好きなバンドの音楽の方向性が変わってしまいました [音楽雑記]

60S.JPG

先日の1月17日、大好きな某バンドの日本武道館ライヴに出掛けてきました。
2011年の第一回目 2015年の第二回目に続き、今回は第三回目の公演・鑑賞でした。

あくまで主観ですが、感想を述べさせていただくと----
酷くがっかり・・・・・・大きく失望してしまいました。
そして、もうこのバンドのファンでいるのは辞めようと思いました。
決して、間違っても 歌や演奏のクオリティが低下したのではありません。
では、私はどこに失望してしまったかというと----

そのバンドは毎回 60年代ロックンロールのカバー&60年代ロックンロール調オリジナル楽曲を演っていたのですが、今回の武道館公演では、カバーが一曲だけで しかもビートルズの代表曲をほんのサワリだけちょっと奏でただけで あとは全てオリジナルだったのです。
しかも、オリジナルも作りたての頃とは大きく違い 60年代色が殆ど感じられないテムポと音で、もはや イマドキのありきたりの普通のロック といった仕上げ方でした。

以下は私の推測ですが----
バンドのメンバーは本心としては、これからも忠実に60年代ロックンロールを演り続けてゆきたかったと察します。
けれど全国的に人気者になって多くのファンを確保し続けてゆくには、今回のようなイマドキのありきたりの つまり大衆受けするロックに走らざるを得なかったのだと思います。
メンバーも三十代半ばになり、中には結婚して子供のいる人もいます。 近い将来、全員がそういう状況になるでしょう。
その為には、これから先 何十年間も、ある程度以上の安定した収入を得続けなければならないのです。
したがって、全国区で大衆に売れ続けることをしなければならないのです。

60S.JPG

私は十八才から二十六才までの間、母親を養う為に画家をやっていたのですが、母親を養えるだけの安定した収入を得なければならない為に、描きたくもない自分の大嫌いな画風の作品を描いていたので、現在のメンバーの置かれている立場・心境が痛いほど解かります。
それはとても、辛く苦しく 理不尽さに満ち満ちたことです。
しかし、そういった現実を飲みこんでゆかなければ ある程度以上の安定した収入は得られないのです。
いかなる分野の表現者も、資本主義社会の外側でカスミを食っては生きてゆけないのです。
だから、私はメンバーを責める気持ちにはなれません。
とても気の毒に思います。

思い返すと、私がこのバンドのファンになったのは、第一回目の武道館ライヴに行く一年くらい前でしたから 約八年間ファンでいた計算になります。
今まで私が好きになったバンドは、大昔に解散してしまっていたり すでにメンバーが亡くなっていたりで、リアルタイムでここまで夢中になれたバンドは、このバンドが生まれて初めてでした。
第一回目の武道館では、リアルタイムで生で60年代の音が聴けることに 涙が出るほど感激しました。
二度目の武道館では、アリーナ席の一列目で、しかも私がメンバーの中でも一番好きな ギター&コーラスのJさんのまん前の席で、失神しそうに興奮しました。
加えて、ハウリンウルフの声を模倣したというボーカルのRさんの声も間近で聴けて、その底力に感服しました。

四人のメンバーさん、私はこれでファンを辞めますが、皆さんが私に与えてくださった幸せは一生忘れません。
本当にハッピーな八年間でした。
これからも理不尽なことを山ほど飲みこんでゆかなければならないのは必至でしょうけれど、頑張って現実と戦ってください。
Jさん Rさん Tさん Mさん、ありがとう! ありがとう!! ありがとう!!!
そして、さようなら! さようなら!! さようなら!!!

