ぼんぼち版・みにくいアヒルの子  [小説]

「こ・・・これがあっし?」
公園の池の水面に映っていたのは、それまでの はきだめのホコリ玉のような 汚らしくみすぼらしい鳥ではなく、雪のように白くツヤツヤとした羽毛に包まれた 細くたおやかな長い首の それはそれは美しい鳥でやした。
「こっ・・・こっ・・・これがあっし?」
あっしは目前の美鳥があっしだとは信じられなく、様々な物に己れの姿を映してみやした。
ソフトクリームの売店の窓に、水生生物館の外壁のガラスに、ホットドックのミニトラックのフロントガラスに・・・・
まぎれもなく そこにいるのは美しいあっしでやす。 どの角度から観ても どんな表情をしても、一分のスキもなく美しい。

あっしは夢ごこちで、スイスイと池中を泳ぎ トテトテと公園中を歩きまわりやした。
「あぁ!なんて美しい鳥なんだ! こんな美しい鳥 観たことない!!」
葦がソヨソヨと揺れながらつぶやきやした。
「美しい鳥さんよ! オイラの演奏を聴いておくれよ!!」
キリギリスが自慢の羽をこすり合わせやした。
「ご主人様、ちょっと待ってくだせぇ! あの美しい鳥どのをもぅ少し観ていとぅございます!!」
柴犬が、グイグイ引っ張られる首輪に逆らい、あっしの方に近づこうとしやした。
あっしは、「美しい」ということは なんて気持ちが良く爽快で幸福なのだろう!と、生まれて初めての感情でいっぱいになりやした。
「美しさバンザイ!!!」
白い羽をパタパタとやり 長い首を天に向け、魂の底から叫びやした。

美しい鳥となったあっしは、公園中のありとあらゆる生物から 羨望され称賛を浴びちやほやされやした。
美しいという理由で、とびきり美味しい食べ物を優先的にゆずり受け 眠り心地の良い場所を密かに教えてもらい たくさんの花をプレゼントされやした。
あっしは、甘露の日々に有頂天になりやした。

みにくいアヒルの子2.jpg
ある日-----
橋から投げられたビスケットを 一羽の鵜と並んでほおばっていた時のことでやす。
大きな真鯉がゴボリと顔を出すや、あっしの美しさを誉めちぎりやした。
そして、隣の鵜を見やり こう吐きやした。
「それに比べてこっちはねー」
わざとらしくプッ!と吹き出し、丸い口を腹中が覗けるほどに大きく開け ブホブホと笑いやした。
「コールタールみたいにどす黒くて おまけにクチバシが鉤みたいに曲ってらぁ!」
あっしは勝利感で鼻高々でやした。
----そうだよ、鳥っていうのは美しくてこそ価値があるんだよ!
ニヤリと笑って どす黒いコールタールを横目で見やした。

しかし・・・・・
同時にあっしは、半年前のある出来事を思い出さないわけにはいきやせんでやした。
あっしはボート乗り場の淵で、カワセミと日光浴をしてやした。
ヤモリが走り来るや、こう発して チケット売り場の裏にスルリと身を隠しやした。
「わぉ!なんて美しい青い羽なんだ!! それに比べてこっちは・・・・ププッ!まるで屋根裏のホコリ玉じゃないか!!」
あの時の屈辱は、あっしの心の奥深くにシミのようにこびりついてやす。
カワセミは、ちょっと軽薄なところのある どうも尊敬に値する性格の持ち主ではありやせんでやした。
あっしのほうが、よほど考え深く 日々学習を怠らないまっとうな鳥でやした。
それなのに、見た目だけで それがその鳥の本質であるかのように判断されたのでやす。
同じに、鵜は、あっしなんぞより遥かに 優しさに溢れる思いやりのあるいいヤツなのでやす。
それなのに・・・・・

あっしの内で二つの考えが対立しやした。
「鳥というものは、美しいことにこそ存在価値を認められるものなのだ。 そういった価値基準を持っている世の中は正しいのだ」という考えと、「美しさがいったい何だというのだ?! そのモノの本質とは何ら関係のない単なる器であり、それは馬鹿げた間違った見解じゃないか!」という考え。
あっしの内部は、両極に引き裂かれてゆきやした。

