ビールケースの底の部分 [写真]

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ビールケースの底の部分を 斜めから極端にヨリで撮ったもの。
これがビールケースの底の部分であるという説明ではなしに、デザイン画を構成するのと同じ観点から撮り上げやした。
撮ろうという段階から、加工は白黒ハイコントラスト以外にないな と思い、そう加工したら、頭の中に思い描いていた通りの作品となりやした。
なので、観てくださるかたは、ビールケースという概念を取っ払って、各々自由に観ていただけたら幸いでやす。

ビールケースといえばーーー
あっしは、中華屋さんや居酒屋さんで飲む時は、こういうケースに入って店に運ばれてくる 日本のありきたりの銘柄の瓶ビールを飲むのでやすが、これは、よく一人で行く 中野駅から徒歩三分ほどの所に在る「赤ひょうたん」という居酒屋での出来事でやす。

コロナ騒動になる以前のある日ーーー
あっしがカウンターで、瓶ビールと枝豆で一人楽しく飲っていると、隣に座っていた 青っ白い痩せこけた四十代半ばくらいのおっさんが話しかけてきやした。
最初は、「枝豆ってビールに合いますよねぇ」とか「テレビ観ながら飲むのって楽しいですよねー」とか言ってたので、単なる世間話だと解し、あっしも愛想良く答えてやした。

と、しばしの間の後、そのおっさんは急に声をひそめて、「ご家庭は?」と聞いてきやした。
あっしは心の中で「あっ!これってナンパじゃん!」とハッとし、「では、私はこれで帰りますので」と席を立ち、会計をしやした。
すると、おっさんも「僕も帰るところなので」と あっしに続いて会計をしやした。

店を出るとおっさんは、「駅まで一緒に歩きましょうか」と笑顔を作るので、あっしはシラーッとした気分で「三分間の辛抱だ」と 適当に相槌を打ちながら歩きやした。
中野駅近くになった所に来ると、おっさんは「ここでもう一杯飲んで行きませんか?」と ちょっと小洒落た中華屋さんを指しやした。
あっしが「いえっ!私はこれで帰るのでっ!」と キッパリと断り駅の方に向くと、おっさんは「チッ!」と どこかへ去ってゆきやした。

この出来事を親友にメールすると、親友はそのおっさんのことを早々に「ひょうたん男」と命名しやした。
そして、後日、あっしが「今日はこれから赤ひょうたん行くんだー」とメールすると、親友は「ひょうたん男に気をつけて!」と返してきたり、あっしも「今日、赤ひょうたん行ったけど、ひょうたん男いなくてホッとしたー」などと、親友とあっしの間で、そのおっさんは、完全にひょうたん男以外の何者でもなくなりやした。

ひょうたん男は、未だに自分がひょうたん男と呼ばれている事を知りやせん。


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