映画「Checkers in TANTANたぬき」 [感想文]

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もう何年も以前、私は、江戸川乱歩の短編小説の映画化作品「押絵と旅する男」を観て以来、その作品のあまりの完成度の高さに感動したと同時に、監督をつとめた川島透氏に大変興味を持ち、川島氏の監督作品は 折りある毎に一作づつすべて観てゆこう と決意しました。
そして 何作目かに観たのが、この「Checkers in TANTANたぬき」(1985年製作 脚本も川島透)です。
商業作品中の商業作品なので 予算は潤沢に出るものの 様々な理不尽なダメが出て、妥協の末に仕上げてしまった整合性の取れていない駄作だろう との予測の元 鑑賞を始めたのですが、ところがどっこい! これが、理論構築のガッチリなされた 水っぽさ(無駄にもったりした脚本)も欠落(説明不足)もない 非の打ちどころのない大傑作だったのです。

ジャンルとしては、かつてのGS映画の理論構造をそのまま継承した娯楽音楽映画で、主演のバンドのメンバーの出番が多く いかにカッコ良く描かれているか 主演バンドの楽曲がたくさん巧妙なタイミングで挿入されているか 客層のターゲットである中高生の少女達が「きゃっ!カワイイ!」と喜ぶツボを押さえているか、という このジャンルの映画に必須の条件がすべて 疑問も矛盾も抱かせることなく 精密なパズルのように組み込まれています。
GS映画の中では 私は、「タイガース 世界はボクらを待っている」が突出して優れた作品だと認識していますが、この作品は、「世界は----」と肩を並べるくらいのクオリティの高さです。

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さて、シノプシスは----
チェッカーズは、森の中で平和に暮らす 檻に入れられることが弱点の 超能力を持つ七匹のタヌキ。
夜な夜なタヌキ仲間とダンスパーティーを開いて楽しんでいたが、ふとしたきっかけで、東京へ行き 人間のふりをしてバンドデビューすることとなる。
デビューするや 人気は大沸騰するが、元はオカルト番組に力を注いでいて今もその信念だけは捨てていない歌番組担当のディレクターに メンバーの中の一匹のちょっとしたうっかりが原因で、メンバー全員はタヌキであることが判明してしまい、近くに控えていたコンサートは中止を言い渡されてしまう。
チェッカーズはそのディレクターと交渉し、ファンのいないコンサート会場で テレビカメラを通して 自分達がタヌキであることは事実だと自らの口からも明かし、人間界の音楽活動から身を引き 世間の人々の前から姿を消す。
・・・・・・・・が、メンバーがどこにいるのかを聞きつけた大勢の大勢のファンがメンバーのところに押し寄せ、「タヌキだって人間だって同じ!」と 平等・博愛精神で包み、チェッカーズは幸せに人間界で音楽活動を続けることとなった。
------というものです。

-----このシノプシスを読んで、「プッ!」と吹き出されたかた おられるかと察します。
しかし、作品の出来不出来というのは、設定やモチーフで決まるのではないのです。
いかにガッチリ理論構築がなされていて 整合性がとれているか 無駄または欠落がないか テーマが前面に打ち出せているか、なのです。
解かり易い例を挙げると----
音程もリズムも正確に取れなく感情を乗せることもままならない人の歌うオペラと それらがきっちり豊かにできる人の歌う童謡は、どちらが優れた歌でしょうか。
デッサン力もなく色彩理論も理解していない人の描いた高野フルーツで買ったマスクメロンと それらがしっかり身に付いている人の描いた安売りスーパーで買ったリンゴは、どちらが優れた絵でしょうか。
答えは言わずもがなですよね。
けれど何故だか、映画に関しては、重い高尚な設定・モチーフを扱えば優れた作品だと誤解している人が 少なからずいるように感じています。
ですから、この「Checkers in TANTANたぬき」、特に、映画を勉強している人 将来プロの活動屋を目指している人に観て 勉強していただきたい作品です。
そして、川島透氏の、理論思考に徹底した頭脳 商業の仕事でありながらも作品のクオリティを下げない精神的強さも吸収していただきたいと思います。