みにくいアヒルの子3.jpg

もしも羽毛をクチバシでボロボロにちぎり泥浴びをしたら、あっしの美しさは失われ またみにくい鳥に舞い戻りやす。
そうしたら問題は解決するのか??
----否、事はそんなに単純ではないのでやす。
何故なら、もはやあっしは、「美しさ」というものに 魔薬にからめ捕られるが如くに支配されてしまったからでやす。 
「美しい」と賛美されること無しには、あっしはもう 生きてゆけなくなってしまったのでやす。
これまで みにくいみにくいと嘲笑され、辛い苦しいともがきながらも生きてこられたのは、美しくなってからの「甘露」を知らなかったからでやす。
漠然と「鳥と生まれたモノ全員が多かれ少なかれ受ける」と思い込んでいた蔑みの扱いも、全てはあっしがみにくかった故なのだ、美しい鳥はそんなところまでちやほやされるのだ、とハッキリと突きつけられたからでやす。
あっしは美しくなったことによって初めて、過去の自分がどれほどみにくかったかを 克明に思い知らされたのでやす。
再びみにくい鳥となるくらいなら 死んだほうがマシでやす!!!
けれど、「美しいこと」のみを肯定して生きるとしたら、あっしの過去は、あっしの必死に小さなクチバシをくいしばって生きてきた過去は、全否定されることとなりやす。 あれほど耐え忍んで頑張ってきた過去全てが。
この二律背反は、両方を身を以って体験した鳥にしか 決して解らないでやしょう。
一生を通じてみにくい鳥は、美しいモノだけが与えられる甘露を曖昧な観念としてしか想像できないがために 知らぬが仏で生き続け、生まれた時から美しい鳥は、美しいということが余りに身近なために 美しさに対する執着がないのでやす。
ここまで美しさに捉われてしまうのは、双方を細胞の一つ一つで解り知ったがためなのでやす。
----あっしの内部は、これが同一生物の精神の内なのか???というほどに分裂してゆきやした。

あっしはもぅメチャクチャでやした。
カエルの音楽会に出掛けては、わざとそっぽを向いて聴いてないポーズをとり カエルの心を踏みにじりやした。
カモの集会に割り込み、水をビシャビシャ跳ね飛ばしながらギャーギャー妨害しやした。
餌場に置かれた野菜を蹴散らし、穏やかに午食を楽しんでいる生物らを追っ払いやした。
カメラを構えていた人間達が、目を丸くして口々に言いやした。
「白鳥って、とびきり綺麗なのに なんであんなに凶暴なんだろーね!?」

みにくいアヒルの子.jpg

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ackylacky

平等が強調される世の中で、家柄、財産、学歴まで以前ほど価値を持たなくなったようです。
知識や技能の価値は、それなりの知識がない人には理解されません。

それで、平等になったのかというと、そうはならず容姿だけが重きをなすようになってしまったという印象です。

美しいことは素敵なことなんですが、そればかりが強調される世界というのも人を歪にしますね。
by ackylacky (2015-07-18 08:13) 

Take-Zee

こんにちは!
即座にコメントできないです・・・
もう数回、読みますね。

 
by Take-Zee (2015-07-18 09:43) 

rannyan

確かに白鳥って意外と好戦的かも..
これを読むと、その理由が分かったような気がします
世の中は見た目じゃないという人に限って、それなりに美しい人なのかもしれませんね
美しくない人がいっても、誰も内心、同情はしても、認めないような気がします
自分はどうなのかなぁ~と考えてしまいます
猫についてだけは容姿にとらわれない自信ありなんですけど^^;
by rannyan (2015-07-18 18:16) 

銀

久しぶりに
ぼんぼちぼちさんの
「あっし」が主人公の楽しい物語を
読ませてもらいました(^.^)

by 銀 (2015-07-18 19:45) 

ぼんぼちぼちぼち

ackylacky さん

おっしゃる通りだと思いやす。
現代は、まさにそんな時代でやすよね。
この小説を通じて訴えたかったのは、そういうことなんでやす。
だから、舞台は、どこかの国の湖ではなく、現代の街の中の公園にしやした。
意図をしかと汲み取っていただけて光栄でやす・ぺこりっ
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-18 19:59) 

