「都内の人々」と「都下の人々」の違い [比較論]

他地域のかたは「東京」というと、東京都全部であり、全てが都会、と思っておられるかたも少なくないかも知れませんが、東京では、東京都の東の3分の1ほどの部分である23区を通称「都内」と呼び、それ以外の市町村を「都下」と呼びます。
そして、「都内の人々」と「都下の人々」は、言動、思考回路、メンタリティなどに大きな違いがあるのです。
私は約30年近くの間を都下のK市で生活し、今現在は都内のS区に居を構えています。
ですから、その両方で暮らした経験のある私・ぼんぼちは、両者の違いを、火を見るより明らかに解っているので、今日はみなさんに、「都内の人々」と「都下の人々」の比較解説をさせていただきたく思います。


・都内の人々は、イタリア料理のことをイタリアン、フランス料理のことをフレンチと、慣れた調子でこともなげに口にする。
都下の人々は、イタリア料理のことをイタリーの料理、フランス料理のことをパリーの料理と、気取って口に出してみる。

・都内の人々は、テレビで台風情報をやっていて、ヘクトパスカルという言葉が出て来た時に、「へえ、今度のは大きいんだね」とか「それほどの強さでもないね」と、家族で穏やかに話す。
都下の人々は、テレビで台風情報をやっていて、ヘクトパスカルという言葉が出て来た時に、あまりに耳新しい言葉なために、家族全員で目をパチクリさせながら顔を見合わせる。

・都内の人々が、近所の大きな通りに出ると、ザ・フーの◎マークのステッカーを貼ったペスパに乗ってモッズコートをはためかせた若者が、きちんと交通ルールを守って走っているのを見かける。
都下の人々が、近所の大きな通りに出ると、夜露死苦と書かれたステッカーを貼った黒いバイクに乗って紫色の服を着たツッパリが、信号無視をして暴走してゆくのを見かける。

・都内の人々の家庭のパソコンとテレビは、ネズミも走れないくらいに薄い。
都下の人々の家庭のパソコンとテレビは、猫が座れるくらいに分厚い。

・都内の人々は、近所の噂話を、SNSを通じて初めて知る。
都下の人々は、近所の噂話を、口から口へと、SNSより早い速度で知る。

・都内の人々は、隣に誰が住んでいるか判らないので、必ず玄関の鍵をかけて外出する。
都下の人々は、隣人が家族も同然なので、玄関の鍵をかける習慣がなく、外出している時に雨が降ると、隣人が干しておいた布団や洗濯物を取り込んでくれる。

・都内の人々は、街なかで欧米人を見かけるのは、珍しくもなんともないので、無反応。
都下の人々は、町なかで欧米人を見かけると、あまりの珍しさにドキドキと心拍数があがる。

・都内の人々は、俳優や歌手など、知り合いに芸能人が2人くらいはいる。
都下の人々は、梨農家やウド農家など、知り合いに農業の人が2人くらいはいる。

・都内の人々にとって、アマゾンは、ネットで購入できて自宅まで配送してくれるシステムの世界的大企業。
都下の人々にとって、アマゾンは、幼き頃に秘密基地を作った、自宅裏の小山。

・都内の人々にとってウサギは、愛くるしいペット。
都下の人々にとってウサギは、貴重な動物性タンパク源。


以上が、私・ぼんぼちが目にし、耳にし、体験してきた、「都内の人々」と「都下の人々」の違いです。
みなさん、違いをお解りいただけたでしょうか?
K市民からS区民になり早20余年、私もようやっと、都内の人々に馴染めた感がある、今日この頃です。
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