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----以上が映画の感想で、ここから先は少々余談になりますが・・・・・
作品本編には、チェッカーズの歌い奏でる曲が12曲入っています。 50Sスタンダードナンバーと シングルカットA面の曲と アルバムの中に入っていると思われるオリジナル曲と。
あくまで、これは私の主観・嗜好ですが-----
シングルカットされた曲より 50Sカバーとアルバムの中の曲のほうが、がぜん良いのです。
もしも、シングルカットされた曲をまったく演らずに 50Sカバーとアルバムの中の曲を半々の割合でテレビで歌ってくれていたら、私はファンになっていたと思います。
しかし、チェッカーズは、日本全国津々浦々の それはもうたくさんの中高生の少女達をファンとして取り込む戦略で仕事をしていたので、ああいった歌謡曲調の楽曲がシングルカット用に作られたのでしょう。 その方針はメンバーご本人達にとっては本意ではなかったかも知れませんが。
実力のあるバンドだったので、個人的には50Sのカバーアルバムを一枚くらいは出していてほしかったな・・・・・そしたら迷わず購入したのに・・・・・・と思いました。

加えて、も一つ余談になりますが・・・・・・・
私は、「何て素敵なんだろう!」と思えるルックスの男性有名人がめったにいないのですが、この映画の頃のメインボーカルの藤井フミヤさん(おそらく22~23才くらいでしょぅか?)は、ストライクゾーンど真ん中です。 お顔も体型も。
私がこれまでの人生で、「何て素敵なんだろう!」と思えた二人目の男性有名人です。
ちなみに一人目は、17~18才の頃のあいざき進也さんです。
三人目は、まだいません。
そう、私は、小柄で華奢な体型で ネズミさんみたいなお顔立ちの男性が、好みのルックスなのです。

と、今回はあれこれ余談が過ぎましたが、みなさんも、もしもお時間があってお気がむかれたら、「Checkers in TANTANたぬき」、ご覧になられてみてください。 
ユーチューブでも全編 観ることができます。 尺は117分です。

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りみこ

うわぁー懐かしい!!!
この映画は観たことがあります
あの映画の中で50’Sの曲何曲も出てきましたね
子どもの頃に見て、それ以降見てないので変な話だったなぁと
いうイメージだったのですけれどもね
by りみこ (2019-01-28 10:39) 

okko

スーパーで買ったリンゴの拙いデッサン、それに似た類の絵は、楽しみで描いていました。言わんとされる内容はよ~~~く分かります。藤井フミヤさんの名前が出てきてようやく、具体的に分かりました。
そんなに古い映画なんですか?
もうおばあさんだったから、全然知りませんでした。
ありがとう。
by okko (2019-01-28 16:48) 

英ちゃん

この映画は一応知ってるけど見た事はありません(゚□゚)
70~80年代は、アイドル的な映画も多かったよね。
私は山口百恵さんの映画は見た事あるけど題名すら忘れてしまいました(゚□゚)
by 英ちゃん (2019-01-28 17:36) 

リンさん

懐かしい!
この映画、私は観ていないのですが、かなり評判がよかったと記憶しています。
チェッカーズは、割と好きでした。
よく聴いていましたし、今でもたまにカラオケで歌います。
(I LOVE YOU サヨナラ)という歌が好きです。
by リンさん (2019-01-28 17:41) 

kiki

チェッカーズが活躍していた頃、
すでにかなりの年配になっていましたから、映画は観ていません。
けれど、ぼんぼちぼちぼちさんの熱意を受け止めています(笑)
by kiki (2019-01-28 17:47) 

ヨッシーパパ

映画は知りませんが、私が就職したころにチェッカーズがデビューしましたので、カラオケでよく歌っていました。
by ヨッシーパパ (2019-01-28 18:13) 

