛おしさを覚えたのを思い出しました。
土の中の7年間と自由に羽ばたける7日間と比べようがないですね。
そろそろ最後の6日か7日になりつつある自分は、考えさせられました。(^-^)
by hirometai (2021-08-20 14:42) 

Take-Zee

こんにちは!
まずはタイトルで笑わせてもらいました・・・
じっくり読まさせてもいただきました、面白い!!
聞くところによると、おっしゃる通りセミには
地上での時間はとても長いもののようですよ。。。

by Take-Zee (2021-08-20 14:57) 

ヤマカゼ

決められた運命を生き抜くのは大変ですね。
by ヤマカゼ (2021-08-20 15:10) 

扶侶夢

「…やっと癒される」眠る時、私はいつもそう思います。
人間たちは七日間でこの世からオサラバするセミを「哀れ」に思うようですね。果たして本当にそうなのだろうか?
by 扶侶夢 (2021-08-20 16:02) 

SWEET

ミンミンゼミの声を聴きながら、ぼんぼちぼちぼちさんのお話読まさせていただきました。
何だか切ない。
読み終わるころには、スイッチョンと鳴くウマオイの声が。
季節が変わっていきます。
by SWEET (2021-08-20 16:21) 

ヤッペママ

蝉の一生・鳴き声ももう少なくなってきました。

by ヤッペママ (2021-08-20 16:54) 

hana2021

人生の終わる時、人間も姓名を持つひとりの「・・・だった頃」を思うものなのかしら?
こう言うのって聞きたくても聞けないですね。
by hana2021 (2021-08-20 17:01) 

きよたん

今朝 セミの命もピークを過ぎたのか声が
聞こえてきませんでした。
土の中から出た蝉生 考えさせられるもの
があります。
セミの7日間も人間の70年も同じ・・・
by きよたん (2021-08-20 17:08) 

sara-papa

我が家の愛犬は、生まれたばかりのセミを捕獲しちゃうんです。
申し訳ないことをいたしております。
by sara-papa (2021-08-20 17:10) 

英ちゃん

セミは世に出て来ると儚い命だね。
でも大体の虫は、ひと夏の経験しか出来ないね(^_^;)
哺乳類は、生き物の中では長生きだけど寿命が一年の哺乳類も居るらしいです。
四足動物で長生きなのはラクダと聞いた事があるけど、ラクダだけに生きるのも楽だからかな?(^∇^;)
まぁ、人間が一番長生きだけど医学の進歩も備わってるからかもね。
by 英ちゃん (2021-08-20 17:17) 

Inatimy

アメリカだったか、17年も土の中で過ごすセミがいるって
記事で読んだことが。17年周期で大発生するって・・・。
それもすごいですよね^^;。
by Inatimy (2021-08-20 17:53) 

Mitch

セミの蝉生は、地中に居る時が幸せなんですね
by Mitch (2021-08-20 18:02) 

フヂ

なんと文学的な作品でしょう。
部屋で本を読んでいる気分でした。
紙の本で読みたいです。何となくカフカを
思い出しました。共通点は虫という
だけなんですけどね、安直ですみません(;´Д`A ```
by フヂ (2021-08-20 19:25) 

さる1号

セミの7日間と人間の70年、どちらが濃いのでしょうねぇ
蝉時雨、暑苦しいけれど嫌いじゃないです^^
by さる1号 (2021-08-20 19:34) 

八犬伝

セミの一生ですか。
なかなか鋭い題材です。
儚いですね。

by 八犬伝 (2021-08-20 19:53) 

johncomeback

僕の前世はヘビに飲み込まれたカエルだと信じています。
ヘビが異常に恐いんです(_ _|||)

by johncomeback (2021-08-20 20:14) 

けせらんぱさらん

卵から孵り地中に潜り 長い地中生活(2~3年から17年)を終え
地上に出ると1週間(実は1ヶ月近く)で生涯を終える 
なんて言われる蝉ですが あくまでも人間の見た目 
地中の中で 異性と交わる事を夢見ながら
ニヤケタ顔をしているかもしれません (๑ ิټ ิ)

人間と蝉 どちらが幸せなのかは?
出来るものなら性欲は満たして 蟻に食べられてしまいたいです
by けせらんぱさらん (2021-08-20 20:31) 

kick_drive

こんばんは。たま~~~~~にですが、突然セミが
網戸にぶつかってきて驚かされます。
あれは勘弁してもらいたいです。メチャクチャドキッとします。

by kick_drive (2021-08-20 20:33) 