ぼんぼちぼちぼち

Take-Zee さん

今回長尺なのに何度も読んでいただけるとは恐縮でやす・ぺこりっ
どんな感想でもいいので、後でお聞かせいただけたら嬉しゅうございやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-18 20:02) 

ぼんぼちぼちぼち

rannyan さん

へい、白鳥は何故、あんなに美しいのに好戦的なのかを、
文学的観点からあっしなりに膨らませてみ
みにくいアヒルの子とつなげやした。

>世の中は見た目じゃないという人に限って・・・
そう思いやす。
「世の中お金じゃない」も、世間は同じように思いそうでやすよね。

あっしも猫さんは、どんなみすぼらしい猫も同じように可愛く思いやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-18 20:16) 

ぼんぼちぼちぼち

銀さん

「あっし」が主人公の小説、以前は「あっしが○○だったころ」と題した前世モノを11作品書いてき
今回、久しぶりとなりやした。
あっしなりにでやすが、かなり一生懸命書きやしたf(◎o◎)

by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-18 20:22) 

こじろう

白鳥には白鳥のよさがあり,鵜には鵜のよさがあると思うんだ。
コールタール色に見える鵜の羽根だけど,よく見ると鱗のように見えてとても綺麗なんだなっ♪

白鳥が凶暴なのは,カモの仲間だからだろうか?
いつもイラついている感じで,白鳥を見たら,取り敢えず「そ~っ」と物陰に逃げるようにしているんだ。
by こじろう (2015-07-18 21:40) 

KOME

11作品目ですか、すごいなあ。
私が美しくないと最近良く感じるのは、不適切な出来事や、人や、もの。
たとえば、こういう会話でこういう話し方は不適切だなあと
思うと、話のセンス、しぐさや、言葉の使い方、思慮の浅さなど、とにかく美しくないなあと感じます。

あと、花はとにかく献身的なこころをもっていて、人の悪い気を吸収して枯れてしまうこともある。中身が美しいから見た目もそのままその美しさが形となって表れているという話をきいたことがあり、なるほどと感心しています。


by KOME (2015-07-18 21:44) 

昆野誠吾

それぞれ置かれた立場・境遇・生い立ち等の違いで
価値観というものは実に様々ですよね。
そしてそれは生きているうちの様々な出来事によって
変化してゆき、それに合わせて価値観も変わってゆく、
長い人生で唯一つの価値観を通す人間なんて
皆無なんじゃないかと思うのです。
自分はこうありたい。こうでなきゃいけない、正義とはこれだ。
などと型に収まろうとするほど、もがき苦しむ人々の多いこと。
見方が変われば考え方も変わるって単純なようで
実は人間社会がうまーく廻る為の絶対条件な気がします。

ところでこれぼんぼちさんの作品ですか?
めちゃ凄いですね!ぐいぐい引き込まれました・・・♪
by 昆野誠吾 (2015-07-18 22:29) 

johncomeback

もう少し背が高かったら、もう少し彫が深い顔だったら・・・
若い頃は自分の容貌に対するコンプレックスの塊でした。
年を重ねると辛い事も多々有りますが、容貌はどうでも
良くなって気楽です。女性は違うのかな?
by johncomeback (2015-07-18 23:29) 

ぼっこ

面白い作品でした^^
私自身が身において思い、子供達に孫に伝えている思いに
通じる物を感じました。
身の程を知り、誠実に生きる事の美しさを知らねばならぬ
教訓ですね^^
by ぼっこ (2015-07-18 23:32) 

向日葵

とても深い哲学的なお話ですね。
いずれにしろ「その人なりに」「ほどほどに」
と言うことでしょうか。。

言葉にしてしまうと些か陳腐ですが、
ことほど左様に大事なものほど「日常に潜む」って
ことかもしれませんね。。
by 向日葵 (2015-07-19 12:40) 

ぼんぼちぼちぼち

こじろうさん

そう、それぞれに美しさはありやすよね。
でも世間の大多数は、なかなかそうとは見てくれないものなんでやすよね。

白鳥、姿に合わない行動と声でやすよね。
うっとり見とれて近づくと攻撃されるので、そーっと逃げるのいいと思いやす(◎o◎)b

by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-19 21:08) 

