短歌づくりの面白さ [独り言]
何故、自分は 短歌を創ろうと思ったのか-----
理由は明確である。
歌人・寺山修司の存在があったからである。
憧れの表現者と同じことをしてみたい という 単純なファン心理である。
寺山氏は、文学の仕事に於いては 俳句も 散文詩も 流行歌の作詞も手掛けているが、やはり 歌人としての顔が最も知られているし 作品数も多い。
だから、自分も 短歌をやってみよう と 考えたのだ。
そんな 実に他愛のないきっかけですべり始めた 拙い日曜作歌であるが、創り始めてみると 読む という行為だけでは見えなかった魅力が、春初めの萌芽の如く 次々と 姿を現してきた。
中でも 自分が今 最も面白さを感じているのは、定型詩ならではの 字数制限である。
それはまさに パズルを完成させる面白さである。
例えば、以前
電波空 すりぬけ遊ぶ燕(つばくらめ) 「ほ」といふ文字をさらひて消える
という歌を創ったことがある。
この最後の部分は、「消えむ」 でも 「消えて」 でもなく 「消える」 とするのが、燕が 虫をしとめるように ぱっと「ほ」をくわえて 瞬時に ついと飛び消えてしまった様、そして その空を ぽかんと観ている「私」が伝わる と 考えた。
また
地下通路 地上への路 幾多あり どのみち選べども 曇天下
は、あえて きっちり五七五七七に当てはめないほうが どんよりと地下を歩く「私」のどうにもならなさが 不協和音のように響いてくるかと思い こう決定した。
未だ寺山を知らなかった十代初めの頃は、詩は散文詩のみを創っていたのだが、現在 自分は この 三十一音のパズルの世界の魅力に しばしば風呂途中で飛び出しノォトに走るほどに とりつかれている。
いくら憧れの表現者と同じことをやってみたところで、人間 自分に根源的に向かないものにとりつかれることは ない。
自分は 何故、これほど パズルの完成にとりつかれるのか------
自分は 極めて理論的な人間である。
理論を 展開させ構築し 計算 時に逆算して答えを出すことが 肌に合っている。
これが最大の理由である。
タグ:短歌
短歌って、はまると、その文字数の制限がかえって面白くなるのかなあ……。
「ペケポン」の川柳は好きだけど……(-_-;)。
by NONNONオヤジ (2010-11-19 08:07)
NONNONオヤジ さん
あっしは あっしなりにではありやすが、かえって面白くなってやすf(◎o◎)
少し前に 曲未定の歌詞をこさえてみたのも
字数制限の面白さにハマったからなんでやす(◎o◎)b
歌詞は、短歌や俳句や川柳ほどきちっと決まった字数が初めからあるわけではないでやすが
まぁ、いってみれば 定型詩と自由律詩の間に位置するものでやすね。
川柳もいいでやすよね(◎o◎)b
つい笑ってしまいつつも現代人の悲哀を感じたりしやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 11:12)
寺山修司さんの影響だったんですか。
高校時代の国語の先生が寺山修司さんと大学時代に友だちだったとかで、寺山さんの話をよく聞かされました。
by かずっちゃ (2010-11-19 15:43)
かずっちゃさん
そーだったんでやす(◎o◎)b
映画への興味も 寺山氏の実験映画を観て
「映画っていいなぁ」と思ったのが 最初のきっかけでやす。
まぁ、映画のほうは その後 映像を専門とする松本俊夫氏へと より強く吸引されていったんでやすが。
国語の先生、早稲田だったのでやすね(◎o◎)b
寺山氏とのお話を聞けたなんて 羨ましいでやすo(◎o◎)o
氏は、若かった頃から とてもよくしゃべる人だったそうでやすね。
タモリさんがマネされるときも 必ず
「ほんとは もっとしゃべりたいんだけどね・・・」
っていうのがつきやしたね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 17:29)
この記事を読んでいて、寺山修司さんの顔と声が蘇ってきました。
すごく興味深い人でした。
話す内容が、面白くて・・理解できない時もあり、すごいなあって思う時もあり・・って、私の印象です。
短歌・・・・パズルにはめ込むような感じですよね。
好きだから作るんですよね。 そうじゃなきゃ、続きませんよね。
私もです。好きだから・・・続いてます。
理論派・・・感じます。(笑)
by hatumi30331 (2010-11-19 18:40)
