ゴールデンカップスは「混血グループ」として売り出されていた [音楽雑記]

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私はあと追いのゴールデンカップスのファンである。
ブルース、R&Bからニューロックまでを、非常にクオリティ高くこなす音には、何度、CDやレコードを聴いても、ノリノリにのめり込んでしまう。
そしておのずと、カップスのメンバーやプロフィールについても興味が湧いたので、調べた。

なんと!彼らは、メジャーデビューするにあたって「全員がアメリカ人との混血である」というプロフィールとともに売り出されていたのである!

現実には、メジャーデビュー時のメンバーは、デイヴ平尾さん、エディ藩さん、ルイズルイス加部さん、マモル・マヌーさん、ケネス伊東さんなのであるが、唯一、ルイズルイス加部さんだけがアメリカ人との混血で、ケネス伊東さんは日系アメリカ人二世、エディ藩さんは華僑、あとの二人は純粋な日本人なのである。
つまり、アメリカ人の「血」が入った「混血」は、一人しかいないのである。
ジャケ写を見ても、「はて? 全員が混血??? いやいやいや」と、一目瞭然だ。

しかし、当時、1960年代後半の芸能界好きの若者にとって「アメリカ人との混血」というのは、憧れの対象であり、メジャーとして売り出させるにはうってつけの戦略だったのだろう。
実際、「キャーッ!全員、混血なのね!イカしてるぅー!」と、それを理由に飛び付いた若者も、少なからずいたことだろう。

それにしても「混血」って呼び方には時代を感じるね。 ハーフじゃなくて混血。
だがしかし、カップスの音には、少しも古さを感じない。
あの時代の日本で、あれだけ日本人離れした音を出せていたとは、舌を巻かずにおれない。
理由は、ケネス伊東さんが出身国柄、アメリカの音楽に精通していて、カップスにはアメリカの音が流れ込みやすかった事、メジャーデビューする前は、横浜のしかも本牧で活動をしていた事、に他ならない。

「全員混血のグループ」は偽りだったが、「混血的音楽グループ」なら、実に正しいプロフィールだと、大きく頷けるところである。
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