カメの散歩 [独り言]

ある雨の日ーーー
我が街・西荻窪のメインストリート、ピンクの象さんが吊るされているアーケードの端っこの方の、雨水がチョロチョロ流れる場所を、直径十五センチほどの黒いカメが、ノコノコと歩いていた。
私は「へっ?!」と思い、周囲を見回すと、カメのすぐ後ろに、おばさんとおばあさんの中間くらいの年代のご婦人が、カメを見守るがごとくに、ニコニコと立っておられた。
思わず「ペットですか? お散歩させてあげてるんですか?」と尋ねると、ご婦人はますますのニコニコ顔で「はい、そうなんです」と仰った。
私は、「あらあ、幸せなカメさんですねぇ」と、こちらもニコニコ顔になり、アーケードを抜け切り 帰路に着いた。

そういえば、以前、国立に住んでいた頃、大学通りという 緑道もあるメインストリート沿いに、サラブレッドを飼っているお宅があった。
馬小屋は、緑道に向けて建てられていたので、サラブレッドはいつも、舗道から 穏やかに顔を出していた。
前たてがみをオカッパのようにパッツンにされ、可愛がられているであろう事が よく伺えた。
そして時折、夜更けの車の少なくなった大学通りを、飼い主の男性がまたがり、ポコポコとお散歩させてもらっていた。

このように、稀に、ペットとしては目をむくほどではないが、一瞬 振り返らずにはおられない ありきたりではない散歩をさせている飼い主さんというのは、おられる。

しかし、私の遭遇などは、このかたに比べれば序の口も序の口、カッパの屁である。
フォークシンガーであり語りべでもある なぎら健一さんは、なんと!鯉を散歩させているおじさんに遭遇した、というのである!
出来事そのものも珍妙である上に、なぎらさんの語りっぷりが流石で、笑い転げてしまった。

なぎら健一さんの「鯉の散歩」の話し、YouTubeで聞けるので、もし、お時間とご興味のあるかたがいらしたら、聞いてみられると、珍・驚・楽 の感情で 溢れんばかりになるのは、必至である。
もしかしたら、「縄文土器」の話しと抱き合わせになっているかも知れないので、そのどちらかで検索をかけていただけると ヒットするとお察しする。

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