定型詩は制約の中の自由というか、
ある条件の中で紡ぎ出す面白さがありますね。
by あさこ (2010-11-19 19:19)
hatumi30331 さん
寺山氏のしゃべっていることは 一度聞いただけでは よく解らないことも多かったでやすよね。
まぁ、大ファンであるあっしから見ても モノマネされるに値する個性的な話口調と内容だったなぁ と 思いやす。
そう(◎o◎)b 自分で創り始めて 初めて「パズルの面白さ」に気づきやした。
稚拙で好きで自己満足に面白がって創っているものに みなさん こうしていらしてくださって
ほんとに感謝感謝の毎日でやす・ぺこりっ。
あ、そうそう(◎o◎)b よく昔は「男性は理論的で女性は感覚的」だなどといいやしたね。
あれも、大きな偏見の一つだと感じてやす。
小さい頃から そうであるように教育されていった結果だと あっしは思いやす。
あと、これはあくまで あっし個人の意見なのでやすが
第二次性徴期に関しての「男はこう、女はこう」という偏見って まだとても大きくあるように思いやす。
その辺りも取り払われたら 苦しさから解放される人って 多いのだろうな・・・と思ったりしやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 20:05)
あさこさん
あっしなりにでやすが、ほんとに今 そう実感してやす。
で、勿論 散文詩からも興味が無くなったわけではないので
しばらく定型詩を創り続けて それから再び散文詩に挑戦してみると
またそこに 新たな発見もあるのではないかと 思ったりしてやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 20:21)
こんばんは。^^
コメントをいただきまして、どうもありがとうございます。^^
季節を写真に写していくことは、なんとか私にもできるのですけど
短歌というと、難しいなと感じてしまうのですよね。。^^
こうして言葉を紡げる方が羨ましいです。^^
by lavie (2010-11-19 20:56)
文字数で制限される短歌は音と文字が一致する日本語ならではですよね。
英語圏でも真似して作る人とかいるらしいのですが何かちがうんですよねぇ。
そこもまた日本語の短歌の良いと思う部分だったりします。
by 土芽 (2010-11-19 21:00)
lavie さん
こんばんはでやす。
いえ、逆に 写真に関しては あっしは こんなケータイでのそれなりのものしか撮れなくて
季節の自然や花や建物を美しく撮られているかたがた すごいな!と思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 21:09)
土芽さん
あ、そこ あっしが知りたいと興味持ちつつも
外国語に物凄く疎くて どうなんだろー?って思ってたとこでやす。
なるほど、そうなんでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 21:31)
私自身にどこか欠如したところがあるらしく
若いころから、短歌、俳句
何度も挑戦するのですが、いつも尻切れトンボになります。
せっかくこしらえた少しの歌や句も
明らかに凡庸を抜けられません。
by そらへい (2010-11-19 21:53)
短いからこそ、凝縮されるというか、。。
そこから、世界がひらいていくというか。。。
短歌って、読む人ごとに解釈が違っていてもいいのでしょうか?
難しい。。
by cheese999 (2010-11-19 22:30)
こんばんは。
短歌のリズム感が好きです。
新しいことを始める覚悟のとき、額田女王の「熱田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」や、ロッド・スチュアートの「セイリング」が頭の中をいつも流れます。
自分でも作れたら面白いだろうなあと思うのですが、言葉の引き出しもないし、難しそう。。。ぼんぼちぼちぼちさんの短歌が楽しみです。
by い〜予感 (2010-11-19 22:55)
そらへいさん
そんな 欠如だなんて・・・・
んーー あぁ、あっし自身を思い返してみると
音楽がそうかもでやす(◎o◎)b
カラオケ大好きで 長年唄っているにも関わらず 全然上手くならないし
ミュージシャンの楽器の技術とか スピーカーの音の良し悪しとか
そういうのも まるきし解らないでやす(ToT)
