頼み込んでおいて、そのリアクションはないだろう? [独り言]

自称・映画好きという人に、「ぼんぼちさんの好きな映画って何ですか?」と問われたので、私の中のベスト1とベスト2を答えると、「わぁ!アタシ、それ二本とも観た事がないです。是非観たいです! DVD貸してもらえますか?観たいです!是非貸して下さい!」と頼まれたので、貸す事にした。
二本ともVHSからDVDに焼いた唯一無二の版だったので、本当は貸したくなかったけれど、余りに執拗に頼み込まれたので。

後日、その人は私に逢うなり、鞄から二枚のDVDを取り出し、不機嫌いっぱいといった表情と低いトーンで、「はいっ!観たから!観たからっ!」と、グーッと私に押し付ける様な仕草で返してきた。 まるでこちらが、「観て!」と無理強いした様な返し方だった。
それからすぐに、全く別の関係のない話しを始め、一切 私の貸した映画の話しには触れなかった。
観てみたら、その人好みの映画ではなかったという事なのだろうが、あれだけ頼み込んでおいて、人から大切な物を借りたのだから、「ありがとう。せっかくお借りしたけど、でも、私の好みとは合いませんでした」くらい言うのが礼儀というものではなかろうか?

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別の人に、「吉祥寺の小洒落たイタリアンに行きたいんです! ぼんぼちさん、連れてって下さいよ!小洒落たイタリアン、大好きなんです!連れてって下さいよー!」と頼まれた事もある。
私の家は吉祥寺から近いが、私は小洒落たイタリアンというものには興味がないので、吉祥寺の小洒落たイタリアンは一軒も知らず、ネットであれこれ調べたり、人に聞いたりして、「ここなら、この人が満足してくれるに違いない」という店を探し出した。

当日、カフェでコーヒーを飲み、「では、これから小洒落たイタリアンの店、行きましょう」と私が席を立つと、なんとその人は、「居酒屋行きたい!気取りのない居酒屋がいいっ! 居酒屋どこですか?」と強い口調で圧してきた。
私に頼み込んでいた「吉祥寺の小洒落たイタリアン」は何だったのだろう?!と、首を真横にするほど傾げないわけにはゆかなかった。
そしてその人は、「居酒屋どこー?居酒屋まだ着かないのー?」と、今度は頭の中をフル回転させて「気取りのない居酒屋」を探す私をせかし続けた。

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また別の人は、一緒に食事をしている時に、「ぼんぼちさんは、二十歳くらいの時って、何をなさってたんですか? 聞きたいなぁ。聞かせて下さいよ!」と、目を輝かせてきた。
私は、二十歳前後の頃は、楽しくもいい思い出もなんにもない生活だったので、「私の二十歳くらいの時の事なんて、聞いて楽しいもんじゃありませんよ」と口をつむった。
しかしその人は、「いやぁ、楽しくなかったら楽しくなかったでいいじゃありませんか! 聞きたいなぁ。知りたいなぁ。教えて下さいよ!」と粘るので、そこまでして知りたいのならーーーと、「画家をやって母親を養っていました。次から次へと注文が来て、毎日 十八時間描いていて、眠る時間も食べる時間もありませんでした。 高校時代の友人とは一切付き合いを絶たねばならず、、、」と打ち明けるや、その人は窓の外を見て、「あー、あの人、何してるんだろう?待ち合わせかな? 空、曇ってきたなー、、、」などと、私の話しを聞くのを、あからさまに途中から一方的にシャットアウトしてしまったのだ。

「聞かせて下さい!知りたいんだ!楽しい話しでなくたっていい!」と頼み込んでおいて、そのリアクションは何だ?!と、私はその人の無礼さに呆れ返った。

ここに挙げた三人と、今現在、友人付き合いをしていないのは、言うまでもない。
こんな、相手の負担や手間や気持ちを何一つ考えないで、自分のきまぐれで相手を振り回す人とは、人間関係を続けたくないからだ。
大人なら少しは、自分の発言に責任を持ち、相手の事を考えてのリアクションをするのが、常識ではないだろうか?
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