自粛期間中、一番辛かったこと [独り言]

様々な店舗や施設も再開し、完全とまではゆかなくとも ほぼ通常通りの生活に戻った今現在ですが、みなさんは、何を自粛しなければならなかったことが一番お辛かったですか?
友人と逢えなかったこと? 外食・外呑みが出来なかったこと? 繁華街へ繰り出せなかったこと?、、、
私・ぼんぼちが一番辛かったのは「カラオケボックスに行けなかったこと」です。

友人とはリアルに逢えずとも、メールで頻繁に会話を交わせましたし、食べ呑みは、最寄り駅のホーム下のKINOKUNIYAで、美味しい弁当やおかきやチーズとその日の気分に合った輸入物のビールを自室で堪能出来ましたし、繁華街へは行けずとも、お洒落をして近所の密にならない喫茶店で、ほぼ毎日 くつろいでいました。(たった一度だけ、不躾なご婦人達に三密に追い込まれてしまった不運がありましたが)
20200621_170718.jpgただ、歌を歌うことは、部屋で クールスやチェッカーズなどの ボーカルキーが自分に合ってツイストを踊れるレコードをかけて 毎日一時間半くらい歌い踊っていましたが、唯一これだけは、代替行為にはなりきれなかったです。
音量を上げに上げたマイクで個室中に声を飛ばして自己完結させなければ、満足感は充分に得られないのだと 痛感しました。

自粛期間に入る前、私は、二日に一度 二時間の割合で、カラオケボックスに通っていました。
私がカラオケをこの頻度で歌うようになったのは、そう古いことではなく、ちょうどブログを始めた十年ちょっと前です。
それ以前の数年間は、あくまで素人の趣味というスタンスではありましたが、演技のレッスンや朗読のレッスンを受けていたので、「声を出して表現をすること」を、教室に通うのは週一 自宅での自主練は毎日三時間やっていました。
その時に生まれて初めて「声を出す表現のメソッドと爽快感」を覚えました。

20200621_170650.jpgけれど、ブログを始めることになり、ブログに全力投球しつつも それまでと同じ時間とエネルギーを声を出すお習い事には費やせないので、それらは辞めてしまったのです。
ブログというツールを使って、これまでの人生で言いたくても言えなかったことを吐いたり、写真という手段で思うがままの視覚に訴える世界を表現するのは、自分が長年求め続けていた 願ったり叶ったりの手段でした。

しかしーーー
いくら、文章や写真での表現を存分に疾走させたところで、声を出すことによって得られる快感は別物なので、それまで気まぐれにたまに行っていたカラオケボックスに この頻度で通うようになったのです。
そしていつしか、大音量で自己完結させる流行歌の世界の快楽の深みにハマってしまったのでした。
結果、「二日に一度、二時間一人で歌い続けることの快楽」から 抜け出せなくなっていました。

人間、それぞれに、一度知ってしまった自分に合った快楽は、「一時的な我慢」は出来ても「永久に辞めること」は不可能なのかも知れないな、、、と、身を以て感じた自粛明けです。


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