第20回第21回の演技のレッスンを受けて [リポート]
今日は、12月5日(月)第20回「リチャード三世」、12月17日(土)第21回「から騒ぎ」のレッスンの、リポート&感想をつづらせて頂きます。
先ず、12月5日(月)第20回「リチャード三世」。
前半は、グロスター(のちのリチャード三世)の長いモノローグを、感情抜きでゆっくり読む、という基礎の読み方をやりました。
ダメ出しを受けたのはーーー
発音が明瞭でないために何を言っているのか解らない所が何ヶ所もある、という点と、一音一音同じ長さで読まなければならないのに短い音がある、という点でした。
先生のご助言は、「普段の日常会話だとすると、イヤミなくらいに大げさに滑舌良く読もう!という心掛けで読むといいよ」という事だったので、次の日から、テキストにならなかった部分のシェイクスピア作品を、そのように心して、毎日、自主練する事にしました。
後半の、グロスターと美しき未亡人・アンのダイヤローグではーーー
アンをやった時に、「アンは貴族なのだから、貴族らしい怒り方をするし、どんなに悲しくても泣かない。そこまで考えて読むように」と、指摘されました。
又、このダイヤローグの最初の半頁を、即興で記憶する、という、このレッスンのシリーズが始まってからの初課題も出され、私は「リチャード三世」は二度目のレッスンだったので、なんとか覚えられました。
次に、12月17日(土)第21回「から騒ぎ」。
前半は、ベネディックという貴族の青年の、まるまる一頁に渡るモノローグの長台詞を、感情抜きの読み方で読みました。
この読み方は、演劇の共通専門用語ではないらしいのですが、先生は「素読み(すよみ)」と呼んでいらっしゃる、との事でした。
今回は、「合格と不合格の間くらい」と評されました。
そして、「素読みは、素読みのための素読みではなく、常に、感情を込めた完成形に向かうための基礎練習なのだ、という意識を忘れずにいる事。そうすると、何度も素読みしているうちに、感情が湧いて抑えられなくなってくるので、そうなったら抑えずに、出てくる感情を出して良い」との事でした。
先生は今回も、「ちゃんとイースト菌が入っている ふくらめるパン生地であるように」という、非常に解りやすくて面白い例えをしてくださいました。
後半は、そのベネディックと彼が惚れているベアトリスという 若くて美しくしたたかな女性とのダイヤローグを勉強しました。
この「から騒ぎ」という作品は喜劇なのですが、私はテキストが来て読んだ時点では、どこが喜劇なのか全く解らず、したがって、先生の前で一度目に読んだ時、まるで観客を笑わせられる読み方が出来なかったのですが、先生の詳らかな説明と読み方のご指導により、どこがどう喜劇なのか、どう読めば笑わせられるのかが、初めて理解出来ました。
又、「あぁ!」とか「おぉ!」といった感嘆の台詞の作り込み方は、最初の練習では、最大限に大きな声を発し、それから徐々に小さくしてゆくと良い、というテクニックも教わりました。
そして今回も、即興で約一頁覚える、という課題が出されましたが、「から騒ぎ」は初めてだったので、なかなか覚えられなかったのと、五行の長台詞は、私はハナからギブアップしてしまいました。
即興の記憶はとても苦手なのですが、次回からは、集中力を総動員して、ダメ元で、五行くらいの長台詞でも、ハナからギブアップしないで挑戦できるようにしよう!と思いました。
他にも、「当たり前の言い方をしても何の意外性もなく面白くもないから、当たり前な言い方とは真逆の言い方をしてみる!」や「もっと、幾つもの感情を入れ込んで!」等、たくさんのダメ出しを受けました。
今の先生のレッスン、回を重ねる毎にどんどん要求されるレベルが高くなり、第21回は、今までで一番、難易度が高かったです。
2023年も、レッスン、自分なりに頑張ろう!と、前を向いています。