第12回第13回の演技のレッスンを受けて [リポート]

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今日は、第1回目から定期的につづらせていただいている シェイクスピアの台詞のレッスンの、第12回「マクベス」(8月8日)第13回「夏の夜の夢」第2幕後半(8月29日)の、リポート&感想を書きたいと思います。

先ず、第12回「マクベス」。
以前、同戯曲をテキストとした時と同じく、現・王の暗殺を決行すべきかせざるべきかを思い悩むマクベスを、マクベス夫人が、入れ知恵をし 巧く誘導し、マクベスの決意を固くさせる、という場を勉強しました。 

主にダメ出しをされた所はーーー
「人間というのは、あらゆる時々で、複数の感情が同居していてしゃべるものだから、台詞を言う時にも、少なくとも2つ、出来れば5つくらいの感情を入れ込んで発するように」でした。
「わぁ、、、難しいテクニックを要求されたなぁ」と思いましたが、理屈として、先生の仰る通りだと大きく頷けましたし、これまで、舞台や映像で 巧い役者さんの演技を観ていて「何と、深み・厚みのある演技なのだろう!!」と感嘆できたのは、それは、役者さんがこのテクニックを使われているからだと、理論的に理解ができました。
とても難易度の高いテクニックだと直感したので、すぐにはできなくても、いつかは私でもできるようになりたい!目指そう!と、心の空の上方を見上げました。

それから、またしても今回も、「慌てるな」と、注意されました。
そして先生は、「台詞が早過ぎる。 何か強迫観念にせっつかれているような読み方をしている」と、ご指摘されました。
まさにその通りだったので、私は、「はい、すごく『早く読まなければ!』という強迫観念に追われています。 以前、教わっていた先生(20年前の研究所の日曜クラスの先生で、あまりにもメチャクチャでトンチンカンな指導をしているのが校長にバレ、研究所の講師をクビになった先生)に、歌舞伎のようにゆっくり読まされていたので、それではいけないと思って 必死に早く読んでいます」と打ち明けると、先生は、「(その先生に教わってた事を)忘れれば?」と仰いました。
私は間髪おかずに、「はい!忘れます!!」と答え、20年前の日曜クラスの先生に教わっていた事は、何一つとして吸収して良い事が無かった と改めて感じ、キレイサッパリ忘れる事にしました。
同時に、毎回注意されていた「慌てるな」は、「早く読み過ぎている」という事なのだと、ようやっと気づき、次回のレッスン日までに、適切なテンポで読めるようにしておこう、これは 何が何でも絶対に掴んでおこう!!と 拳を固くしました。

又、後半、嬉しいお言葉もいただけました。
「ぼんぼちさん、初回からすると、ずいぶん良くなったよ」ーーーと。
納得できる指導法の先生に「良くなった」と褒められるほど嬉しいものはありません。
これからも、このペースで頑張って、アマチュアなりにも上達してゆこう!と、より、前向きな気持ちになれました。
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次に、第13回目「夏の夜の夢」第2幕後半。
女の子は片思いで男の子は嫌っている場と、男女とも両想いの場をやりました。

中、先生に、ジェスチャーを使って事細かに指摘されたのは、「どの場面でも、相手役との身体的な距離感や動き、手はどういう状態になっているか、そこまで明確にイメージして、そのような台詞の発し方をするように」でした。
このシリーズのレッスンは、台詞に特化したレッスンなので、レッスン生達は、各々が椅子に座って1列になって、ある程度離れて読むのです。
現実にはその身体の状態であっても、口から出てくる台詞は、「いかにも投げ飛ばされた直後のように」であったり「いかにも顔を接近させているように」であったりしなければならない、と教わりました。
これからは、もっとよく考えて、明確にイメージしてから予習しよう、と思いました。

そして、前回、この日のレッスンまでにはできるようにしておこう!と自分に課した 「適切なテンポで読めるようにしておく事」に関しては、できるようになっていました。
先生から一度も、「慌てるな」「早過ぎる」というダメ出しは受けませんでしたし、そのテンポだと、つっかえたりトチったりが一度もありませんでした。
「あぁ、適切なテンポというのは、このくらいなのだ、これを身体に染み込ませよう」と思いました。
他の部分はたくさんダメ出しされましたが、この回の私の課題は「とにかく適切なテンポを掴んでおく事」だったので、本望でした。

ーーー以上が、第12回第13回のレッスンのリポート&感想です。
が、少なからずのかたがた、今回の記事を読まれて、こういう疑問を持たれているのではないでしょうか?
「20年前の研究所の日曜クラスの先生がクビになった後、日曜クラスはどうなったの?」ーーーと。
以降は、本科(本格的にプロを目指す人のクラス)の先生と校長が、交代で教えてくださってました。
この二人の先生のレッスンでは、「台詞(戯曲)を読む」という事は一度もなく、エチュード、無対象、ストラスバーグのメソード演技に基づいた課題を教わっていました。
このお二人の先生に教わった事は、吸収しておいて良かったな、と実感しました。
何故なら、今の先生のレッスンが始まってから、何度目かのレッスンの時に、ダイヤローグを円滑にする為の 身体も使った基礎勉強をした回があったのですが、その時に私は、かつてそのお二人の先生に教わった方法論を記憶の中から引っ張り出して演ったら、今の先生にも肯定的に言われたので。

ですから、私・ぼんぼち、台詞(戯曲)を読む事に関しては、ピッカピカの1年生!です。

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