公の場所のゴミを自主的に片付ける人 [独り言]

少し前の記事で「私・ぼんぼちは、道掃きミッションを持っていて、定期的に道のゴミを片付けている」と書いたのだが、これは謙遜でも何でもなく、私がやっている事なんぞは、決められたノルマをこなしているだけの、別段 褒められる様な事ではないのだが、先日は「世の中には、何て素晴らしい人がいるのだろう!!」と感激した出来事に遭遇した。

昼時の総武線の中だった。
座っている人も立っている人もちらほら、といった空き具合だった。

気がつくと、菓子パンの袋が一つ、車内の床の上を、電車の揺れや入って来る風にまかせて、あっちに行ったりこっちに行ったり 立っている人の足にまとわりついていたりしていた。
その様は、見ていて とてもうっとうしく不快だった。

と、私の二つ隣の席に、二十代と思われる 特別何の特徴もない男性が掛けた。
私と男性の間の席は空席だった。
相変わらず、菓子パンの袋は、あっちに行ったりこっちに行ったり 車内の床を漂っていた。

すると、二つ隣の席に掛けた男性、自分の前に菓子パンの袋が来るや、スッと掴みあげ、常に常備しているらしき小さな白いレジ袋の中にサッと入れ くるくるっと丸め、ご自身のリュックの中に収めたのだ。
そして、三つ先の駅で、何事もなかったかの様に 普通に降りてゆかれたのだった。

私は「なんてかっこいい行為なんだろう!!」と感激せずにはおれなかった。
私なんぞは、自分のノルマ以外の公の場所で 見ず知らずの他人が捨てたゴミを拾って片付けようなどとは、みぢんも考えた事すらなかった。
その日一日、とても爽やかな 青空の下にいる様な気持ちだった。

ーーーそういえば、
私が住む西荻窪には、かの世界チャンピオン・輪島功一さんのボクシングジムがあり、輪島さんをしばしばお見掛けしていた。
輪島さんは犬の散歩をさせながら、道端のゴミを拾って歩かれている、というお噂だった。
事実、私も駅前で、犬を連れた輪島さんがゴミを拾っておられるのを、目の当たりにした事がある。
ーーー輪島さん、ここ何年かお見掛けしていないが、元気にしていらっしゃるだろうか?

電車の中で菓子パンの袋を片付けた青年も、輪島功一さんも、こういう方達こそが、最上級の幸せな人生を歩めるべきだと、凡人の私は思わずにおれない。

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