紀ノ国屋と私 [独り言]

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今日は、紀ノ国屋についてのちょっとした雑文を書きたいと思います。
単に「紀ノ国屋」とだけ言っても、東京と鎌倉以外のかたは 殆どご存じないとお察しするので、まず ざっと紀ノ国屋がどういう店であるかを説明します。

紀ノ国屋は、1948年に青果店から始まった 高級インターナショナル・フードマーケットで、2010年にJR東日本の完全子会社となり、現在は、JR東日本沿線に支店を増やしつつあります。
書店の紀伊国屋とは全く関係がありません。

さて、その紀ノ国屋、私が最初に出逢ったのは、1971年 小学三年の時でした。
福岡から東京都下・国立に引っ越して来、家から歩いて15分の所に国立店店舗が在ったのです。
以前から私のブログを読んでくださっているかたはお解かりのことと思いますが、私は 愛はなくて金のある家庭に育ったので、我が家は日常的に紀ノ国屋を利用していました。

サーロインステーキ エンダイブ パパイヤ グレープフルーツ スタッフド・オリーブ クロワッサン ライ麦パン チョコレートケーキ アップルパイ カスタードプリン・・・・・・
主に、そういったものを買っていました。
何を求めてもハズレのない・・・・どころか最高級のクオリティで、母が父を鬼の様な形相でののしっている時も 私が母親に殴られ続けて鼻血を流した直後も、紀ノ国屋の食べ物を口に入れると幸せな気持ちになりました。
私は中でも、パパイヤと 黒くてずっしりとした酸味のあるライ麦パンがお気に入りでした。

紀ノ国屋.JPG

年月が経ち、我が家庭は物理的にも完全に分裂崩壊しました。
ですが、私は紀ノ国屋国立店が大好きだったので 一人で利用し続けていました。
そんな私も、この愛する店に別れを告げねばならない時がきました。
30代後半、都内杉並区・西荻窪に引っ越すことになったのです。
「紀ノ国屋は完全に 思い出の一頁となってしまった・・・・・」
寂しく郷愁に浸っていたら・・・・・・
JR東日本の傘下に入り、若干リーズナブルなKINOKUNIYAとして 中央線の駅ビルのあちこちに出店し始めました。

そして二年前-----
西荻窪にもKINOKUNIYAが出来たのです。
西荻窪KINOKUNIYAは、生鮮よりも弁当やお惣菜 酒類に力を入れている品揃えです。
私は今現在は一人暮らしで 全く家で料理を作らないので、KINOKUNIYAのお弁当は願ったり叶ったりでした。
どのお弁当も、さすが紀ノ国屋の支店、とても美味しく満足のいくもので、しばしば購入しています。
又、急きょ ちょっとした菓子折りが必要になった時にも、隣町の吉祥寺の東急まで慌てて足を運ばずとも、紀ノ国屋ブランドなら誰に差し上げても失礼がない という便利さも出来ました。

JR東日本の子会社になったと知った時は 正直、高級インターナショナル・フードマーケットとしてのプライドを捨ててしまった様に感じ 落胆したのですが、こうして再び紀ノ国屋とのお付き合いが再開できて 長年の紀ノ国屋ファンとしては嬉しいかぎりです。

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