(画像は、今回のライヴ終盤でアリーナ席に降り注いだ たくさんの銀色のテープです)

60S.JPG

nice!(201)  コメント(28) 
共通テーマ:映画

nice! 201

コメント 28

kinkin

そのバンドも悩みながら自分の方向性を探しているのかも知れませんね。
自分もあるヒュージョンジャズのバンドが好きでコンサートに通って
いましたが、メインメンバーが抜けてしまい、その後聴くのを止めて
しまいましたが、メンバーに戻って来てまた聴き始め現在に至っています。
もしかしたら、そのバンドも方向性を取り戻すかも知れませんよ。
by kinkin (2019-01-22 08:09) 

なかちゃん

好きなバンドから好きな部分が消えれば、好きでなくなるのは仕方がない事かもしれませんね ^^
でも仰る通り、そのバンドの事を想って過ごした日々は消えるわけではありません。
そういう想い出を胸に貯めていくのも、またよろしいかと思います(^^)

by なかちゃん (2019-01-22 10:02) 

りみこ

銀テープだっ!
最近は好きだったアーティストのライブへも行くことが減りました
売れていくということはしんどいでしょうね
解散したバンドでも、そこの元メンバーの人のライブへも年に1回を目標に行きますけれども、その音が好きでなければしんどくて行けないと思いますー
またどこかで良い出会いがあると良いですね
by りみこ (2019-01-22 11:28) 

ヤマカゼ

ぼんぼちぼちぼち様のアリーナさよならになってしまいましたね。人はいつも同じではいられないのですね
by ヤマカゼ (2019-01-22 13:05) 

caveruna

そういうのわかる気がします。
昔の作風から変わってしまった・・・
はたまた、ライブやらなくなる・・・
たまに発表するオリジナル曲はつまらない・・・
業界にはいるが、もはや実業家のような・・・
好きだけど、もうライブは行かない、ファンクラブをやめた。
こんな経験あります。
by caveruna (2019-01-22 14:08) 

拳客の奥様

私も似た経験がありますョ)^o^(
20数年前の事ですが、〇〇〇ラ〇〇ス・オーケストラ…
唄は、聞きたくないしって感じです(≧∇≦)
大御所とのコラボ(バックバンド)で、頑張ってた頃が?懐かし。

by 拳客の奥様 (2019-01-22 14:28) 

リンさん

8年も武道館ライブをしているなんて、人気のバンドなんですね。
初期からのファンは、ぼんぼちさんのようにガッカリされた方もいたかもしれません。
出来れば変わってほしくないけれど、仕方のないことかもしれませんね。
by リンさん (2019-01-22 17:32) 

向日葵

こういうの。
一番辛いですね。。
by 向日葵 (2019-01-22 17:52) 

ackylacky

モーツワルトの映画を思い出しました。
その時代には、どんなに名曲を書いてもお金にならず、貧しく30代で亡くなりました。
時代に適応しなけれが、溢れるほどの才能があっても食べていけないのは、今も昔も変わりませんね。
by ackylacky (2019-01-22 18:39) 

MINERVA

バンドの方向性が変わる事、ありますよね。
根幹に一本芯が通っていれば、方向性が多少変わっても何とか耐えうると思いますが、全く方向性が違うのであれば辛いかもしれませんね。 難しい所ですが、色々な音楽を追求している途中かもしれませんので、原点回帰もあると思いますよ。

私の好きなバンドも多少の方向転換であったり、10年以上も活動を休止したりしておりましたよ。自分たちの追及する音楽への挑戦ですので、私的には良い方向として捉えております。
逆にヒットした曲があるだけに、ライブの最後は必ずと言って良いほど同じ曲になりますが....


by MINERVA (2019-01-22 19:10) 

きよたん

好きなバンドからの卒業という感じですね
さみしいですよね

by きよたん (2019-01-22 20:14) 

八犬伝

なかなか難しい話ですね。
メジャーになればなるほど
自分たちがやりたいことが出来なくなっていくのでしょうね。
by 八犬伝 (2019-01-22 21:13) 

kick_drive

こんばんは。たとえファンをやめても今まで好きだった楽曲は
これからのぼんぼちさんの支えになってくれると思います。

by kick_drive (2019-01-22 21:24) 

