ポケットには安部公房 [独り言]


          
             帰途、近所の歩道に 唐突に 一本の棒が落ちていた。
             銀色に光る ピカピカの 単なる棒が、周囲とは何の脈絡もなく
             唐突以外の何にも形容しがたく 在った。
             ビルから落ちてきた男の果てか?
             「父ちゃん!」 と探す少年の声がしまいか 耳をそばだてた。


0213.jpg




タグ:
nice!(251)  コメント(34)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 251

コメント 34

未来

安部公房の作品は持っているのですが難解で埃をかぶっています。
てしがはらひろし監督の「砂の女」「地図のない街」を観ましたが、
砂の女は凄い作品でした。
映画史上に輝く傑作だと思いました。
by 未来 (2010-02-13 09:46) 

ぼんぼちぼちぼち

未来さん

安部公房は 解説なしに読むと 何を言わんといているのか解からなかったりしやすね。
あっしも 初めて 中学二年で読んだときにはサッパリでやした。
その後、安部作品についてのシンポジウムや講義に通ってから
「あー、なるほど」と思うようになりやした。

映画「砂の女」名作でやすね。
引き続き やはり 勅使河原宏監督、安部公房原作脚本で創られた「他人の顔」も
あっしは 大好きな作品でやす。

by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-13 10:32) 

moz

安部公房、まだ挑戦してません・・・。 ^^;
何から入ると良いのでしょう?
by moz (2010-02-13 11:22) 

ぼんぼちぼちぼち

mozさん

あっしの主観によるものでやすが
「人間そっくり」が 読み易くて面白いと感じやした。
ある日、火星人襲来という脚本を書いている作家のところに
「自分は火星人だ」と主張する どう見ても何の変哲もない男が訪ねてくる話でやす。
安部作品特有の 数学的証明法とユーモアで 火星人か否かのダイヤローグが、ものすごいエネルギーで展開しやす。

この作品、密室劇として 舞台になっても面白いだろーなーと思いやす。
自称火星人役は 松尾貴志氏がいーなーと 勝手にイメージしてやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-13 12:37) 

recchu

安部公房の本って、どうして単行本でないんでしょう(図書館に^^;)
文学全集みたいなのでちまちま読んだ記憶が。。
「砂の女」映画で観てみたいですが、どんな映画もそうですけど、原作読んでるとイメージ壊したくなくて観たくない^^;

飛ぶ男の続きを!
ぜひ ぼんぼち様!

あ。無性に安部公房したい気分になりました。
読んでないのがまだまーだたくさんあるはず!
by recchu (2010-02-13 13:55) 

bamboosora

初めまして、bamboosoraです。
先日は、私どものブログへご訪問いただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
by bamboosora (2010-02-13 14:56) 

じぃじぃ

こんにちは、応援になります。
(^▽^)/

by じぃじぃ (2010-02-13 17:35) 

BlackTiger

阿部公房といえばカフカを思い出すのですが全然違うかも。
「砂の女」も「人間そっくり」もまた読み返さないと・・。^^;
by BlackTiger (2010-02-13 17:35) 

雉虎堂

藪から棒、じゃなくてビルから棒ですね(^m^)

阿部公房は10代のころから大好きな作家の一人です。
家には文庫は大概ある……はずです(^^ゞ
でもそういえばしばらく読んでないな~
『飛ぶ男』の単行本の造本が好きです
このなかの「さまざまな父」は作品としてもお気に入りです

by 雉虎堂 (2010-02-13 23:27) 

ぼんぼちぼちぼち

recchuさん

確かに 図書館で安部作品の単行本をそろえているところは
少ないかも知れやせんね。
あっしも、読みたい作品が 全集の中にしかなくて
重い思いをして借りた記憶がありやす。

「飛ぶ男」 安部先生の死後、
書きかけの原稿に真知夫人が手を加えて公開した作品でやすね。
安部先生ご本人としては不本意かも知れやせんね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-14 10:56) 

ぼんぼちぼちぼち

bamboosoraさん
じぃじぃさん

ありがとうございやす。
これからも ブログ楽しみやしょうでやす♪
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-14 10:59) 

ぼんぼちぼちぼち

BlachTigerさん

安部先生は カフカに大きく影響を受けたと 自ら語られていやしたね。
最も大きく違う点は 安部作品には ユーモアがあるけれど
カフカには無いことでやしょうか。

by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-14 11:09) 

ぼんぼちぼちぼち

雉虎堂さん

10代の頃から好きだったとは 尊敬しやす。
あっしは 中学生の頃 「ウェー」「どれい狩り」「緑色のストッキング」等を
持っておりやしたが、
当時は テーマが全然解からず でも 「安部公房好き」って言っている自分は
なんかカッコイイ!という程度でやした。