そらへい

ちょうど同じくアイドルグループの嵐がグループ活動休止を報告しました。実はタヌキだという事がばれたのでしょうか。
タヌキに戻りたくなったのでしょうか。
by そらへい (2019-01-28 20:00) 

きよたん

藤井フミヤの目がつぶらで好きですね
あいざき進也もかわいい

by きよたん (2019-01-28 20:21) 

八犬伝

川島透さんですか
残念ながら、存在すら知りませんでした。

うう~ん、好みのタイプがわかりました。
by 八犬伝 (2019-01-28 21:18) 

横 濱男

あいざき進也・・・居ましたね、、、懐かしいです。。
今どうしてるんだろう。。
by 横 濱男 (2019-01-28 21:30) 

ヤマカゼ

たぬきならまだしも、今は実在しない初音○○さんとかがbest10に入る時代。何があってもおかしくないですね。
by ヤマカゼ (2019-01-28 21:50) 

ニッキー

記憶の片隅にこの映画があったようななかったような(⌒-⌒; )
チェッカーズ、大人気でしたもんねぇ( ^ω^ )
髪型や服装を真似してる人が多かったなぁ=(^.^)=
by ニッキー (2019-01-28 22:37) 

藤並 香衣

懐かしい~
また見返したくなりました
by 藤並 香衣 (2019-01-29 01:05) 

ゆうのすけ

何よりトップの時事の話題になっている某グループにも
この映画の内容は少なからず当てはまるような点があると思うんですよね。とても奥深い内容の映画だと感じましたっけ。最近の芸能界に興味を持てないのは エンタテイメントと言うものが商売を前提としている所に胡散臭さと それを一生懸命に自身の気持ちを押さえて(すべてではありませんが)如何にも作られているという事が見えてきちゃう点なんですね。私も恥ずかしながら 憧れてそのような方向を目指した事がありますが今思うと 少しずついろんな面が見えて来ていたことが判るようになってきましたっけ。
うん十年前の夢の膨らむ事いっぱいで 華やかだった芸能界もいろいろな見えないことがあったのでしょうね。私は肩を持とうとは思わないんですが 自身の年齢が若くないと思えるようになって来るにつれて責任感の重さも比例して来ると思うのです。ゆえに今話題になっているグループのリーダーの方の葛藤もかなり限界まで来ているんじゃないのではと思うのです。所属事務所もね なんだか問題山積みのようで。雇う方も人権と言うものをもっと考慮して方向性を見出すべきなんじゃないかなと思うのです。(熱くなっちゃった。ごめんなさい。^^;)チェッカーズも大人気でしたよね。方向性が変わってきてからは 本音で活動されている所がかっこよかったかも。^^
by ゆうのすけ (2019-01-29 01:08) 

Rchoose19

ぼんぼちさんの好みの顔立ち♪
ネズミさんみたいって、なんかいいわぁ~~♪
チェッカーズが流行っていたころは
可愛い子達だなぁ~くらいにしか思っていなかったような気がします。
あいざき進也さんも可愛かったですねぇ~~♪

by Rchoose19 (2019-01-29 07:59) 

saru

50・60’S 好きっす!
by saru (2019-01-29 09:15) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

今回の記事 とても長かったにも関わらず、読んでくださって そしてコメントまでくださってありがとうございやす・ぺこりっ
映像理論やシナリオ作法を勉強した者として、常々思い続け強く強く言いたかったことなので、これで一人でも多くのかたに解かっていただけると嬉しいでやす。

川島透監督、世間一般的にはどのくらい認知度があるのかな?
そしてどの作品が代表作とされているのかな?
あっしは元々 アート・実験系の映画が好きなので、川島さんといえば「押絵と旅する男」!って認識だったのでやすが
一般的には、「野蛮人のように」や「竜二」のほうが知られているのかも知れやせん。