ChatBleu

えーー?! その結論って早くありません?
長く付き合っていくと、また方向性変わったりして、それがまた新しい楽しみだったりするかな、と思うのですが。
私はスタレビのファン歴34,5年の超ベテランですが、あの頃はあんな音でこんな風に考えてたんだろうな、と思うところがいっぱいです。
まぁ、確かに、一時期、イマイチだなーって思える時もありましたが、今になってみると、一緒に成長させてもらったなーって思います。
by ChatBleu (2019-01-22 21:53) 

yes_hama

外食してお店の味が変わってしまうと足が遠のいちゃうのと
同じ感じでしょうか。^^;
音楽で生活していくのもきっと大変なのでしょうね。
by yes_hama (2019-01-22 22:28) 

そらへい

立ち止まってはいられないので、変化も仕方ないことなのでしょうね。
でも、それが思ったほど成功しなくて
また原点回帰もあるかも知れません。
by そらへい (2019-01-22 22:32) 

saru

日曜日、知人に誘われて
噂の方の武道館コンサートへ行ってきたどー
新曲発表の場だったようで???だったけれど
コンサートってそー言うもんなーと再認識したのだー

by saru (2019-01-22 22:57) 

英ちゃん

ファンは、続けられるのであれば続けたほうがいいかも?
私は大昔(17~23歳くらいまで)或る女性歌手のファンでした。
その当時は、その女性歌手はアイドル的な活動をしてました。
なので私は、サイン会やコンサートやテレビの収録や地方公演までありとあらゆるものを見に行ったりしてました(゚□゚)
しかし、23歳くらいの時に「もぅこの辺でファンはやめよう」と思ってやめました。
ありとあらゆるものを見てたので燃え尽き症候群的な感じもあったんだけどね。
でも、歌手にとっては長くファンを続けてくれる人の方がありがたいと思います。
by 英ちゃん (2019-01-23 00:23) 

hypo

それは残念でしたね。
コメントを読んでも皆さん同じ経験が有るのですね!
by hypo (2019-01-23 07:11) 

Rchoose19

決別ですね。
音楽性の違いで解散してしまうバンドもありますからねぇ。
生活手段の方法ってか、お仕事として音楽をやる方を選んだのですね。
やっぱ、好きなことは趣味でやってる方が気が楽なのかなぁ~

by Rchoose19 (2019-01-23 08:01) 

Flatfield

ぼんぼち氏  厳しいですなぁ
私もテレビのOPになったあの曲しか知らないんで、Youtubeで色々聴いてみましたが、なるほど60年代テーストは無くなってますねー、でもってその丁寧さも無くなってますねー。最近のバンドよく知らないんですけど適当に最近のバンドとかも聴いてみて、なるほど最近のバンドのギターとかって劣化してますねー、最近のバンド好きな人には申し訳ないですが、まだ70年代ののほうがいいですねー。
じゃーしょうがないかな。
by Flatfield (2019-01-23 09:27) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

さっそくさまざまなご意見 ありがとうございやす。
先ずは、温かなお言葉 慰めのお言葉 励ましのお言葉 嬉しゅうございやす。
当日夜はすごい落ち込んだんでやすが、今ではかなりふっきれてきやした。
幾人かのかたも仰ってるように、原点回帰の可能性もゼロではないし・・・・
といっても、そういう時が来るのはたぶん メンバーの子供さんが成人されてそんなに稼がなくてもいい状況になった二十数年後かな?
そしたらまたライヴ行きやすよ。あっしがまだ元気で生きてたらの話でやすが。
杖ついてフォックス型の老眼鏡かけて、がんばって踊りやすよ。

そう、メジャーになって売れることを維持するということは、家族を食わせて行かなければならないだけじゃなくて マネージャーはじめプロダクションの何人もの人間を養っていかなければならないわけでやすからね。
だから方向性も、メンバーだけで相談して決められるわけじゃないんでやすよね。
プロになるということはそういうことなんでやすよね。