「さまざまな父」 まだ読んでいないので 近く読みたいと思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-14 11:16) 

marilyn

初めまして。訪問&nice有難うございます。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
by marilyn (2010-02-14 15:10) 

さうざんバー

初めまして(^^)ご訪問&nice!ありがとうございました(^^)
また、遊びに来ます(^^)
by さうざんバー (2010-02-14 17:53) 

tsuneyosi

ご訪問。そしてnice!有り難う御座いました!
by tsuneyosi (2010-02-14 19:55) 

umi37-

はじめまして 
ご訪問&niceいただき、ありがとうございました。
こちらもたびたび訪問させていただきます。
by umi37- (2010-02-14 21:18) 

ぼんぼちぼちぼち

marilynさん
さうざんバーさん
tsuneyosiさん
umi37-さん

こちらこそ ありがとでやす。
ブログ楽しんでいきやしょうでやす!
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-14 21:34) 

人間科学者

阿部公房の作品では、映画で見た「砂の女」が
強烈に印象に残っています。
主人公が一回は砂の穴から脱出して逃げることが
できましたが、村人たちに捕まってしまいました。
あのシーンを見て、「やはり柔道や空手などの護身術を
身に着けていないとダメかな?」としばらく考え事をした
記憶があります。
by 人間科学者 (2010-02-15 00:22) 

500円

ピカピカに光る銀色の棒・・・気になりますね。

誰かがすごい決心で捨てて行った良心・・とか?


by 500円 (2010-02-15 11:01) 

ぼんぼちぼちぼち

人間科学者さん

主人公は、昆虫採集が唯一の趣味の 
妻にも理屈っぽすぎると言われる男でやすからなぁ。
その後、ますます村民達の 男への陰湿な圧力に拍車がかかり
恐ろしかったでやすなぁ。

by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-15 11:24) 

ぼんぼちぼちぼち

500円さん

とても気になり、しばらく立ち止まって考えこんでしまいやした。
その後、何日間も その場所を通る度に また考えずにはいられやせんでやした。
と、ある日 謎が解けやした。
商店街(といっても 個人の店がポツポツあるくらい)のフラッグを垂らすため棒が 落下したものだったんでやす。
なんだ・・・・・・と笑いやしたが、何の目的に使うか解からない新品の物が
唐突に落ちている様は 人間を不条理の世界にいざなうものだ とも同時に思いやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-15 11:38) 

うつマモル

初めまして。ナイス有難うございました。またお邪魔させて頂きます。
by うつマモル (2010-02-15 12:59) 

ぼんぼちぼちぼち

うつマモルさん

こちらこそ ありがとうございやす。
是非 またお待ちしておりやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-16 11:18) 

SAKANAKANE

安部公房は好きなんですが、全然読んでいませんでした。
ちょっと難解な位の方が、何度も楽しめて良いですよね。
by SAKANAKANE (2010-02-18 02:50) 

ぼんぼちぼちぼち

SAKANAKANEさん

そう! ちょっと難解なほうが何度も楽しめる って言えてやすよね!
あっしは 今また「人間そっくり」を再読してやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-18 10:56) 

sweet_grass2006

はじめまして。
ご訪問ありがとうございました。
阿部公房の作品は高校時代に難解ながら、読んだり、演劇を見たりしていました。
今後ともよろしくお願いします。
by sweet_grass2006 (2010-02-18 13:40) 

ささ

いわゆる純文学といわれるものは、好んで読まないのですが……
安部公房は「空飛ぶ男」ではまりました。
by ささ (2010-02-18 18:37) 

ぼんぼちぼちぼち

sweet_grass2006さん

そーでやしたか!
安部スタジオの作品、小説に負けず劣らず前衛的でやしたね。
特に「小象は死んだ」とか・・・・
役者さんは 解釈に大変だったのではなかったか・・・・?
と想像しやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-18 19:03) 

ぼんぼちぼちぼち

さささん

そうでやすか!
「空飛ぶ男」 これから読んでみようと思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-18 19:09) 

つなみ

安部公房は、箱男が好きです^^
by つなみ (2010-02-21 21:24) 

ぼんぼちぼちぼち

つなみさん

そーでやすか!
「箱男」も 代表作の一つでやすな。
一方から見えても 相手側のもう一方からは見えない。
氏がよく扱った恐ろしさでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-21 23:02) 

hako

なんだか、懐かしいですね。
by hako (2010-02-22 20:10) 

ぼんぼちぼちぼち

hako さん

そーでやすか。
昔 安部作品を読んだというかたは けっこうおられるようでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-23 11:49) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0