夜の更地 [写真]

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あっしんちの近所の 最近更地になった150坪くらいの土地。
昼に見ると、ポカンと何の感慨もないのでやすが、夜に通りがかった時に、なんだか虚無感とか空虚感とか そんなものを感じたので、そういう雰囲気が出れば、、、と スマホを向けやした。

ところで、この更地の2軒隣は、ゴミ屋敷でやす。
玄関扉のてっぺんから数メートル手前の門の所まで、白いゴミ袋が積み上げられて傾斜を作ってやす。
廃屋かと思いきや、時々 奥の勝手口から自転車を引いた中年の男の人がゴミを乗り越えつつ出てきやす。
ある時、おまわりさんにこの状態を注意されたらしく、「自分の家をどうしようが自分の自由だろ!」と ちょい逆ギレしてやした。

そんな折り、そのゴミ屋敷の真向かいに 超スタイリッシュな3階建てのマンションが建つことになりやした。
マンションは見る間に完成に近づき、今は内装の細部の作業に取り掛かっている模様でやす。
あっしは、こんなゴミ屋敷の真ん前のマンションに住む人、いるのかな?と 他人様ごとながらに気になってやした。

と、ほんの2、3日前、夕方 この完成間近のマンションの前を歩いていると、作業服を着た大泉洋さん似のお兄さんが、スマホを片手に正面出入り口から出てきて、今日の仕事は終わったよ的な様子でスマホをポケットにしまいやした。
あっしはこれはチャンス!とばかりに、「あの、、、こちらのマンションは家族住まい用ですか?1人住まい用ですか?」と切り出しやした。
お兄さんは、気さくに「1人住まい用ですね」
「そうなんですね。、、、、てかぁ、あそこ、ゴミ屋敷じゃないッスか!そこんとこ、大丈夫なんスか?」と 一番聞きたかったことに踏み込んでみやした。
するとお兄さんは「もう、みなさん、ご契約いただいてるので」と 軽く微笑まれやした。
あっしは「それは良かったッスね! おめでとう!おめでとう!」と 大泉洋さん似のお兄さんに手を振り帰路につきやした。
そっかー、自分ちの前がゴミ屋敷でも平気な人、たくさんいらっしゃるんだー、と安堵を覚えやした。

何はともあれ、マンションオーナーさんとゴミ屋敷の男が揉めることもなく事が運んで、めでたし めでたし、でやす。


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