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-19 23:53)
cheese999 さん
あっしは、無手勝流にこさえてるだけの つたない日曜歌人なので
そう偉そうなことを言える立場ではないのでやすが
あっしが思うには、解釈は 人それぞれ違っていいと思いやす。
皆、自身の人生で接してきたフィルターを通して物を感じるわけで
例えば解説書に「この短歌の解釈はこうです」と書いてあったとしても
自分は違うように感じたら その気持ちを抑えることはないと思いやす。
作者はこういうつもりで創った というのはあるわけでやすが
しかし、その作者が
「私の作品は こう解釈してもらわんといかーーん!」
などと言い張るのであれば、その人は 表現者ではなく ルポルタージュのようなものを書くほうが適しているように思いやす。
短歌に限らず 表現の世界は そういうものなのではないか と 考えてやす・ぺこりっ。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-20 00:10)
い〜予感さん
恥ずかしながら あっしは古典に疎いので この額田女王の歌を
「あぁ なるほど~」と思いながら 今 読ませていただきやした。
そして英語にはもっと疎いので「セイリング」訳詞を調べてみようと思いやした。
あっし自身の疎い範囲に明るいかたが あっしの歌を読まれると
あっしがまるで気がつかないでいる欠点を 多々発見されていると思うので
とてもお恥ずかしいものがありやすf(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-20 00:21)
やりたいことをやる それがいちばん自分にしっくりくるのであればそれは
宝物を見つけたようなものですね
by エコピーマン (2010-11-20 01:37)
短歌って、難しそうだなって思ってましたが、
パズルと聞いて、しっくりきましたねえ。
言葉で遊べる。素敵です〜。
by qooo (2010-11-20 10:44)
エコピーマンさん
へい、今のあっしは まさに やりたいことができて幸せでやす(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-20 11:16)
qooo さん
短歌を創り始めたのは四年くらい前なんでやすが
最近「あっ! これは言葉のパズルだな!」と 気づきやした(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-20 11:20)
ご訪問、nice!ありがとうございました。
by kobu (2010-11-20 22:19)
字数制限のパズルですか
もちろん伝えたいことが最前面でしょうから
奥深い世界ですね
僕は中三の頃から我流で歌詞を書いたりしてましたが
こちらはメロディーにのせる、一番とあわせるという制限でした
なんでもいいから、と言われるより
いくらかの約束事があった方がいいのかも知れませんね♪
by b.b.mk2 (2010-11-20 23:40)
表現に心をこめていらっしゃるのですね。短い字数の中にいかに表現しきるか、感覚を研ぎ澄まさないとなのだろうと思いますが、俳句も短歌も詩もむずかしそうですね。表現するまえの自分を確かめようという段階で、とても表現まで進まないで、だらだら、垂れ流しのような状態です。
by 風船かずら (2010-11-21 10:52)
ぼんぼちぼちぼちさんのルーツは、寺山修二さんだったんですね。
すごく多才な方ですよね。
私はちょっと俳句を習ったことがあります。
季語が入る方が好きだったんですが、俵万智さんの短歌を読んでから、短歌は自由でいいな~と思うようになりました。
自分ではなかなか作れませんけどね^^
きのうの読売新聞に寺山修二の俳句が紹介されていましたよ。
『秋風や ひとさし指は 誰の墓』 いいですね。
by リンさん (2010-11-21 17:59)
kobu さん
こちらこそ ありがとーでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-21 20:08)
b.b.mk2 さん
らっぱのおじさん etc 歌詞を書かれておられたこと
以前も綴られてやしたね(◎o◎)b
曲先行と詞先行・・・フォークは そのアーティストにもよったのでやしょうが
どちらが多かったのでやしょうか?
