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九月の和装店 [写真]

写真・和装のマネキン.JPG

九月に入り、爽やかな過ごしやすい日も多くなりやしたが、陽射しが強く じと〜と蒸し暑い日もまだまだ少なからずありやすね。
今回はそんな日の午後に撮った 古い和装店のウインドウでやす。
憧れの写真家・森山大道先生を真似て、どよ〜んと裏ぶれた ちょっと怖い感じを狙ってみやした。
所詮は素人の真似事で 稚拙なのは百も承知の上でやすが、ブログは趣味の自己満足の世界なので、アップすることにしやす。

和装といえばーーーあっしにとって忘れられない負の思い出がありやす。そう、母親がらみの悪夢でやす。

あっしは成人式に振袖を着て出席をするのが長年の夢でやした。
二十歳を迎える時は、すでにみなさんもご存じのように、母親の決めた画家の仕事をして 自分の生活はすべて犠牲にして母親を養ってやした。
だけど成人式の日だけは、半日 自分の為に使い、自分の稼いだお金の中から3万だけ費やして 振袖をレンタルして着て 記念の日にしたかったのでやす。

でも母親は、それを絶対に許そうとしやせんでやした。
母親の言い分は「アタシの決めた仕事で月100万すらアタシに渡せもしないていたらくの子供が、自分の為に3万も しかも成人式に行って振袖を着るなどという理由で使うなんて、とんでもない親不孝者だ!そんな甘チャンな根性を許すわけにはいかねえ!」というものでやした。

「成人式に振袖を着て出たい!」「行かせねえ!」「行きたい!」「おめーが楽しむなんて許せねえ!苦しむのが親孝行ってもんだ!」
あっしが画家を始めた18才から2年間、バトルを続けていやした。

そして、成人式まであと何週間と間近になった時ーーー
あっしはそれでもどうしても振袖を着て成人式に行きたくて 強行突破しようと、絵の具を買いにゆくふりをして 隣街の着物レンタル屋さんに予約を入れて帰って、何食わぬ顔をしてやした。ーーー成人式当日も画材屋に行くと嘘をついて普段着で家を出ればいいのだし、と。

それから二、三日経ったある日ーーー
母親が鬼の様な形相でこう吐きやした。
「おめー!勝手に振袖の予約をしたそうじゃないか!この親不孝者がっ!アタシが断ってやっといたからなっ!」
着物レンタル屋さんから確認の電話があり、その電話に運悪く母親が出てしまったのでやした。
「こんな甘チャンの根性、根っから叩き直してやるわっ!!」
成人式参加案内の書類も、あっしの部屋を荒らしまわり探し出して、ビリビリに破いてしまいやした。
そして、あっしの絵の生徒全員に「この日(成人式の日)は大事な授業をやるから必ず来てくださいとウチの娘が言ってますから、何が何でも来てください」と電話をかけてまわりやした。

成人式当日ーーー
授業の合間に絵の生徒の一人が「ぼんぼち先生は、成人式の時はどんなお振袖着られたんですか?」と 笑顔を向けやした。
あっしは心の中で号泣しながら、黙って微笑み返すしかありやせんでやした。


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