ChatBleu

おもしろいっ!さっすがぼんぼちさんです。
こういう思い切った発想と切り口、とても真似できません~。
by ChatBleu (2021-08-20 20:38) 

わたし

本当に文学的なお話でした、7日間この世を目いっぱい謳歌して鳴いていると思っていたけれど、今はもう、そのように聞こえません。
確かに、土の中に7年、それは快適だったと思います。表にでてからは不快だよ、なんとかしてよって鳴いているのかもしれません。
童話と言いたいけれど、このお話は生殖部分はがあるから大人の童話ね。
あ、失礼、ぼんぼちさんの前世でした(~_~;)
by わたし (2021-08-20 20:56) 

リンさん

そうか、土の中に7年もいて可哀想って決めつけちゃダメですね。
最後に見たのが老人の手っていうのも、何だか切ないですね~
面白かったです。
こういうの、もっと書いてほしいです。
by リンさん (2021-08-20 20:58) 

プリスキラ

おお~~、良いですねえ。小説もお書きになるんですね。また次の機会も楽しみにしています。
by プリスキラ (2021-08-20 21:22) 

暁烏 英(あけがらす ひで)

おもしろいね。楽しませてもらいました。
小さいことだけれど「紫陽花にピトリと静止し」とありますが「ピタリ」じゃないのかな? 
重複文を省き、文字数を少なくする。そしてお義理の生殖行動をもっとリアルに書いたら一層面白くなると思うなあ。
ちょっと生意気な感想まで・・・。
by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2021-08-20 21:44) 

ロコときどきキナコ

おもしろい~☆彡映像が浮かんで超~楽しませていただきました!
by ロコときどきキナコ (2021-08-20 22:53) 

sig

久々に「あっしが〇〇だったころ」を読ませていただきました。
面白い中にも深い含蓄。長寿時代とは言え確とした目的があればともかく、無為に長生きすべきではありませんね。このセミの潔さを見習いたいです。
by sig (2021-08-20 23:14) 

mau

勝手にセミ爆弾を、期待しちゃいました。
by mau (2021-08-21 00:12) 

拳客

セミか・・・子供頃を思い出します。
by 拳客 (2021-08-21 07:24) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

短編小説とはいえブログ記事としては長かった今回の文章、読んでくださりほんとうにありがとうございやす。感謝感謝でやす。
お誉めのお言葉、鋭いご指摘、温かなお言葉、大変参考になりやした。
あ、ピトリは、意図してピトリとしやした。
ありきたりではないオノマトペを使いたかったので。
ちなみにこのピトリという表現、過去記事の「あっしがモンシロチョウだったころ」という小説の、蛹になる描写でも使ってやす。

あっしのマイカテゴリーの「小説」に分類されているものは、全て寓話でやす。
で、今回の作品のテーマは、「他者が相手をこうだと思い込んでいることは、相手からしたら、必ずしも一致しないかも知れない。時として真逆のこともある」ということでやす。
これは、あっしの人生経験から、長年思い続けていることでやす。

長くこのブログを読んでくださっているかたはご存知のように、あっしは18才から27才まで毒母を養うために、他にひりつくほどに進みたい道があったにも関わらずに、嫌々画家をやって毒母を養っていたんでやすが、「画家をやっていた」と言うと、ほぼ100%に近い人は、「好きな事を仕事にできるなんて幸せですね」とか「夢のある素敵なお仕事ですね」とかって、現実のあっしの感情と真逆な解釈を勝手にするんでやすよ。
現実には、辛くて苦しくて、食べるヒマも寝るヒマもなく、稼いだ金はほとんど搾取されていた地獄の生活だったのに。

で、27才で毒母が死んでくれて、何かのんびり好き勝手に気ままな人生をこれからは送ろう、と、選んだ道が、カクテルラウンジでアルバイトすることだったんでやすね。
小学生の頃からカクテルの世界に憧れていたので。
すると人は、「まあ、夜のご商売をなさらなければならないほど生活が大変なのね。きっと弟さんも養ってらっしゃるのね」って、あさっての解釈をされる。

こういう「現実の自己と他者が思う私」との落差は、いつか何らかの形で作品にしたいと長年考えていて、で、先日、道端にひっくり返って余命幾ばくもないセミを見たら、ぱあ〜っとこのストーリーが浮かんだという訳でやす。

