「おじいさま」と「じじい」の違い [比較論]

・おじいさまは、元旦には、正絹の着物をキリリと着る。
・じじいは、元旦から、シミのついたジャージをずるずると着ている。

・おじいさまは、応接間にプロの肖像画家を呼んで、より威厳ある風に描いてもらい、孫達に「じぃじ、立派ー!」と、尊敬される。
・じじいは、観光地の似顔絵屋に「おぅ、俺もひとつ」と入り、欠点を思いっきりデフォルメして描かれ、孫達に「じーちゃん、クリソツー!」と、大爆笑される。

・おじいさまは、映画を観る時、握りこぶしを口元にあて、「コホン」と小さな咳払いを一つだけし、始まるとずっと静かに、ストーリーを追いテーマを見い出す。
・じじいは、映画を観る時、始まるや、「ゲホゲホゲホゲホ ゲェーッ ペッ!」を大きく繰り返し続けるので、本人も周囲の人も、どんなストーリーだったのかどんなテーマだったのか、まるで見えて来ない。

・おじいさまは、歯が抜けるとインプラントにし、飲食店でも真っ白い歯をキラリと覗かせ、フロア中を爽やかな空気に染める。
・じじいは、歯が抜けると入れ歯にし、飲食店でも冷やタンで入れ歯を洗い、冷やタンの水をモワ〜と黄土色に染める。

・おじいさまは、行きつけの割烹で里芋が出て来た時、「ほう、これは大きな里芋ですね。このくらい大きいと、子芋が20個くらいあっという間に付きますよ」と、今でも家庭菜園の達人。
・じじいは、行きつけのスナックで、里芋が出て来た時、「おぅ、デッケエ里芋だな。俺のと同じくらいデカイよ。だから俺は、ちいと前までは、子供の20人くらい、作ろうと思えばあっという間に作れたんだ」と、今でも口だけは、シモが達者。

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