自分は、香り立つ季節の花を 気に入りの椅子の上に飾って 愉しんでいる。
背もたれのところが 天使の片翼に模された 木製の 手彫りの 白い 椅子である。
先日、その椅子の裏側から 蜘蛛の糸が、ゆらりと垂れているのを 発見した。
ペン先で軽くつつくと、糸は へにゃりと 微かな手ごたえも感じぬままに ちぎれた。
当たり前のことと解ってはいたものの、自分は その結果に 安堵した。
蜘蛛の糸がピアノ線のように頑丈になる日は、永遠に おとずれる筈は、ない。
2010-10-20 06:00
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コメント(48)
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天使の片翼...堕天使...
by Mizuru (2010-10-20 06:19)
この頃の蜘蛛の糸は意外に手応えがあります。
by 斗夢 (2010-10-20 07:25)
今日の記事も、ぼんぼちワールドですねー。
by かずっちゃ (2010-10-20 16:00)
こんばんわー
芥川さんは私にはちと難し
by safaia40 (2010-10-20 20:02)
Mizuru さん
そうでやすそうでやす!
画像、そういうイメージで附けてみやした(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 20:28)
斗夢さん
そうなんでやすか。
このまま頑丈になり続けて 何百人もの人間を吊るせるほどになったら・・・・・恐ろしいでやす(◎o◎:
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 20:38)
かずっちゃさん
ありがとでやす(◎o◎)/
今回は、ちょっと散文詩的なニュアンスのエッセイにしてみやした(◎o◎)b
いずれにせよ、あっしの自己満世界でやす~
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 20:42)
safaia40 さん
確かに、難しいとこありやすよね。
しかも、あれだけ老成した作品を あの若さで書いたというのでやすから
つくづく天才でやすよね~
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 20:47)
お気に入りの椅子
私の椅子
そう言える椅子が一つ欲しいな
なんだか自分のための
特別な場所っていう感じがします
by 雉虎堂 (2010-10-20 20:55)
今日は、芥川ですか・・・ 蜘蛛の糸・・・そう言えば、最近、蜘蛛の巣が多いですね。 もし、スパイダーマんのような凄い蜘蛛の巣が出来て、引っかかったらどうします? えらいこっちゃ!(笑)
by hatumi30331 (2010-10-20 21:00)
天使の片翼から垂れた蜘蛛の糸、ぽんほちさんに切られたその糸の先には・・・。
地獄のような生活を強いられていたら、天使から降りた糸なら、飛びつくでしょうね。
たとえ、ぽんほちさんに切られても・・(笑・・・)。
by matcha (2010-10-20 21:30)
天使の翼のような、イスですか〜。
素敵ですねえ。
そんなイスに座ってみたいな。
by qooo (2010-10-20 21:34)
片翼の天使。
クモの糸。
天使の羽根の椅子。
純文学的~♪
by 楓〇 (2010-10-20 21:42)
白い羽と黒い羽
上向きの羽と下向きの羽
これらの対比が意味深ですね
蜘蛛の糸がピアノ線のように頑丈になる日が永遠に訪れないのと同じように、人間の浅ましさが消える日も永遠に訪れないんでしょうねぇ。
by b.b.mk2 (2010-10-20 21:52)
雉虎堂さん
そう、椅子って 座り心地だけでなく 視覚的にも気にいったものが見つかると 最高でやすね。
この椅子は、池袋ロフトがオープンした直後に 一目惚れして購入しやした。
脚は、かすかに猫足っぽいラインでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 23:36)
hatumi30331 さん
今回から 間に短歌を挟みつつ 芥川ネタを三つあげやす。
スパイダーマンのような・・・
つきたての餅に紛れ込んだ蝿みたいに ひとたまりもないでやすね・笑。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 23:40)
matcha さん
地獄のような生活を強いられていたら・・・