ぼんぼちぼちぼち

KOME さん

小説は、「あっし」が主人公の「あっしが○○だったころ」というのを11作品と
「ぼんぼち版・うさぎとかめ」と、そして今回とで
13作品になりやす。
あっしなりにでやすが、今回は特に力を注いで書きやした。

不適切な話かた、話題をする人 いやすね。
あっしも最近、ちょうどそういう人に出逢ってしまったばかりで、「相手がどういう気持ちになるのか考えないのかなぁ?」と 
首を傾げてしまいやした。
美しくないでやすね。
それについて、近々一つの記事にしようと考えてやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-19 21:16) 

ぼんぼちぼちぼち

昆野誠吾さん

へい、これ、ぼんぼちの作品でやす。
このテーマで寓話小説を一本書きたいなぁと 前々から温めていて
やっと公開にこぎつけやした。
頭の中で構築していた期間が長かったので、まぁ、あっしなりに納得のいく仕上がりと成りやした。
お誉めいただけ光栄でやす・ぺこりっ

そう、仰るとおり、価値観って人それぞれ様々なんでやすよね。
だけど「勝ち組」「負け組」とか つけたがる人がいる。
中には「私って勝ち組なの?負け組なの?」って他者に問うたり
「こういう生き方をするのが勝ち組だから それを選択する」とか
不思議でなりやせん。
世間にいくら「勝ち組」と羨まれても 本人の生き方に合っていなくて 幸福感を感じられなかったら
意味ないでしょ って思いやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-19 21:38) 

リンさん

ぼんぼちさんの小説、久しぶりでした。
ぼんぼちさんらしい話ですね。
楽しく読ませていただきました。
美しくなってめでたし、ではないんですね。
その後の苦悩があって、どんどん歪んでいってしまう。
考えさせられました。
by リンさん (2015-07-19 23:37) 

藤並 海

二律背反な現実を目の前に突きつけられたとき
それをどう受け止めるかで
その人の真価が表れるように思います。
by 藤並 海 (2015-07-20 08:16) 

ぼんぼちぼちぼち

johncomeback さん

そうでやしたか。
仰るとおり、容姿になんぞ捉われないほうが気楽でやす。
上のコメント欄で昆野誠吾さんも仰っているように
価値観って変わってゆくのが自然なことと思いやす(◎o◎)b

by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-20 10:53) 

ぼんぼちぼちぼち

ぼっこさん

そう感じていただけたとは、一生懸命に書いた甲斐がありやした。
これに通じることを思い、伝えておられるのでやすね。
子供さんお孫さん、幸せでやすね。
絶対的な価値観を刷り込ませてしまう親って、世の中に少なくないように思いやす。
そこから逃れられずに育ってしまう子供って不幸だなって思いやす(◎o◎)b

by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-20 11:02) 

ぼんぼちぼちぼち

向日葵さん

お忙しい中 読んでくださり恐縮でやす。

そう、今回「美しさ」を軸に書きやしたが、どんな物事でも
一つだけの価値基準に馬車馬的に捉われ過ぎてしまうと
ゆきつくところは自己崩壊でやすね。
複数台のキャメラで常に自分を映すような客観性を持ちたいものでやす(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-20 11:12) 

ぼんぼちぼちぼち

リンさんさん

へい、久々の小説となりやした。
かなり温めていた期間が長くて、やっと公開できた!って感じでやす。

みにくかったモノが美しくなったら、ハイ幸せになりやした、めでたしめでたし、とはいかないと思いやして。
感情ってそんなに単純なものじゃないから。
必ず、過去に自分が受けていた扱いを思い出して比較すると思うんでやすよ。
そして、自分の中で様々な感情がぶつかり合って歪んでいく・・・・。

また何か思いついたら「ぼんぼち版○○(有名童話)」、書いてみようと思いやす(◎o◎)b


by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-20 11:35) 

ぼんぼちぼちぼち

藤並 海 さん

そうでやすよね。
なかなか冷静に客観的に判断するのは難しいように思いやす。
理屈では解っていても感情がそうなれない・・・っていう(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-20 11:38) 

