第28回の演技のレッスンを受けて [リポート]

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今日は、4月13日(木)第28回「ジュリアス・シーザー」のレッスンのリポート&感想を、つづらせていただきます。

最初にウォームアップとして、当日配られた、某映画のシナリオのワンシーンを読みました。
ト書きがなく、いかようにも受け取れるダイヤローグだったので、相手役の人と私とがそれぞれに思い描いた設定をやりました。
相手役の人は、女医と男性患者という設定でした。
私は女医役をやったのですが、自分のことを相手が好きか、尋ねる台詞で、その前に、迷う気持ちや勇気を出す気持ちとして、充分に間を取ってから尋ねたら、「その間は良いね」と褒められました。

私は、二人は大学生で、同サークルに所属している 友達以上恋人未満という設定を思い描いたので、次にその設定でやりました。
私は、ラストの方の二つの台詞、「ふつう」「変な人」が、どこかで誰かが使ったような言い方なので、そういう言い方はしない方がいい。ぼんぼちさんオリジナルの言い方をする様に、とのダメ出しを受けました。

メインのシェイクスピアのお勉強ではーーー
ブルータスと彼の愛妻ポーシャのダイヤローグの方から読みました。

私はポーシャをやったのですが、ポーシャは長台詞が多く、21行の長台詞の21行目で 一番言いたい事を言うので、それ以前の、ブルータスの昨夜の言動を思い出して言ったり、比喩表現の台詞は、あまり高低をつけすぎずに、「通底音」(音楽でいうと、ドミソ ドファラ の、ドに相当する、ずっと流れ続ける音)を守りつつ、20行を言い切らなければ、何を目的としている長台詞なのか解らなくなってしまう、とダメ出しを受けました。
そうダメ出し受けた事を念頭に置いて次に読んだら、「出来ましたね。通底音、守れましたね」と肯定され、あぁ、この20行は、このくらい幅の狭い高低でいいんだ、と思いました。

次の長台詞のところでは、「こうしてひざまずいてお願いします」と言って、ひざまずきながら そこから又延々と台詞を言う設定で、(レッスンでは、終始、椅子に座ったままの体勢です)私は、当たり前の様に、ここは小さく声を落として発するところだな、と判断したのですが、先生に、「一般の人は皆そういう言い方をするんだけど、理屈をよく考えてみて! ひざまずいてでもお願いしたい事でしょ。だから、声を強くしなくちゃ。 だけどその後に、何をお願いしたいのかを言うのだから、それよりかは大きな声にならない様に。 それから、ひざまずきながら台詞を言うというのは、声が出しにくい体勢になるのだから、そういう事までちゃんと頭に入れておかないと!」と指摘され、なるほどー!まだまだ私は、解釈が浅かったな、と、目からウロコでした。

又、「『でも』等の接続詞は、テコとして使える言葉だから、そろそろ自分一人でそこに気づいて、使える様になってもいい頃だよ」と、難易度の高い事を求められましたが、先生の仰る通り、これから、自分一人で気づいてゆけるようにしよう!と、拳を固くしました。

最後は、アントニーの演説である 1ページ半の長台詞をお勉強しました。

私が読むと、先生は先ず、「前回、このテキストで、僕が注意した事を守って、よく復習してきたのが解ります。その頑張りは良かったと思います」と仰いました。

ダメ出しされたのは、重要な言葉として、「野心」という語が何度も出てくるのですが、「や」だけが極端に強くなっているので、「やしん」と同じ強さで発するように、と、感嘆の「ああ」は、小さく濁らせずに、大きく美しく張って言うように、それから、一行一行の中でも 何が特に重要な言葉なのかを、もっとよく考えて、その言葉を強く言う様に、でした。

加えて、アントニーは政治家なのだから、政治家らしいしたたかさが、言葉のはしばしに出てくるといいよね、という事も言われました。

この回のレッスンは、ダメ出しもたくさんされましたが、褒められたところも幾つもあり、「ああ!自分、進歩してるんだな!」という実感を得られた回でした。

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