どんなに儚げな糸でも飛び付くのが 人間の真情なのでやしょうなぁ。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 23:47)
qooo さん
座れば たちまち 気分はカールスモーキー石井でやす・笑。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 23:49)
楓〇さん
へい、今回は ちと 純文学っぽいエッセイを気取ってみやしたf(◎o◎)
片翼 という言葉が むしょうに好きな あっしでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-20 23:53)
b.b.mk2 さん
人間の浅ましさが消える日も永遠に訪れない・・・
そう思いやす。
以前 読んだ 辺見庸さんの「不安の世紀から」で
辺見さんは、人間のそういう部分は 人間として必ず持って生まれる菌みたいなものだ と仰っていて
「あ、なるほどなー」と思いやした。
以来、他人の浅ましさに 多少 寛大になれたあっしでやす。
まぁ、少ぅぅぅしだけ・笑。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 00:02)
蜘蛛の糸が頑丈だったら…泣いちゃいます…(笑)。ってそういう表面的なことではなく深いところまで読み取らなくてはいけないんですよねっっっ。失礼いたしました。
by うさ (2010-10-21 00:15)
二谷英明、秋野暢子主演映画、「片翼だけの天使」を想い出しました。
by tateichi_m (2010-10-21 01:38)
私の机の上には、小池龍之介がおいてあります。
こちらも、なかなか読ませます。
by muzik (2010-10-21 09:28)
白と黒の翼が、対照的でいいですね。
蜘蛛の糸って不思議な話ですよね。
チリの落盤事故が日本で起きたら、みんな「蜘蛛の糸降りてこないかな」と思うんじゃないでしょうか(笑)
by リンさん (2010-10-21 18:48)
蜘蛛の糸も日差しにきらりと輝く一瞬があるのでしょうか。
美しさにハッとしそうです。
by ナツパパ (2010-10-21 19:35)
うささん
いえいえ、所詮は あっしが自己満足で好き勝手に綴っている つたないブログ
どのスタンスで読んでいただくのも大歓迎でやす\(◎o◎)/
まぁ、今回あっしが秘かに込めたのは
「沢山の罪を犯してきた非道な人間が、たった一つ良い行いをしたから救われるなんて そんなことあっちゃならんよね」
という思いでやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 20:57)
tateichi_m さん
あぁ、ありやしたね。
本編は観てやせんが、テレビで紹介されているのを記憶してやす。
秋野さんがソープ嬢の役なんでやすよね。
で、タイトルは その女性を象徴する意味なんでやすよね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 21:03)
muzik さん
小池龍之介・・・恥ずかしながら 全く 名前すら知りやせんでやした。
どの時代のどんな作風の文士のかたなのでやしょうか?
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 21:06)
リンさんさん
そう、カンダダが 下に見える何百何千の罪人たちに
エゴイズムの叫びを発したとたんに 糸は切れるんでやすよね。
幾多の罪を犯してきた罪人というものは 常軌を逸してエゴイズムが強いものなので
カンダダがあそこでああ叫ぶのは 当然でやしょう。
そして、より深い地獄の闇に堕ちるのも必然でやしょう。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 21:18)
ナツパパさん
写真ブログのかたがたが 時々 朝露に光る女郎蜘蛛の巣を撮っておられるのを拝見いたしやす。
とても綺麗だなーと思いやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-21 21:25)
蜘蛛は嫌いだけど(足が多すぎ)
蜘蛛の糸ってなぜか人助けに使われようとする表現が多いですよね。
「蜘蛛の糸」もそうですが、スパイダーマンもそうですよ。
私も手から頑丈な糸が出たら、人助けします!
by イヴママ (2010-10-21 23:01)
片翼から蜘蛛の糸・・・
どちらも、危うさを感じさせるキーワードです・・・
by minamo (2010-10-22 00:19)
イヴママ さん
スパイダーマン 人を助けるんでやすね!