オカジュン765

こんにちは。まいど訪問おおきにです。
拝読させていただきました。深いですね。価値観は人それぞれ。例えば今回の安保法案も反対の声が大きいけれど中には必要だという人もいる。私は臆病なので自分の価値観を人に押し付ける事はしませんが、また奥にその人を批判する自分もいる。価値観は人それぞれと頭ではわかっているつもりでも。
by オカジュン765 (2015-07-20 15:55) 

ちゅんちゅんちゅん

おはようございます! 
ナメクジ 変身の蛾  白鳥と3部作でしょうか
「見た目じゃないよ 中身が大事」とよくいいますが
自分も含めて 中身が分かるなんて目はなかなかないですよね
悲しいかな 「見た目が大事というかすべて」な世間
皆 見える側しか見ないという焦燥感
ジレンマも愛情も憎悪も羨望も・・・強烈な感情は凶暴と紙一重だから
その「違い」をわかってくれる誰かが居たら
目立たないアヒルでもいいかなと思いました(^^)
・・・とここまで書いて やっぱりじたばた足掻くのでしょうね 自分(笑)
by ちゅんちゅんちゅん (2015-07-21 08:24) 

ぼんぼちぼちぼち

オカジュン765さん

価値観は人それぞれ、でもやっぱりあっしも、余りにも違い過ぎる価値観の人が目の前に現れて話しをしたりすると、イライラして心の口をへの字に曲げてしまいやす。
違い過ぎる人とは極力関わらないのが平和を保つコツなのでやしょうが、そうはいかないのが社会でやすよね(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-21 14:35) 

ぼんぼちぼちぼち

ちゅんちゅんちゅんさん

そう、三部作のように同じ主題の作品が並びやした。
あっし自身は意図して並べたわけではないのでやすが、アタマの中がこの小説の制作に傾いていたので 生まれる他の作品も、モチーフを変えても同じ主題になってしまいやした。
ま、後付けで三部作ってことでf(◎o◎)

この白鳥に「ホコリ玉でも真っ白でも関係ないよ。中身は同じじゃん」っていう大きな存在がいたらこんな結末にはならずに済んだと思うのでやすが、なかなかそういう目を持った存在なんていないかも知れやせん(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-21 15:00) 

sig

こんにちは。
この手の読物は読者の資質が試されるので、うっかりコメントできません。笑 で。ラストになってしまいました。ごめんなさい。
外観が美しくて、心根も美しい人がおります。その反対の人もいるかもしれません。また、美しいと見えていた人が、何かをきっかけに醜い姿をさらけ出してしまうこともあったりします。
美しさとはこころの美しさで、心が清ければそれが美しい外観を成す、ということが言われる反面、心がいかに清くても、外観は外観だ、という人もおります。美しさとは美的観点と精神的観点がプラスに融合されていることなのでしょうか。

「美しくなったことによって初めて、過去の自分がどれほどみにくかったかを 克明に思い知らされた」この白鳥さんは、今の荒れた気持ちを美しくないと悟って、また持ち前の美しさを取り戻すのではないでしょうか。
ぼんぼち版有名童話シリーズ、いい企画ですね。楽しみです。
by sig (2015-07-22 08:47) 

ぼんぼちぼちぼち

sig さん

いくら外見が美しくても ふとしたきっかけで内面の醜さが垣間見えた瞬間
外見の美しさなんて帳消しだよ という人がいやすね。
また、外見は外見、美しいのもは美しい という人も。

あっしの大好きな作家・車谷長吉氏は、
「外見が美しいと心まで美しく見えてしまう」と書いてやした。
自覚がなくてもそう判断している人ってかなり多いんじゃないかな?って思いやす。

谷崎潤一郎は、外見の美しさに反比例して内面が最悪な女性にこそ 美しさを覚えてしまうようでやす。

また、これはあっしの記憶が間違っていなければ、田辺聖子さんだったと思うんでやすが
美人には三種類あると書いてやした。
骨美人、表情美人、性格美人。
骨美人は、外見が美しい人で 美人の中で最低ランクの本当は美人じゃない美人。
表情美人は表情豊かな愛嬌のある 中ランクの美人。
性格美人こそが最も美しい本当の美人なのだ、と。

作家による美しさの考え方もさまざまでやすね。

うん、童話シリーズ、また何か思いついたら 拙いながらも書いてみようと思いやす(◎o◎)b

by ぼんぼちぼちぼち (2015-07-22 11:03) 

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