「TANTANたぬき」は、小学生以下の子供さんが観ても よく解からないでやしょうね。
というのは、無駄な説明は省いて斬新な手法を使っているので。
テレビ画面の中で長老タヌキが、この物語に於いてのタヌキはどういう存在か、重要な説明をするんでやすが、チャンネルを変えると、すでにトップスターになって歌っているチェッカーズの画面になっていたり
記者会見の席でフミヤさんが、デビューに至るまでの過程を説明するんでやすが
言っていることはカッコイイ嘘で、映像で滑稽でなさけない真実が映される とか。(この手法は、「雨に唄えば」の冒頭インタビューの手法をそのまま模倣してやすね)
面白い手法だと思いやす。あっしの好きなシークエンスの一つでやす。

50Sのスタンダードナンバーは、冒頭のシークエンスの、タヌキ界でのダンスパーティーで続々と歌われやすね。
おそらくメンバーは、本作品撮影の中で このシーンの撮影が一番楽しかったんじゃないかなぁ?と察しやす。
だって、チェッカーズは、メジャーデビュー前は50Sのカバーと50S調のオリジナルを作って歌っていたバンドだったから。
そのままの音楽の方向性でメジャーデビューしてたら、50S60S好きのあっしはファンになってたのに・・・・・と思いやす。

公開当時、評判良かったのでやすね。
それを聞いてとても嬉しく安心しやした。
映画の何たるかが解からない人達に「所詮はアイドル映画」とか「バカバカしい映画」とかって片付けられてしまわなかったというのは、ほんとに良かったでやす。
あっしはこの映画が公開された頃って、自分の仕事がめつちゃくちゃ忙しかった時なので、「チェッカーズは実はタヌキだった」っていう映画が公開されるよ という情報だけしか知りやせんでやした。
映画は後に残る形の文化だから 時が経っても楽しめていいでやすね。

また、記事本文には書き切れなかったのでやすが、脇役陣の演技もユーモラスで この作品のマチエールにぴったりで見事でやす。
ディレクター役に財津一郎さん 長老タヌキ役に有島一郎さん マネージャーに尾藤イサオさん・・・・
これからご覧になろうというかた、そのあたりもチェックしながら鑑賞すると より楽しめると思いやす。

そらへいさん、ナーーーーイスコメント!!!
あっしは嵐のお歌は聴いたことがないので、どのくらい実力のあるグループなのかまるで知りやせんが、またこれからも知ろうとも思いやせんが
ずいぶん話題になっているみたいでやすね。
もしかして、そろそろタヌキに戻ったほうが幸せだったりするかな?

あっしの好きなルックスの男性を読んで、「えー!珍しいねー、ちっちゃくてもお顔がいいから許す、なら解かるけど、ちっちゃいことが条件なんて・・・・」と思われたかた 少なくないと察しやす。
でも、好きなタイプって、自分で意識してこういう人好きって作るんじゃなくて 自分でも無意識のうちに出来あがってるものでやすよね。
自分でもなんでちっちゃくてネズミさんみたいなタイプが好きなのか 理由が解かりやせん。
小学3、4年の時に大好きだった同級生がいたんでやすが
そのこもやはり ちっちゃくてネズミさんタイプでやした。

フミヤさんのお目目、つぶらでやすね。
タヌキだということがバレて ファンのいないコンサート会場で テレビ画面に向かってのナガゼリのシーンで 特にそう思いやした。
「みんなは、俺達がタヌキだって噂は、もう、聞いたと、思うけど・・・・・」
チェッカーズはミュージシャンであって役者さんではないから、台詞は、間を取るべきところがちょっとおかしかったりするんでやすが
あの目は本当に真実を切実に語っているようで良かったでやす。
川島監督の演出力なのか フミヤさんの気持ちの乗せ方が巧かったのか フミヤさんという素材そのものの素なのか・・・・・
あのシーンも大きな見せ場でやしたね。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-29 13:07) 

ackylacky

朝にこれを読んでのんびり動画を観てました。

ホコ天のローラー族とかの時代ですよね。チェッカーズとか全然興味なかったのに若い頃のヒット曲は覚えているものです。

確かに、ヒット曲より50年代風のロックンロールがいいですね。
前列で歌っていたフミヤ以外の二人が何のためにいるのか疑問でしたが、元々コーラスを重視したループだったのですね。