そっち系 かなり疎くて失礼しやしたのあっしでやすf(◎o◎)
忍者みたいに ヤーーーッって 糸投げるんでやしょうか(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-22 11:14)
minamo さん
危うさを感じていただけて これらをモチーフとして選んで よかったな と 思いやした。
最初、芥川の蜘蛛の糸を元に 軽いエッセイを起こそうと発想したときに
蜘蛛の糸はどこから垂れているのが より象徴的かなと考え
ちょうど 天使の片翼の椅子があったので
これを天上のメタファーとして使えるな と。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-22 11:22)
拙いブログ、見て下さってありがとうございます。
私にとって、不思議な世界のように思えましたが、
読んでいく内に、分かってきたような気がします。
これからもよろしくお願いします。
by 海を渡る (2010-10-22 20:31)
中学から高校にかけて、芥川を貪るように読んだことを思い出しました。あの年代だと、蜘蛛の糸は理解できるのですが、羅生門ってイマイチしっくりこなかったんですよね~。
by opas10 (2010-10-23 10:53)
海を渡るさん
いえ、こちらこそ あっしが自己満足で書いているブログを読んでくださって ありがとーでやす・ぺこりっ。
短歌と散文を交互に公開しておりやす。
あっしも また伺いやすね(◎o◎)/
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-23 11:09)
opas10 さん
あ、それ確かに!
芥川の作品テーマは、「蜘蛛の糸」のように中学生にも解り易いものもありやすが
人間の裏側を知った 人生経験を積んだ大人でなければ
実感として理解できないものもありやすよね。
因みに 10月26日は「藪の中」 11月1日は「少年(クリスマス)」について
あっしなりに綴りやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-23 11:20)
白い翼だなんて、ロマンチックなイスですね。
糸が切れたのを見たお釈迦様は、何事もなかったかのように、ハスの花咲く池に目を戻すようなオチが、子供心に残酷だなと思ったのを思い出しました。
by よいこ (2010-10-23 14:42)
芥川龍之介の作品は観念的だったんでしょうね。
だから、ほとんど社会経験の無い若い頃、分かりやすくて
惹かれたのだと思います。
「鼻」なんて面白かったですね。
by そらへい (2010-10-23 19:22)
よいこさん
そうそう、そういうラストなんでやすよね(◎o◎)b
確かに 子供が読んだら 残酷だなぁって思っちゃいやすね。
しかし、自業自得というやつでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-23 23:26)
そらへいさん
あぁ、「鼻」 あれも代表作のひとつでやすね。
あっしらの暮らしの中でも 似たようなことがありそうでやす。
人間って 哀しくて可笑しいなぁと つくづく思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-23 23:34)
以前、恵比寿のそれほどビルが隣接してない場所で
空中にいる蜘蛛を見たことがあります。
どこかに糸がつながってるんだろうと思いつつ、
結局、蜘蛛の糸は確認できませんでした。あれは?(笑)
by akipon (2010-10-24 22:06)
akipon さん
天上から下がる蜘蛛の糸だったのでやしょうか?
それとも 自分を雲だと思い込んで 空に浮遊する蜘蛛?
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-25 10:22)
うふう^^芥川、イイデスネ。
もうねえ、大好きでした。
蜘蛛の糸も、なぜ蜘蛛なのかと・・
きゃ☆語ると長くなるのでまた、そのうちに♪^^
by つなみ (2010-10-25 11:01)
つなみさん
つなみさんは 芥川 相当お好きのようでやすなぁ。
あっしは 多分つなみさんほど 氏の作品を沢山読んではいないと思うんでやすが
あっしなりの視点で 今回と ちょうど今日公開のと
もひとつ 短歌を挟んで次の回と
三つ 芥川ネタ 書いてみやした。
一番最近は 氏のアフォリズムを読んだんでやすが
何度も大きく頷きながら 読みすすみやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-26 20:18)
「蜘蛛の糸」を読んでて,
蜘蛛の糸を見つけたら,
私もそっと触れてみますね。
何か期待するような,自分を試すような,
それでいて,何もなく,ただの糸だと
「なーぁんだ」とか口に出しつつ,ニコニコして
しまうと思います。
蜘蛛の巣を作っているところを眺めることや,
獲物を待っている蜘蛛の,蜘蛛の巣にイタズラ
するの,好きなんです・・・変ですね(
by 漣花 (2010-10-27 23:10)
漣花さん
是非 触れてみてくださいでやす(◎o◎)/
蜘蛛が巣をこさえる過程を 以前テレビで早回しでやってやしたが
あれは見事でやすね~
蜘蛛にしろ 蟻にしろ 蜂にしろ 生物の驚異を感じやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-10-28 11:12)