前世シリーズの小説、これからも、何か思いついたら書こうと思ってやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-21 08:44) 

弐号

何か感慨深いですね。成虫になったのが嫌で鳴いている。ということは思いつかなかったです。
by 弐号 (2021-08-21 15:55) 

ヨッシーパパ

近所でセミの鳴き声が始まって4週間近く経ちますが、最近はすっかり静かになりました。
by ヨッシーパパ (2021-08-21 17:49) 

そらへい

我々が見て気の毒に思う人も当人はそれほどでもなく
反対に羨ましく思える人もそれほどでもないのかも知れませんね。
by そらへい (2021-08-21 19:54) 

sana

傑作ですね!
ちょっと見や肩書から人が想像するのと、実態は違うということありますよね。私はカルチャーセンターに通っていたら、お気楽な有閑マダムと思われたことがありました。いや独身だし大決心して貯金をはたき、どうしても行きたい講座取ってるのに。
今年は蝉の声が少ないような気がしていて、数日続いた雨で、せっかく地上に出てきた蝉にとって、こんなに雨で寒いとどうなんだろうと心配してました。
草食系?の蝉だったら、雨だしパートナー探さなくてもいいんだ~とほっとしてたりしてね^m^
by sana (2021-08-21 20:45) 

ぷち

>幸せな時というのはアッ!という間に過ぎてゆく
人間も同じです。ずっと幸せが続けばいいのにと思ったり。
by ぷち (2021-08-21 20:48) 

yes_hama

とても面白いお話でした!
最後はちょっと寂しい最期ですが、天寿を全うできて何よりです。。。
by yes_hama (2021-08-21 22:03) 

raomelon

土の中で過ごした七年間の方が幸せだった…
そんな風に考えたことが無かったので
目から鱗、引き込まれて一気に読んでしまいました。
道端にひっくり返ったセミを見てストーリーが浮かぶ
素晴らしい才能ですね^^
by raomelon (2021-08-21 22:17) 

てんてん

そっか~ 土の中の幼虫の頃が幸せだったのか~
長い7年が幸せで、やっと地上に出てきた7日間が辛かったんだね
生まれ変わる前が楽しくて、生まれ変わった現世が辛い
そうなのかもな~と考えていました。
by てんてん (2021-08-21 22:45) 

Ja-Kou66

セミのぼんぼちさん。
7日の一生でも生を繋げていく本能は消せない。
仰向けは苦しいですか・・・?
by Ja-Kou66 (2021-08-21 23:11) 

猫の友 メルティー

セミの一生は7日ではなく、実際はもっと長く一月近く生きる場合もあると、昆虫好きの少年の研究が、高い評価を得たと報道にありました。せみさん、案外結構な大人人生です。
by 猫の友 メルティー (2021-08-22 00:43) 

ライス

こんばんは。
最後の老人達五人組の会話が、世の中を反映している気がします。
人に例えると、
安定した仕事について、結婚して、子供つくって、マイホーム持って、
っていうのが一般的な幸せという人が多いですが、
何が幸せで、何が可哀そうなのか、
環境、考え方など人それぞれですし、逆だったりしますね。
by ライス (2021-08-22 02:16) 

にのまえ

ぼんぼちさんの創作はいつも涙がでます。
by にのまえ (2021-08-22 07:01) 

erena

読みながら登場する生き物のどの立場の考えもあるのだろうなと思いました。
「他者が相手をこうだと思い込んでいることは、相手からしたら、必ずしも一致しないかも知れない。時として真逆のこともある」私も常に思っていることになります。
残暑も厳しく体調お気をつけお過ごしください。
by erena (2021-08-22 08:04) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

あっしが好きで書いた小説を興味深く読んでくださり、ほんとにありがとうございやす。
ぼんぼち、感謝の気持ちでいっぱいでやす。

そう、自己の幸不幸と他者から見た幸不幸って、必ずしも一致しない、時としては真逆のことだってあるんでやすよね。
でも、「あの人は幸せでいいなあ」とか「あんな生活してて可哀想に」って、決めつける人が多いんでやすよね。
まあ、それが世間というものなのかも知れやせん。
知名度のある仕事をしているのが幸せとも限らないし、独身は不幸とも限らないし、、、

