吹き寄せの時節 [独り言]

今年も秋が深まり、住宅街のそこここに吹き寄せを見る時節となった。
私は吹き寄せが好きである。
吹き寄せを見つけると、幼い子供のように駆け寄り すり足で落ち葉を蹴散らしながら、赤や黄や榛色の葉色や 履物に当たる儚い感触や カサカサという軽い音や 立ちのぼる乾いた匂いをいっぱいに楽しむ。

私は自分のこの所作を、傍を歩く人に見られてもどうとも思わないが、稀に その場から消えてなくなりたい状況に遭遇する。
それは----
意識を足元に集中させすり足の歩をすすめると 竹ぼうきが見え、そのまま視線を辿り上げると 落ち葉掃きをしている人がいる場合である。
恥ずかしさと申し訳なさのあまり、モミジの葉っぱのように真っ赤な顔になってしまう。

吹き寄せ.JPG
 
nice!(306)  コメント(46) 
共通テーマ:映画