その辺り かなり興味がありやす。
歌詞は、コーラス毎に 違う意味で韻は踏んでいくような形にするところなど 気持ちいいなぁと思いやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-21 20:31)
風船かずらさん
記事中では生意気なことを書いてやすが まぁ、あっしなりの考えでやすf(◎o◎)
短歌は よし!創るぞっ! と構えて んーーー と集中してあれこれいじって 何日もかかって出来るときと
ふっ!と 瞬間的に浮かぶときと極端にありやす。
難しいでやすが 自己満足で愉しんでやすf(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-21 20:50)
リンさんさん
リンさんさん 俳句 習われていたのでやすね\(◎o◎)/
季語 「えっ! こんな無機物なものにも季語があるの?」ってのがあって 以前 驚いたことがありやす。
あ、その句 記憶にありやすね。
氏は 若い頃 俳句も創ってたんでやすよね。
寺山氏がいなかったら あっしは今 短歌こさえてないんでやすf(◎o◎)
一つ短歌を挟んだ その次の記事は、「俳句と短歌」の違いを あっしなりの視点で書いてみやした。
俳句をやられていたリンさんさんに読んでいただくのは
かなりお恥ずかしいものもありやすが
もしも おヒマがあって 気が向かれやしたら どーぞでやす・ぺこりっ。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-21 21:02)
想像力に乏しいのか、なかなか読めないんですよね~。
by あら (2010-11-21 21:54)
兄が寺山修司のファンだった影響で、高校時代は意味も分からず結構読みました。好きな写真家でいうと森山大道なんですが、本業系でいうと横尾忠則の大ファンです。ちなみにこの三人は昔からの知り合いのはずです。そんな繋がりって何だか不思議に思います。
寺山修司が亡くなったのは1983か4年頃だたっと思いますが、兄がとても落胆していたのが印象に残っています。また短歌とは関係ないですね・・・
by akipon (2010-11-21 23:12)
マッチ擦る束の間海に霧深し、身捨つる程の祖国はありや
僕も、寺山さんが大好きです。
16歳のとき、「家出のススメ」を持って上京した経験がります。
by cafelamama (2010-11-22 08:37)
あらさん
そうなんでやすか・・・。
あっしも、好きなんだけど 疎い方面ってありやすね。音楽とか(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-22 09:55)
akipon さん
森山大道氏 あっしも好きでやす。
以前、NHKで タイトルも「犬の記憶」で 大道氏が寺山氏を語る番組を映ってやしたね。
横尾さんについては 中学生の時 かなり衝撃的に影響受けやした。
でも、実技の教師は「デザインなんて 絵画より劣ったジャンルなんだから そんなものに興味持っちゃいかん」って考えなんでやすよね。
当然 その思想には 今も理不尽さを感じ続けておりやす。
あらゆるジャンルで こういったおかしな考えは今だにあるわけで
寺山氏も 歌壇から かなり否定的に言われたりもしたそうでやすね。
三人ともアウトロー的で 互いに引き合うものがあったのでやしょうね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-22 10:25)
cafelamama さん
あぁ! 氏の代表作でやすね!!
あっしは、大人になってから この「祖国」が「家」の暗喩であると気づきやした。
そうでやしたか。
当時は、 cafelamama さんのように「家出のすすめ」を手に上京・・・また、天井桟敷の扉までもを叩いた若者も多かったようでやすね。
あっしも もう少し早く生まれていたら そうしていたかもでやす。
・・・・そうしてみたかったでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-22 10:36)
40を超えてから、短歌を偶然読み、その面白さに瞠目しました。
限られた字数の中で、ここまで世界が広がっているなんて、と。
自分では詠みませんが、読むのは大好きです。
by ナツパパ (2010-11-22 19:42)
ナツパパさん
そうでやしたか。
実はあっしも、寺山の短歌に出逢ったのは中学の時でやしたが
その世界の広がりまでを理解できるようになったのは
4、5年前でやす。
ナツパパさんはどんな歌人の作品を読まれるのか 気になるあっしでやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-22 20:01)
観劇が好きで寺山修司と言えば私は天井桟敷が浮かびます。
横尾忠則が描いたポスターと、スポンサーはアパレルのJUN、
いずれも時代の先端でした。
吉祥寺の前進座のトップスターだった役者が、
30年ほど前から友人が主宰する芸術活動に参加して、
オペラやミュージカルの演技指導に携わっていました。
音楽家の友人は歌曲を作り、私が描いた原画をポスターやフライヤーにした事もありました。
by tateichi_m (2010-11-22 20:53)
tateichi_mさん
あぁ、横尾さんの描いた天井桟敷のポスター あれ 好きでやしたね~
国外では、JUNの文字だけが読めるので
JUNという劇団名だと思った人も多かったと聞いたことありやす。
tateichi_mさんが描かれた原画がポスターやフライヤーに・・・すごいでやすね♪
観てみたいでやすo(◎o◎)o
前進座は、あっしんちの近所にあるので 一度、研究生の卒業公演を観に行ったことがありやす。
まわり舞台のあるいい小屋でやすね\(◎o◎)/
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-22 22:13)
やっった やった 何やった 面白いのか それでいいのか
by hanamura (2010-11-28 22:14)
hanamura さん
それでいいのだ~\(◎o◎)/
by ぼんぼちぼちぼち (2010-11-29 10:43)
お記事を読ませていただきました
by iphonecase (2011-08-30 11:33)
勉強になりましたとても良かったです。
by iphonecase (2011-08-30 11:33)
お日記拝誦いたしました、中々いいですね
by iphonecase (2011-08-30 11:34)
iphonecase さん
こちらこそ ありがとでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2011-08-30 14:02)