ほんとうは、何が幸せで何が不幸かなんて、人それぞれ。
百人百色なんでやすよね。
で、いつどういう最期を送りたいかというのも、人それぞれ。
長生きしたほうが必ずしも幸せとも限らない。

そんな人生観を、ほとんどの人が決めつけて見ている蝉生に置き換えて書いてみやした。
一応、書くにあたって、セミの生態を調べてみやした。
そう、一ヶ月近く生きるセミもいるとか。
でも、これは生物学の論文ではなく寓話なので、事実をそのまま使いたいところは使って、虚構のほうが文学的にまとまると判断したところは虚構にしやした。

みなさん、ほんとに読んでくださりありがとうございやした。
この作品を通じて、ぼんぼちの人生観が少しでも伝われば、幸いでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-22 08:40) 

はなだ雲

紀ノ国屋や成城石井の袋を咥え
週ニでフレンチやイタリアンを食べ放題してる
都会のカラスの舌の肥え加減^^
その描写に笑っちゃいました♪


by はなだ雲 (2021-08-22 10:55) 

sana

グルメなカラス、週二っていうのが笑っちゃいます。
人の思い込みというのは根深いものがあるかもしれませんが、早とちりレベルのものもあるかなと最近思います。
ちょっと何かあるたびにショックを受けても、その意味が色々段階踏んでわかってくるのは面白いです。
そうそう、蝉が意外と長生きするというのは読みました。

by sana (2021-08-22 11:39) 

xie

ホントにセミだったのですね!と思っちゃいました(^^)/

八日目の蝉という小説がありますが,
もし八日目を与えられたら何します?
自分は七年間過ごした地中に戻るかも(笑)


by xie (2021-08-22 11:49) 

せつこ

こんにちは~~
今日、網戸に蝉が止まってました。
カーテンを引くと逃げる気がして、蝉の場所だけ残してました。
次に見たとき居なくなって、どこかへ飛んで行ってしまいました。
今、読んでいて、あの蝉は何日目だったのか考えてます。
by せつこ (2021-08-22 16:10) 

caterham_7

今日も頑張って、私の昼寝の邪魔をしてくれます。
今年は油蝉の当たり年らしく、いつもより多く泣いていますよー
by caterham_7 (2021-08-22 16:33) 

ハイマン

蝉の一生ってはかなく切ないものですね
それを題材にする目の付け所が流石ですね
by ハイマン (2021-08-22 16:39) 

rannyan

久々に大好きな「あっしが..」シリーズ、堪能しました
人は得てしてドラマを作りたがるし、特にちょっと悲劇的なのが
好きなような気がします
例えば、外猫たちに対する思いも不幸だという人、自由で
幸せだという人、さて猫はどうも思ってるのでしょうね
そんなことを考えました
7年毎に人間の彼女の前に戻ってくるというセミ男って
ドラマが面白かったです
前向きなセミ生感のセミ君でした^^;
by rannyan (2021-08-22 16:59) 

kazu-kun2626

人間もセミも人生は同じなんですね~
by kazu-kun2626 (2021-08-22 19:40) 

werewolf

絵本にできそうな話ですね♪
土の中の方が幸せって視点が面白い。
それにセミって羽化して1週間で死ぬってんで『短命』ってイメージですが、実際は長生きですよね。
カブトムシなんて1年しか生きられないし・・・
by werewolf (2021-08-22 21:36) 

這い上がるママ

ぼんぼち節炸裂ですね!
(失礼だったらごめんなさい^^;)
by 這い上がるママ (2021-08-22 23:06) 

あずき

確かに、幼虫時代は可哀そうって発想は
人が勝手に決めてるだけですもんね
本当はセミはぼんぼちぼちぼちさんが言われるように
思ってるかもしれないですよね(^^)
by あずき (2021-08-22 23:44) 

猫の友 メルティー

せみになぞらえて、おはなしの展開、発送も内容もとてもよかったですよ。つぎも???期待です。
by 猫の友 メルティー (2021-08-23 00:36) 

向日葵

とても面白く拝読しました。
ぼんぼちさんの皆さんへのレスにある部分も
併せて読ませて頂いて
「なるほど」
と得心の行く部分が。。
by 向日葵 (2021-08-23 02:44) 

mio

犬に食べられるという最期もありますよ。
(うちの犬は食べます・・・)
弱って地面に落ちているセミを見ていつも
「あと少ししか生きられなくてかわいそう」
だと思っていましたが、発想の転換でこん
なに幸せそうな最期にもなるんですね。
by mio (2021-08-23 07:45) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