比べるとシングル曲は、歌謡曲ぽいというかメロディーに演歌が少し入っているというか、野暮ったい感じがします。

by ackylacky (2019-01-29 15:26) 

エンジェル

面白そうな作品ですね。今度時間があれば観てみたいと思います。
あいざき進也ですか?懐かしい♪私高校生の時、通学時に国立駅で会ったことがあるんですよ。確かに小柄で華奢な感じでした。私も嫌いじゃなかったですよ(*^-^)
by エンジェル (2019-01-29 18:45) 

sadafusa

なるほどと大変興味深く拝読させていただきました。たしかにモノを作るときには整合性が一番大事なことだと思います。私はただのヘタの横好きで小説書いてたりしますが、文章の美しさももちろん大事ですが、キチっと話を終わらせるって意外と難しい。そういう意味で、起承転結の、転、結をどう表現するか、に非常に悩むことは多いです。
ちなみに藤井フミヤさんは歌もうまくて、非常に好きです。
by sadafusa (2019-01-29 20:44) 

アニマルボイス

川島透は「竜二」しか見ていません。
川島透さんは私と歳が近いので、子どものころは「少年探偵団」にハマって探偵ごっこをやったんじゃないかなあ。少年探偵手帳とかBDバッヂとか。乱歩ものは明智名探偵を前面に押し出した(たとえばテレビの天地茂のものなど)以外だと、石井輝男監督の「恐怖奇形人間」とか田中登監督の「屋根裏の散歩者」とか見ましたが、「江戸川乱歩劇場 押繪と旅する男」は知りませんでした。今まで見た乱歩映画はどれもいま一つだったのですが、そうですか、完成度高いですか。気になるのでTsutayaでも見てみようかな。情報ありがとうございます。
by アニマルボイス (2019-01-29 23:27) 

ponnta1351

やっぱり年代的にさっぱりわかりやせん。
チェッカーズって歌手集団がいたことは知ってますが歌も知りやせんね。
by ponnta1351 (2019-01-30 11:26) 

ぼんぼちぼちぼち

みなさん

そうでやすね、ローラー族とか竹の子族のいた時代でやしたね。
だから冒頭のシークエンスで、ジョニー大倉さん演じるカメラマンが「これじゃ原宿もまっつあおだね」って言うんでやすよね。

やはりシングルカットされた曲は歌謡曲調でべったりしてて野暮ったいでやすよね。
でも、あれだけたくさんのファンを獲得していくには ああいった曲をシングルにしないと受け入れられなかったんでやすよね。
かのゴールデンカップスだって、シングルではムード歌謡みたいなしょうもない曲 歌わされてたんでやすから。
アルバムの中の曲はなかなかポップでゴキゲンないい曲でやすよね。
そして歌うのに難易度も高い。
フミヤさんの歌唱力の高さを裏打ちしてやすね。

メンバーになんでサイドボーカルが二人もいるのか・・・・あれ、コーラス ドウワップ要員なんでやすよね。
元々チェッカーズは、50Sのカバーと50S調のオリジナルをやってたバンドだったから。
で、お時間があったら是非観ていただきたいのは、サイドボーカルのお髭の声の低いメンバーが中尾ミエさんと「ミスターベースマン」を歌ってるヤツ。
スキャットのかけ合いがなんとも楽しくてバツグンでやす。
おそらく「チェッカーズ 中尾ミエ」でユーチューブ検索かけるとすぐ出て来ると思いやす。

川島透さん、もう69歳になるんでやすよね。
TANTANたぬきの頃は「若手の実力派!」と称されていたのに 時の経つのは早いでやすなぁ。
「押絵と旅する男」、短編である原作を劇場公開映画尺に乱歩の世界をみぢんもそこなわないまま膨らませ 現在と過去を交錯させた大傑作なので 是非ご覧になっていただきたい!
・・・・・・のでやすが、とても残念なことにVHSにはなっているのでやすがDVD化はされていないのでやすよ。
なんでこんな秀作がDVD化されないのか・・・・まぁ、いろんな事情があるのでやしょうね。
なので、劇場公開とか、チャンスがあったら是非 ご覧になられてくださいでやす。
ちなみにこの作品で、川島さんは、監督だけでなく、薩川昭夫さんとの共同脚本も手がけてやす。
逆にあっしは「竜二」はまだ観てないので、近いうちに観ようと考えてやす。