結論出すの早すぎ・・・・・というご意見も十二分に解かりやすよ。
曲がりくねった道をメンバーについてどこまでも歩んでゆく、そこにファンである面白さ・意義がある、そういう考え よく解かりやす。
でもあっしは、性分としてそういうのできないんでやす。
あっしは元々自分の好みというのがガチッと決まっていて そこにパズルが当てはまるようにぴったりくるものしか受け入れられないのでやす。
ミュージシャンのみならず 映画監督でも役者さんでも飲食店でも。
で、変ってしまってパズルにハマらなくなると 即 見限りやす。
若かった頃はこの性分を変えようとしてずいぶん無理したんでやすが
無理すればするほど精神状態が悪くなるだけでいいことないので、最近は、この性分は変えようと思ってやせん。

あっしにとって好きなミュージシャンがメジャーであるか否かはまるでどうでもいいことなんでやす。
たまたま住んでるのが高円寺の近くなので、ちっちゃなハコでしか演らないバンドでもぜんぜんOKなので、好みばちこーんのバンドいないかな・・・・と、探そうと考えてやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-23 10:52) 

okko

時代に媚びるというわけじゃありませんけど、歌にしろ演劇にしろ、天下のN〇Kだって、時代に合わせておかしな番組や言葉をつかっています。食べていくには、変わらなければならない理由もあったわけでしょう。もう、大儲けして我が道を進める人は幸せですけど。 それが世の中、時代の流れっていうもんじゃないでしょうか。キレイな記憶に止めておいてあげてくださいね。
by okko (2019-01-24 16:27) 

KOME

好みばちこーんもいいかもしれませんね。
私は自分の表現をいろいろ試したい方なので、吸収のために音楽も色々聞いてみますが、ひどいセンスの物はすぐに消しちゃうかなあ。
by KOME (2019-01-24 22:59) 

ぼんぼちぼちぼち

okkoさん

へい、そう思ってやす。
今の時代、バリバリ60Sの音楽演って 全国48都道府県のライヴハウスをいっぱいにして武道館もいっぱいにできるわけはないんでやすよね。
そこまで熱烈な60Sファンはそんなに多くはないでやす。
これからは過去の音源聴いて一人で部屋の中で踊りやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-25 11:14) 

ぼんぼちぼちぼち

KOMEさん

KOMEさんは色々聴いてみる派なのでやすね。
音楽が俯瞰的に分析できて思わぬ発見もありそうでやすね。
あっしは、すべての物事に対して好みばちこーんじゃないと許せない性分でやして 現代のようにネットで数多の中から探し出せる時代が来る前は、とても生きづらかったでやす。
中学一年の頃などは、お洒落をしたい欲求はものすごく強くておこずかいもいっぱい貰えていたのに 買いたい服が世の中に売られていなくて精神的飢餓感にさいなまれてやした。


by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-25 11:23) 

rannyaβ

昨年末、コンサートの前に(武道館がありますと言ってたので)
FMで新曲かな?聴きました
確かに以前とは違ってましたね.. 普通な感じがしました^^;
あっちいったり、こっちいったり試行錯誤の時もあるでしょうね
今までとは違う少し距離感をとって、見守るのもよろしいかと(^^)
by rannyaβ (2019-01-27 17:05) 

ぼんぼちぼちぼち

rannyaβさん

新曲、やはり普通な感じしやしたか。
もはや数有るイマドキの普通のロックバンドで英詞で歌ってるだけ・・・・・になってしまった感じでやすね。
今後の動向も気にならないわけではないので 一応まだモバイル会員から退会はしてないんでやすけどね。
でも昔のバリバリ60Sに戻ってくれる可能性は非常に低いんだろうな・・・・と察してやす。

by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-28 12:07) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。