あっしが好きで書いた作品を読んでくださり、加えてお誉めのお言葉までくださりありがとうございやす。
この作品、あっしなりにでやすが、かなり気に入ってやす。
久々の「あっしが○○だった頃」シリーズでやしたが、他に過去作品で気に入ってるのは、「あっしがモンシロチョウだったころ」と「あっしが乾燥ワカメだったころ」かな。
これからも、これは!と思うテーマが見つかったら、寓話、書いてみたいと思ってやす。

仰るとおり、えてして人ってドラマを作りたがりやすよね。
山のようなものがちょっとだけ見えると「ここにはこういう山がある」みたいな。
でも現実はそうじゃない。
一を聞いて十を知るなんてつもりになるのは、思い上がりというもので、現実は、百を聞いても一理解できるかどうかという程度。
自己と他者の関係というものは、そういうものだと思ってやす。

紀ノ国屋と成城石井は、具体的に店名を出してリアルにすることで、面白さを出したかったでやすね。
週二というのも、生ゴミの日って、たいていどこの地域でも週二じゃないでやすか。
だから、週二もリアリズム感じられるな、と。

ああ、犬に食われるという最期もありやしたね。
それも願望の一つにいれても良かったかな。

もしもあっしがこのセミで、八日目まで生きるとしたら、、、
やっぱり土の中に戻りたいでやすね。
死ぬときは、最高に幸せ!な時に死にたいから。
現実のあっしも、人生昇って昇って、今が最高!!って時に生を終えたいでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-23 08:28) 

リス太郎

ナイス!!!
by リス太郎 (2021-08-23 10:01) 

ぼんぼちぼちぼち

リス太郎さん

あっし自身もとても気に入ってる作品なので、嬉しいでやす。ぺこりっ
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-23 12:28) 

yokomi

どなたかもコメントで書いていましたが、やはり絵本化! (*^_^*) マーゴに読んで聞かせたいっ(^_^)v
by yokomi (2021-08-25 23:28) 

ぼんぼちぼちぼち

yokomiさん

それは嬉しいお言葉!
相手を先入観で決めつけてはいけないよ、というのは大切な教育の一つだと思ってやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-26 09:20) 

クッキー

何故鳴くのか考えて事なかったです、
最近表の遊歩道から、蝉の声が聞こえなくなりました。
御在所岳から赤トンボの避暑地から地上へお帰りです。

by クッキー (2021-08-27 14:37) 

ぼんぼちぼちぼち

クッキーさん

今回の小説は、人間が当たり前のように思い込んでいる事と真逆の設定にすることで、テーマを打ち出してみやした。
この作品を書くにあたって、一通りセミの生態を調べたのでやすが、
鳴くのはオスだけで、メスを惹くために鳴くのだそうでやすね。
なので、オスゼミの声に惹かれてメスゼミがやってきた、というところだけは事実を引用しやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-28 09:38) 

ロートレー

全部よかったけど
特にカラスの台詞が気に入りました。
by ロートレー (2021-08-28 20:31) 

こじろう

てっきりセミファイナルが起きると思ってた。(今朝アタックされたので)
ツクツクボウシの声が混ざる様になってきたから,アブラゼミともそろそろお別れか・・・。

by こじろう (2021-08-28 21:29) 

ぼんぼちぼちぼち

ロートレーさん

ありがとうございやす。
カラスの件り、あっし自身も気に入ってるところでやす。
あっしは都市部暮らししかしたことがないので、創作物を書くときも、
舞台は都市部でないと、リアリティのあるものは書けないのでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-29 10:08) 

ぼんぼちぼちぼち

こじろうさん

セミファイナル、、、しばしば遭遇しちゃいやすね〜
このセミは、早く地上での生活を了えたかったセミなので、
スーッとあの世に向かわせやした。
ほんと、もう秋はじめとなりやしたね。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-29 10:12) 

風の友

良く出来たお話でしたね!
セミは、仏教では大事にされます。
理由は、殺生をしないで、生涯を終えるからと云うことです。
ジジ、、、ジジ、、、
by 風の友 (2021-08-30 21:46) 

ぼんぼちぼちぼち

風の友さん

お誉めくださりありがとうございやす。ぺこりっ
セミは仏教では大事にされている、、、初めて知りやした。
なるほど、そういう理由なのでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-08-30 22:01) 

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