何の芸術分野でも、整合性が取れている、つまり 理論構築がガッチリゆるぎなく出来ている ということは非常に大切なんでやすよね。
だけど何故だか、感性や叙情だけでふわふわっと作ってしまう作者が多い。
プロの映画監督の仕事でも そういうの少なくないでやすよ。
そういう作品には出逢う度にイラッッッッとしやす。
遊びで鑑賞する側は感性だけで鑑賞していいから 作る側もそんな程度の考えでいいと誤解してしまうのか・・・・・
何の分野も、基礎をしっかり学んでいただきたいものでやす。

あいざき進也さんとお逢いになったことがあるなんて羨ましいでやすなぁ。
あっしも間近で あの小ささを確認したかったでやす。
ナベプロの寮が国立にあって、あいざきさんはそこに住んでおられたから 国立駅はしばしば利用されていたのでやしょうね。
あっしも当時 国立に住んでたので、あいざきさんが同じ街に住んでるなんて嬉しいなぁと思ってやした。
でも残念ながら お見かけしたことはありやせん。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-30 12:23) 

美美

チェッカーズの帽子にチェックのお洋服がお気に入りでした。

by 美美 (2019-01-30 21:23) 

hana2019

江戸川乱歩の短編「押絵と旅する男」は読みましたけれど、映画化されたものは見ていません。
またタイガースの「世界は、ボクら…」は見た覚えはあるものの。。
「Checkers in TANTANたぬき」ですか、初めて知りました^^
by hana2019 (2019-01-30 22:39) 

ぼんぼちぼちぼち

美美さん

あのファッションもセンセーショナルでやしたね。
その後 若者達の間で爆発的にブームとなったDCブランドブームの先駆的実験のように感じやす。
女の子が「きやっ!こーいうファッシンかわいい!」って言って、男の子が「男もこんな奇抜な服を着ることがかっこいいんだ」っていう図式。
ヘアスタイルも真似てる男の子いっぱいいやしたね。
メンバーご本人達は、そういう格好させられること、お嫌だったかも知れやせんが。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-31 11:31) 

ぼんぼちぼちぼち

hana2019 さん

映画「押絵と旅する男」、大傑作でやすよ~
DVD化されていないことが実に残念でやす。
原作も映画化作品も両方優れているケースは稀でやすが
この作品に関しては、どちらも抜群に出来が良いでやす。
ちなみに、ユーチューブで、佐野史郎さんが原作を朗読するのが聴けやす。
佐野さんの朗読、見事に乱歩世界にぴったりで聴く価値大でやす。

「Checkers in TANTANたぬき」は、理論的に分析しながら観ると、そのクオリティの高さに舌を巻く 映画のテキストのような素晴らしい出来の作品でやすが
単に主観で観ると、「なんだ、少女向けの作品じゃん」で終わってしまうかも知れやせん。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-01-31 11:46) 

よいこ

この映画のタイトルは聞いたことあったのですが、どうせアイドルものと思って見たことなかったんです。ぼんぼちさんがそう言われるんであれば、見てみたいですね
by よいこ (2019-02-01 11:39) 

ぼんぼちぼちぼち

よいこさん

どうせアイドルもの・・・・・そう思って観てないかた多いと思いやす。
が、記事本文にも書いたように 緻密に計算されつくした 非常に頭のいい監督にしか作れない秀作でやす。
脚本に無駄がなくテムポがいいし楽曲の挿入のしかたにも少しも不自然さがない。
その辺りをチェックしながら 是非 ご覧になってくだされ(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2019-02-01 12:34) 

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